知的複眼思考法 の商品レビュー
数年ぶりに再読。今回の方が前回よりも衝撃度が大きいかも。 「批判的思考」という言葉は使っていないけれど、中身は100%批判的思考について書かれている。難しい言葉は一切なし。どこまでも具体的で、だからこそ恐ろしいほどわかりやすい。そして著者がいかに優れた頭脳かも、やっぱ恐ろしいほど...
数年ぶりに再読。今回の方が前回よりも衝撃度が大きいかも。 「批判的思考」という言葉は使っていないけれど、中身は100%批判的思考について書かれている。難しい言葉は一切なし。どこまでも具体的で、だからこそ恐ろしいほどわかりやすい。そして著者がいかに優れた頭脳かも、やっぱ恐ろしいほどわかる。 高校生以上の人には必読の書ですよこれは。
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物事を深く考えていくには「常識」などに捕らわれた一面的な思考から脱却し、様々な問いや視点を駆使して多面的にとらえることが必要不可欠である。 では、そのような多面的な物事のとらえかた――すなわち「知的複眼思考法」ができるようになるにはどうすればいいかを懇切丁寧に解説する本。 第一...
物事を深く考えていくには「常識」などに捕らわれた一面的な思考から脱却し、様々な問いや視点を駆使して多面的にとらえることが必要不可欠である。 では、そのような多面的な物事のとらえかた――すなわち「知的複眼思考法」ができるようになるにはどうすればいいかを懇切丁寧に解説する本。 第一に読書の効用を説き、読書をする姿勢においても「批判的読書」「創造的読書」が大切であることを解説する。 その後、読書で培った複眼的思考を議論や時事問題へ適用し物事の理解において「問い」を立てることの重要性とどのような「問い」が求められるのかを述べている。 最後は「問い」に対してもメタ的な思考を養い、多面的にとらえるために立てた「問い」そのものが新たな硬直や偏見を生み出してはいないか、それを考えていく方法について書かれていく。
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「知識があればわかる」・「調べればわかる」という知識の獲得(または、必ず一つの答えがあるという正解信仰の呪縛)によってではなく、どうすれば知識と思考とを関係づける(結び付けて)思考法。留学経験等を通じて著者が得た、知識の運用、思考法について、読書、作文、展開、複眼(多面的・逆説的...
「知識があればわかる」・「調べればわかる」という知識の獲得(または、必ず一つの答えがあるという正解信仰の呪縛)によってではなく、どうすれば知識と思考とを関係づける(結び付けて)思考法。留学経験等を通じて著者が得た、知識の運用、思考法について、読書、作文、展開、複眼(多面的・逆説的・問題を問う)思考の4つの側面から実践的説明を加える。
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抽象的に書けばもっと薄い本になって伝わりやすかったんだと思うが、とことん具体的に書きたかったんだろうな。 なぜの繰り返しと 論点の項目の大きさを意識することからはじめる
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10年ぶりに再読。平易な説明だけど実践するのは簡単ではない。とりあえず辻褄が合っていれば、それ以上考えずに良しとしてしまっていた。 複眼思考が何のために必要なのかはあまり掘り下げて書いてないけど、創造力や独創性のためだと思う。なぜ副題に「誰でも持っている想像力のスイッチ」とこそ...
10年ぶりに再読。平易な説明だけど実践するのは簡単ではない。とりあえず辻褄が合っていれば、それ以上考えずに良しとしてしまっていた。 複眼思考が何のために必要なのかはあまり掘り下げて書いてないけど、創造力や独創性のためだと思う。なぜ副題に「誰でも持っている想像力のスイッチ」とこそっと書いてるだけなんだろ。 特に参考になったのは、 ・概念はサーチライト ・一般化や抽象化することでステレオタイプを回避 ・実体論だけでなく関係論で多面的に ・「行為の意図せざる結果」から逆説を発見する
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「自分で考える」ことはどういうことなのか知りたかったのでこの本を読んだ。 参考になったのは3章の問いの立て方と展開の仕方である。 「どうしたらいいか」と漠然と考えるのではなく、「なぜそうなるのか」を考え、要因を複数挙げたあとで「どうなっているのか」で果たしてそれが本当に正しいの...
「自分で考える」ことはどういうことなのか知りたかったのでこの本を読んだ。 参考になったのは3章の問いの立て方と展開の仕方である。 「どうしたらいいか」と漠然と考えるのではなく、「なぜそうなるのか」を考え、要因を複数挙げたあとで「どうなっているのか」で果たしてそれが本当に正しいのか・整合性があるかを検証するという展開の仕方は検討する上で参考になった。 考えるのが楽しくなる良著。行動派の人は読んだら思考と行動のバランスが良くなると思う。自分も意識して事実・結果の原因を突き止められるように考えていきたい。
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題名で煽ってるような未知の素晴らしい何かがあるわけではない。とはいえ今まで感覚的に実行していたことを改めて認識させてくれた。もちろん新しいこともあった。内容のわりに分量が多い気もするが、例文がたくさんあるので理解が進みやすいか。
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「論理的思考力ってなんだ?」キャンペーン第一弾(正確には大学時代に読んだ野矢茂樹『新版 論理トレーニング』及び『論理トレーニング101題』も下敷きになってるので第二弾だけど)。 そもそものきっかけは「論理的思考力」という単語の定義がいまいちよく分からなかったこと。なんとなくこう...
「論理的思考力ってなんだ?」キャンペーン第一弾(正確には大学時代に読んだ野矢茂樹『新版 論理トレーニング』及び『論理トレーニング101題』も下敷きになってるので第二弾だけど)。 そもそものきっかけは「論理的思考力」という単語の定義がいまいちよく分からなかったこと。なんとなくこうだよね、というコンセンサスはあるかもしれないけど、その時々で、使う人によって定義の違うビッグワードな気がしてならなかった。ロジカル/クリティカル・シンキングや「批判的に見る」といった用語も本質的には同じ。 この本の趣旨に従えば、このアプローチはひとつの正解、ということになる。ビッグワードは便利なのでよく使われるし、したがってステレオタイプ、常識や固定観念の温床になりやすい。 定義もわからずに使っているもんだから、アッという間に「何かを言っているようで何も言ってない」発言ができあがる。「ロジカル・シンキングは社会人の必須スキルです」なんてのも教科書的例文に入るかもね。 このあたりはまだ無自覚なだけマシだけど、たとえばこれを操作すれば、全く別物のAとZを、ビッグワードの定義をスライドさせて共通項にくくる、なんてこと(無理やり式にすれば、「A=B,B'=ZよりA=Z」にでもなるだろうか。Bが定義のあやふやなビッグワードだ)も可能になる。 長々と書いてきたけれども、このあたりは恐らく「批判的」と呼ばれている範疇に含まれること、かなー。 事あるごとに帰ってきたい、と思わせてくれる良書。 ※※※自分用メモ※※※ 第一章 創造的読書 ・著者と同じ立場に立つ―あらゆる文章には試行錯誤の過程がある。行間を読みながら読書することによって思考するための「間」を作ること。 ・批判的に読む―著者のねらいは何か。論理構造はどうなっているか。著者が前提としているのは何か。 第二章 考えるための作文 ・論理的な文章を書く―書くという行為は、思考やアイデアに明確な形を与えるという役割を持つ。接続詞の働きを常に意識することで、文章の中の論理を明確にする。 ・批判的に書く―ある主張に対し、異なる複数の立場から反論を書く(ひとりディベート)。視点が変われば前提が変わる。それはとりもなおさず、著者が前提としている「常識」をあぶり出す作業になる。 第三章 問いの立て方、展開の仕方 ・「疑問」から「問い」へ―疑問は、「問い」に形を変えて初めて考えるための材料になる。How?(=調べることで答えを探し出せる問い)とWhy?(=考えるきっかけとなる問い)の2つが必要。 ・Why?―Why?はそれ単体で次の問いに繋がる。因果関係を見つけ、擬似相関を見破る。 ・問いの展開―Why?とHow?の組み合わせで、ただWhy?を連発するだけでなく、新しい視点をもたらす。また、問いをブレークダウンする作業も重要。 ・「概念」を利用する―個別具体的なケースを一般化して考えることができるのが「概念」。概念は常に定義を意識しなければビッグワードになりやすい。ステレオタイプに繋がりそうな単語は「禁止語」にする手法が有効。 ・概念を利用した問いの展開―複数のケースを比較することで、一般化された「概念」を導くことができる。概念レベルで得られた因果を他のケースに適用する(=検算)。 第四章 複眼思考を身につける ・関係論的なモノの見方―一つのモノが、複数のモノの間の関係によって意味付けされている、とするモノの見方。第一歩になるのは、問題の要因/要素を分解し、それぞれの要素の因果関係を考える作業。そのほか、プロセスとして捉える(「◯◯化」)方法も。 ・逆説の発見―「にも関わらず」に着目する視点。思いもよらない副産物、抜け道や裏技、主体が大きくなった場合の影響、計画の表明が結果に影響するケース、などが考えられる。 ・問いを問う―その問い、問題が生じる背景や文脈を問う、メタ的な視点を持つ。問題には流行り廃れがあり、それに流されないための視点。
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著者とかかわりながら読書するコツ ・「なるほど」 ・「ここは鋭い」 ・「納得がいかない」 ・「どこか無理があるな」 ・「その意見に賛成だ」 ・その意見に反対。自分の考えとは違うな」 ・「著者の意見は不明確(あるいは、あいまい)だ」 ・同じような例を知っている」 ・「自分の身の回り...
著者とかかわりながら読書するコツ ・「なるほど」 ・「ここは鋭い」 ・「納得がいかない」 ・「どこか無理があるな」 ・「その意見に賛成だ」 ・その意見に反対。自分の考えとは違うな」 ・「著者の意見は不明確(あるいは、あいまい)だ」 ・同じような例を知っている」 ・「自分の身の回りの例だとどんなことかな」(実際に思いついた例を書いておく) ・「例外はないか」 ・「見逃されている事実や例がないか」 ・「これは他の人にも伝えたいエピソードやデータだ」 ・「もっと、こういう資料が使われていれば議論の説得力が増すのに」 ・「なぜ、こんなことがいえるのか」 ・「自分ならこういうことばを使って表現するな」(そういう場合は実際にそのことばも書いておく) ・「この表現は難し過ぎる」
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・物事をひとつの側面からではなく複数の側面から見る ・当たり前の常識に飲み込まれない思考法 ・物事の頭の中での構成要素の分解に抜け漏れが起きている状態、そもそも分解が十分になされていない状態 ・疑似相関 ・クリティカルシンキングに近い感覚 ・概念化とは共通性を高め一般性の高いレベ...
・物事をひとつの側面からではなく複数の側面から見る ・当たり前の常識に飲み込まれない思考法 ・物事の頭の中での構成要素の分解に抜け漏れが起きている状態、そもそも分解が十分になされていない状態 ・疑似相関 ・クリティカルシンキングに近い感覚 ・概念化とは共通性を高め一般性の高いレベルにたって物事を認識する方法 ・ジェンダーとは性差を生物学的と社会的なものに分ける概念 ・物事を概念化していく能力(クレストの構成要素や成長コンテンツの概念化-経営実践) ・ビックワードはマジックワードになりうる(抽象的な概念を理解せずに使うと概念の一人歩きが起きて人々の思考を止めてしまう魔力がある) ・複眼思考の自身の解釈は、物事や問題に対して構成要素をMECEで分解でき複数のルートから思考展開ができて因果関係を正しく理解すること ・"にもかかわらず"の逆説思考 副産物を事前に考慮すること ・"予言の自己成就" ・"問うことを問う"というメタの思考 ・メタとは問題を"堀戻す、掘り上げる"という掘り下げるの対極にある?
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