女系家族(下) の商品レビュー
どろどろした展開の中…
どろどろした展開の中あっと驚く展開で最後まで楽しませてくれました。
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関西弁になじみがない…
関西弁になじみがない人にはおそらく少々読むのに苦労すると思いますが、ドラマとはちょっと違った部分もあり、原作を読むのもお勧めです。
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男兄弟の自分だから引…
男兄弟の自分だから引き込まれるようにして、読めたのかもしれないが女姉妹の家の内情を様々な思惑と駆け引きとで作られた深い作品でした。
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これ最後はどういう風…
これ最後はどういう風に幕を閉じるんだろうと思っていたけれど、1番理想的な終わり方に感じました。全て上手くいってお終いお終い、だったら詰まらない。最後の最後まではらわたの煮えくり変えるような醜い争いを続けて欲しい。 そして最後に分かりますが、今回1番得をして、賢かったのは「あの人」...
これ最後はどういう風に幕を閉じるんだろうと思っていたけれど、1番理想的な終わり方に感じました。全て上手くいってお終いお終い、だったら詰まらない。最後の最後まではらわたの煮えくり変えるような醜い争いを続けて欲しい。 そして最後に分かりますが、今回1番得をして、賢かったのは「あの人」でしたね。
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遺産が莫大であったが…
遺産が莫大であったがために、大どんでん返し。
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卸問屋の婿養子だった…
卸問屋の婿養子だった父が死に、遺産をめぐり、三姉妹と番頭と妾の間で、かけ引きがおこる。最後に、父がしかけた、遺言のどんでん返しがおこる。そこに、女系家族に婿入りし、苦労をしてきた父の復讐を感じた。
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女系家族の陰湿な家訓…
女系家族の陰湿な家訓に縛られ、「驚くべき」方法によって終止符を打たれる…。
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上巻の続きです。もっ…
上巻の続きです。もっとドロドロします・・・
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上巻の終わり方から、最後に妾のほうから逆襲があるとは思っていたが、こんなにも鮮やかなどんでん返しになるとは、、遺産相続を舞台に、相続される側の骨肉の争いの中で、自分だけは損したくないという醜さとともに、相続する側の積年の恨みの深さ、関係者もすべて自分の利得のために動き続ける醜さを...
上巻の終わり方から、最後に妾のほうから逆襲があるとは思っていたが、こんなにも鮮やかなどんでん返しになるとは、、遺産相続を舞台に、相続される側の骨肉の争いの中で、自分だけは損したくないという醜さとともに、相続する側の積年の恨みの深さ、関係者もすべて自分の利得のために動き続ける醜さを、これほどまでに生々しく、ありありと描かれていて、山崎豊子の真骨頂だと感じた
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
上巻を読んでいた時、登場人物がことごとく金の亡者で、自分だけは得をしようともがく姿が見苦しく、興が乗らないなあと思ったけれど、少し時間を空けて頭が冷えたのか、面白くぐいぐい読めた。 まず、金の亡者とはいえ、みんな小粒。 結局世間知らずのプライドが高いお嬢様たちなので、泥をかぶってでも金が欲しい、ということにはならない。 プライドよりも世間知を優先したら、弁護士なり中立な不動産業者に相談して、簡単に大番頭である宇市の横領は発覚したはず。 登場人物の中で一番の悪党と思われた宇吉にしても、この程度の綱渡りな悪行なのよ。 相手が世間知らずのお嬢さんたちだから、そして頭は良くても気が弱い養子婿だから強気に出ることができただけ。 だって番頭から養子婿になった良吉は、下手すると宇市の下で働いていたんじゃないかしら。 女系家族であろうと、男系家族であろうと、それが問題なのではない。 お家のために個々が消費されていくシステムが醜悪なのだ。 出戻りの長女も家業を繋ぐために養子婿をとった次女も、まだ独身の三女も、それぞれに一部屋ないし二部屋をあてがわれて、外出しないかぎりはその部屋で日がな一日を過ごすことになる。 結婚するまではお稽古事以外の外出は認められない三女の雛子はもちろん、結婚しても家のことは女中たちがやってくれて、稼業は夫がやってくれている次女の千寿は、毎日何を思って過ごしているのだろう。 遺産に執着した人たちは全員思惑が外れたわけだけど、一番ショックを受けたのは、長女の藤代だろう。 長子であるというだけで何もせず遺産の大半をもらって当たり前というのは、昭和34年が舞台だとしても既に時代遅れの思想なのだ。 それすらも知らず、井の中でしか通じない世界でトップにいたつもりになっていた藤代が哀れだ。 財産より自由を求めた雛子がいちばん傷は浅いと思うけれど、結婚して幸せになれるかどうかは今後の自分次第。 自由というのはそういうことだ。 さて、嘉蔵はどういうつもりでかような遺言を残したのか。 女系家族に対する恨みつらみは当然あるとしても、自分に対して酷薄だった娘たちのことをも憎んでいたのかしら。 それとも、自分の力で生きていくよう促した父の愛情なのかしら。 生きているうちに腹を割って話せなかった親子関係が、なんにしても残念でならない。
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