女系家族(下) の商品レビュー

山崎豊子(著者)

2014/02/09

父の遺産争いは激しさを増すばかりで
遺産執行人の遺産のネコババも見え隠れする
しかし、父の妾には最新の遺言書が託されており
そこに遺産相続の詳細について理路整然と書かれていた。

最初から最新の遺言書を出せば良かったのに・・・。
女特有の嫉妬深さ、欲深さを垣間見ることができた。

2013/11/20

これを読むとしばらく大阪弁が抜けへんよって、気ぃつけておくれやす。山崎豊子さんは、社会派ドロドロよりも、こういう個人的ドロドロの方がいいなー。

2013/08/26

遺産相続争いを通し人間のエゴと欲望を赤裸々に抉る長編小説。
格式ある船場の老舗の相続をめぐる色と欲と駆け引きが最後にどんでん返しがある。

2016/01/12

ドラマを見ていたので結末は知っていましたが、最後のどんでん返しが見事で痛快な気分になりました。
遺産を取り上げるだけでなく、女系に終止符を打たせるところに嘉蔵の怨念の深さを感じました。
文乃や、生まれてくる子供への愛のための行動ではなく、ある意味彼女らをも利用して矢島家に復讐を遂げた嘉蔵はさぞかし爽快な気分でしょう。。

番頭やお師匠などある意味実は男たちの駆け引きで話が進む様は、気が強いとはいえやっぱり3姉妹は愛すべきお嬢様よね、とちょっとお気の毒でした☆

2013/01/30

さすが山崎豊子さん。
携帯・GPS・パソコンなどない時代の
遺産相続争い。
大地の子しか読んだ事なかったので
また他も読みたい。

ただ、作者について検索して
意外なことを知ってしまった。

2012/02/06

亡くなった婿養子の復讐成りやと溜飲を下げる向きもあろうが、元々これは、オンナに商いは出来しませんから始まった話であり、そこの考察が全くない。
我が侭三昧の三姉妹も、遺産分けの丁々発止を見ていると大阪商人としてかなりの商才を感じるし、きちんと仕込んでもらえていたなら立派な跡継ぎになっていただろう。
婿養子の肩身の狭さも、あの時代のお嫁さんならもっと酷い話もよくあることで、家に嫁ぐということの理不尽さぐらいしか感じない。何もせんと生まれだけで贅沢な生活を享受する娘たちには人として気の毒に感じるけど。

2012/01/20

この人の作品はやっぱりおもしろい！
上巻から読み終わるのに、３カ月くらいかかったけど、、、
最後は、想像してた結末とは全く違って裏切られたーーー

2012/01/19

女系家族と相続争い、まったく未知の世界を、リアルに描き出してくれるのは流石で、引き込まれました。面白い！

2011/10/27

人間関係のこんがらがった様が面白い。ミステリーじゃないから結末は予想しやすいけど、読後感はかなり良い。

2011/09/18

出てくる人間すべて物欲の塊。ひとりとして善良な人物がいないところが、かえってリアル。
最終局面で、矢島屋三姉妹が亡き父・嘉蔵を、陰険だ、計算高い、卑怯だと罵るが、そっくりそのまま自分たちの行状に当てはまることに、全く気づかないところが哀れ。

ＴＶドラマのキャストは、原作を読んでみて結構ぴったりだったことに驚く。
藤代：高島礼子、雛子：香椎由宇、おば：浅田美代子、宇一：橋爪功、その女：伊佐山ひろ子、嘉蔵：森本レオ、文乃：米倉涼子、

二女の千尋：瀬戸朝香だけは？だけど…。
特に、橋爪の宇一は欲深ないやらしさが最高。浅田美代子もよかった。