ローマ人の物語(3) の商品レビュー
ローマ人の物語バトルポエニ編。ローマからみた国家としてのカルタゴ像が意識されている印象。伝承なども事実として描かれている箇所がなくはないので物語として流れをつかむときに。スキピオとハンニバルに惚れるための一冊。
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当時、西地中海の制海権を握るカルタゴと23年にわたり戦った第一次ポエニ戦役と、戦後の一時期について。単なる新興国に過ぎない農業国ローマが、初めて海軍を創設。操船技術に劣るローマが陸戦発想で船上で戦いあうことは、それまでの海戦の常識を覆す戦いだったそうだ。新参者であるがゆえに過去の...
当時、西地中海の制海権を握るカルタゴと23年にわたり戦った第一次ポエニ戦役と、戦後の一時期について。単なる新興国に過ぎない農業国ローマが、初めて海軍を創設。操船技術に劣るローマが陸戦発想で船上で戦いあうことは、それまでの海戦の常識を覆す戦いだったそうだ。新参者であるがゆえに過去の因習にとらわれない戦いで多くの戦いを制した。またその後は北イタリアのガリア諸族の侵入を蹴散らし、ローマの防衛ラインをポー川まで押し上げた。そのような史実の合間に語られる軍政やインフラ整備の話が、より深い理解をもたらしてくれる。軍団も指揮官も任期が切れれば入れ替わる。ローマ人は、誰がやっても同じようにするためのマニュアル化の効用をここまで理解しているのだ。
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ハンニバル登場は次か。 第一次ポエニ戦役と第二次ポエニ戦役前までを描く。 しかし、毎年執政官から兵士まで取っ替えて、よく勝てるなあーとか思う。 そのために、かなりのマニュアル化がされてたみたい。 人事ローテーション、大勢の巻き込み、マニュアル、作り込まれたシステムと。
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【読み返し】第一次ポエニ戦役。ハンニバルはまだ出てこないんだったー。カルタゴとローマのスタイルの違いはその後の成長の違い現れる。自分の国は自分で!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「人間も、そしてその人間の所産であるシステムも、時代の求めに応じて変化する必要がある」 これを読んだときに思ったのは、 世の中に常に問題が絶えないのは、 実は人間(とそのシステム)が変化し続けている証拠なんじゃないかと思いました。 人間が時代の求めに応じて変化し続けているからこそ、常に新しい問題が生まれる。 (だって封建時代で領主が奴隷をいじめてるときは奴隷は問題にならなかったけど(社会的な)、 時代が進んで「人権」っていうのが出てくると、「奴隷問題」という新しい問題が発生したりする!) だからある種、問題が絶えないのは社会として健全なんじゃないか なんて今まで思っても見なかったことを思ったり。 まあ、問題はその「時代」ってなんなんだよ、ってことなんだけど!!
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ローマを建国以来最大の危機に陥れる男、ハンニバル・バルカ。 ローマ史上最大の敵。 その男の栄光と挫折の物語。
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いよいよカルタゴの名将・ハンニバルとの戦いがはじまる! 紀元前3世紀前半、イタリア半島を統一したローマは、半島の先端に位置するシチリア島のギリシャ都市シラクサへと版図を拡大する。それは地中海の制海権と商圏を握っていたフェニキア人国家カルタゴの勢力を脅かす行為に他ならなかった...
いよいよカルタゴの名将・ハンニバルとの戦いがはじまる! 紀元前3世紀前半、イタリア半島を統一したローマは、半島の先端に位置するシチリア島のギリシャ都市シラクサへと版図を拡大する。それは地中海の制海権と商圏を握っていたフェニキア人国家カルタゴの勢力を脅かす行為に他ならなかった。第一次ポエニ戦争の開戦である。 陸上戦には慣れていたローマ人も海戦には不慣れだった。操船術ではカルタゴ人に遠く及ばないローマ人は陣形を整えることすら覚束ない。あざ笑うカルタゴ人。しかしローマには新技術があった。「カラス」と呼ばれた鉤状の巨大な木杭を相手船の甲板に食い込ませ動きを封じ、船の上での「陸上戦」をしてみせた。奇策によりローマは初の本格的な海戦でなんと勝利を手にしてしまう。 これによりカルタゴは地中海の西半分の権益をすべて失った。このときハンニバルはまだ少年だったが、心密かに雪辱を期していた。 そしてその時は23年後に訪れる。ローマ最大の危機、第2次ポエニ戦争の開戦である。
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紀元前200年前のローマの統治の仕方は他と違ったんだな。カルタゴなんかは、敗戦した指揮官を罰は厳しいものだった。 しかし、一方のローマは、敗戦の指揮官に責任を負わすことはなかった。この違いの効果は、次巻で分かる。
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第一次ポエニ戦争の発端と戦後のローマ人とカルタゴの物語。 そもそもシチリアの都市をめぐっての戦争。 両国とも長引くなんて誰も考えていなかった。 ローマ兵の仕組みの説明あり。
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はみ出し者の集まりが作ったローマも、紀元前3世になると周辺諸国から 重きを置かれる国となった。そこへ舞い込んで来たのが、イタリア半島の つま先にあるシチリアの小国からのS.O.Sだ。 「シラクサが攻めて来たよ~。助けて~。向こうにはアフリカの大国・カルタゴが バックにつ...
はみ出し者の集まりが作ったローマも、紀元前3世になると周辺諸国から 重きを置かれる国となった。そこへ舞い込んで来たのが、イタリア半島の つま先にあるシチリアの小国からのS.O.Sだ。 「シラクサが攻めて来たよ~。助けて~。向こうにはアフリカの大国・カルタゴが バックについてるんだよ~」と泣きつかれたローマは、海運国でもないのに 半島から海へ乗り出すことになった。 これが第一次ポエニ戦役の始まりだ。通商国家でもあり海運国でもある カルタゴに対し、軍船さえ持たなかったローマは急増の軍船団を作り上げて 戦いを挑む。 ビギナーズ・ラッキーなのか。海の民でもないローマは、カルタゴ軍を破って しまった。強国が出来上がる過程には、やはり運も味方するのか。 ローマがカルタゴに勝利した第一次ポエニ戦役で、カルタゴ軍の指揮を 執ったのはハンニバルの父だった。ローマに敗れて後、軍勢を率いて スペインを植民地とする。 その地で、父はまだ幼い息子・ハンニバルに「一生、ローマを敵とする」 ことを誓わせる。 さぁ、次巻では遂にハンニバルが登場する。
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