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神様 の商品レビュー

4.1

275件のお客様レビュー

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    102

  2. 4つ

    96

  3. 3つ

    43

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2022/05/15

大好き。何回も読んでいる。川上弘美の、日常からにゅるっといつ不思議な世界に入ったのか分からないけど入っている感じが好き。

Posted byブクログ

2022/05/05

日常が、非日常に変わる境目ってどこなんだろう。わたしには、なにもおこらないけど、と思いながら、いや、やっぱりあのときが、と考え直したくなるお話でした。

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2022/04/15

 1999年に紫式部文学賞とドゥマゴ文学賞を受賞した表題作「神様」を含む9編を収録した短編集。  ファンタジー的要素の強い不思議な生き物たちとの触れ合いを描く、静かな時間が流れるような作品が多い。心が穏やかになるように思われるので、ドタバタする前の朝のちょっとした時間に読みたいと...

 1999年に紫式部文学賞とドゥマゴ文学賞を受賞した表題作「神様」を含む9編を収録した短編集。  ファンタジー的要素の強い不思議な生き物たちとの触れ合いを描く、静かな時間が流れるような作品が多い。心が穏やかになるように思われるので、ドタバタする前の朝のちょっとした時間に読みたいと感じる。

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2022/04/17

「離さない」一度出会ったら会社を休んでしまうほど離れがたくなる魔性の魅力を持つ人魚の話。「神様」熊は一緒に散歩して熊の神様のお恵みを祈ってくれるほど優しいのが印象的。この1冊は「蛇を踏む」より読易い。

Posted byブクログ

2022/03/15

好き くまのこと、好きになっちゃいそう。 ふわふわの梨の瘤は、引っ込み思案の一匹はまだ梨の木にいるかな。 好きなお話ばっかりやった。 えび男くんの 「昔の光はあったかいけど、今はもうないものの光でしょ。いくら昔の光が届いてもその光は終わった光なんだ。だから、ぼく泣いたのさ」...

好き くまのこと、好きになっちゃいそう。 ふわふわの梨の瘤は、引っ込み思案の一匹はまだ梨の木にいるかな。 好きなお話ばっかりやった。 えび男くんの 「昔の光はあったかいけど、今はもうないものの光でしょ。いくら昔の光が届いてもその光は終わった光なんだ。だから、ぼく泣いたのさ」 が好き。 そうだ、そうだ、私もなんだかそんな気がする。

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2022/03/12

川上弘美は「ことば」にこだわりすぎててあまり好きじゃない気がしたけど、これは良かった。日常と、少しのこの世にないものたちとが同居している。梨木さんの家守奇潭を思い出す。題名が「神様」なので、なぜか個人的に「わたし」が神様であるような、そういう素朴で普通の人として生活しているような...

川上弘美は「ことば」にこだわりすぎててあまり好きじゃない気がしたけど、これは良かった。日常と、少しのこの世にないものたちとが同居している。梨木さんの家守奇潭を思い出す。題名が「神様」なので、なぜか個人的に「わたし」が神様であるような、そういう素朴で普通の人として生活しているような不思議な感覚になる。 神様(「くまにさそわれて散歩に出る。」)、夏休み(三匹め「まだぼくだめだよ」)、河童玉(「いたしませんか」)の三つ、つまり前半が良かった。

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2022/04/05

くまにさそわれて散歩に出る。川原に行くのである。(p.1) この文章から小説は始まり、梨の収穫時期に現れる不思議な生き物、五年前に死んだ叔父、河童、壺から出てくるコスミスミコ、えび男くん、「猫屋」のカナエさん、人魚、などたくさんの人や生きもの達と「わたし」は邂逅する。それこそ散...

くまにさそわれて散歩に出る。川原に行くのである。(p.1) この文章から小説は始まり、梨の収穫時期に現れる不思議な生き物、五年前に死んだ叔父、河童、壺から出てくるコスミスミコ、えび男くん、「猫屋」のカナエさん、人魚、などたくさんの人や生きもの達と「わたし」は邂逅する。それこそ散歩に行くような気軽さで、ちょっとした「非日常」に会いに行く短編集でした。 この本は学生時代振りに再読しましたが、不思議な体験を通して劇的に何かが変わるということはないけれど、なんだかちょっと楽しい気持ちになれたり前を向けるようになれたりするような、そんなお話が詰まっておりとても好きです。 中でも一つだけ異色の『離さない』の人魚は、現代でいうと『推し』なのかな、と考えてみました。突然魅入られてしまい何も手がつかなくなって、生活が破綻しそうな程の誘惑。エノモトさんの「ずっと離さないでいるだけの強さがぼくにはなかったのかな」という言葉が好きです。短編集の最後の『草上の昼食』は切なくて胸がぎゅっとなり、また読み返す日が来るだろうなと思いました。 川上さんも小さい子どもの育児中にこの短編集を執筆されたとのことで、学校や職場、育児中など変わり映えのしない毎日にちょっと疲れたな、という人におすすめの一冊です。 (Kindle)

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2022/02/19

くまと人間の柔らかい関係性が素敵。大好きな一冊。これを読んで川上弘美にハマった。ちょこっと不思議でなぜだか平凡で、奇妙な味わい深さがある。

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2021/09/23

「神様」の冒頭の、「くまにさそわれて散歩に出る」 を読んで、童謡の「森のくまさん」を思い出したが、何やら感じは、ちょっと違う。ファンタジーまでは行かない不思議な世界観なんだけど、やたら現実感を主張していて、その中に漂うシュールなおかしみや哀愁がたまらない。ああ、そこの僕、腹に「パ...

「神様」の冒頭の、「くまにさそわれて散歩に出る」 を読んで、童謡の「森のくまさん」を思い出したが、何やら感じは、ちょっと違う。ファンタジーまでは行かない不思議な世界観なんだけど、やたら現実感を主張していて、その中に漂うシュールなおかしみや哀愁がたまらない。ああ、そこの僕、腹に「パーンチ」するのは、やめてあげてね。 独特の口調がくせになるんですう、「コスミスミコ」の純粋な一途さや、五年前に死んだ叔父の自分勝手に見えそうで、実は温かみのあるところや、「えび男くん」の素朴な人柄の裏に、両親への思いが見え隠れする切なさ等、いずれも味のある個性の強さ。しかも、えび男くんの場合は詩人でもある。星を見て語ったのが 「昔の光はあったかいけど、今はもうないものの光でしょ。いくら昔の光が届いてもその光は終わった光なんだ。」 深読みしそうだよ、えび男くん。みかんの食べ方が違ったのは、見なかったことにするから。 実は、ここまで書いておいて、いちばん好きなのは、タイプの異なる「離さない」です。「夏休み」もそれに近い感じが少しあったけれど・・二度と戻れないかもしれない危険は、夏休みのような、長期の休みの時に感じる異世界感を思わせられて寒気がしたが、「離さない」はそれ以上の極寒で、「わたし」が「うわあ」と言った同じタイミングで、まさしく私も「うわあ」って言いそうになった。こういうところはストレートなのね。 最後に、作品全体の共通点として、「わたし」の台詞だけ、カギ括弧(「こういうの」)が無いのは、わたしはあくまで傍観者で、主役は他の人たちですよと言っているようにも感じられて、こうした味のある方々を、控え目に持ち上げる奥ゆかしさも好きです。

Posted byブクログ

2021/06/18

くまとさんぽいく話ってだけに惹かれて読んだ。著者の世界観にはやっぱり馴染めないけれど、梨の屑食べる謎の生き物の話はなんかよかった。

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