有限と微小のパン の商品レビュー
シリーズ最終作なだけに、原点に立ち返ったようなストーリー展開は面白かった。 虚構と現実が入り乱れる話の複雑さが非常に印象的だった。
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仕組まれた舞台を利用して殺人事件を行うとは、なかなか趣向が凝らされているなと感じた。そしてお隣さんが彼女だったとは思いもよらなかったので驚嘆しました。以前に四季シリーズを読んでいて四季冬の最後のシーンとか意味がよく分かっていなかったのですが謎が解けて良かったです。
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S&Mシリーズのまさに終わりにふさわしい物語。終わるのは悲しいが終わりがあるからこそ楽しめる。真賀田四季の登場。あっと驚く結末。鳥肌もんだった。
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S&Mシリーズ最終巻。 860ページ。とにかく分厚い。これまでで一番分厚い。 電車での持ち運びに一苦労でした。 そして、なぜか帯がついてなかった。最終巻なのに…泣 物語は、日本最大のソフトメーカが経営するテーマパークで過去に起こった「シードラゴン事件」を発端に、 新たな...
S&Mシリーズ最終巻。 860ページ。とにかく分厚い。これまでで一番分厚い。 電車での持ち運びに一苦労でした。 そして、なぜか帯がついてなかった。最終巻なのに…泣 物語は、日本最大のソフトメーカが経営するテーマパークで過去に起こった「シードラゴン事件」を発端に、 新たな事件が起こります。 大きなテーマパークの中で、 誰が味方で誰が敵(というか犯人?)なのかもわからないまま、萌絵と犀川先生は謎に挑みます。 そして、姿を現す真賀田四季博士。 途中からは、怖くて続きが気になって、 読み進める手が止まりませんでした。 作中に、演劇は一時的にでも相手(観客)の感情をコントロールする、支配欲を刺激する、というようなことが書かれています。 以前のマジックがテーマの作品でもそうでしたが、虚構の物語のなかで相手を意のままに操ることができる、というのは快感なのでしょう。 そして間違いなく私はコントロールされる側です。笑 消えた死体と、残された腕、 真賀田博士の居場所、 隠された研究所、 ゲームの結末。 読み終わった後、 そっかあ、これで終わりなのかあ、 最後に萌絵は出てこないのか、となりました。苦笑 森博嗣さんの他の作品も気になりますが、 読み始めると止まらないことがわかったので、 しばらく控えようと思います。苦笑 そして森博嗣さんの作品は、 表紙がかわいい、素敵なものが多く、 読み終わった後にブックカバーを外して 物語の余韻に浸りながら、表紙を眺める時間も良きです。
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天才として人格のどこかでは孤独を感じる真賀田四季と、同じく天才の犀川・両親の死から天才としての成長に歯止めがかかっていた天才の萌絵、という構図でいいのかな。 犀川と萌絵は「出会ってしまった天才同士」として二人寄り添って生きていくんだろうな。キテレツな萌絵に振り回される犀川という構図がこれまでの典型だったけれど、「もう懲りただろう?僕に」というセリフで実は犀川の方が凡人のわたしたちから見てはちゃめちゃな人だったっていう…?でもいつでも犀川は萌絵の危険を察知しては思考を放棄して飛んでいってるし、萌絵も「いいえ」と答えているから、お互いの存在が飛躍して分裂していく思考をとどめてくれる安全装置となっているのかも。とにかく、性愛に縛られない魂のつながりをもつ男女といういかにも理性的で人間らしい愛の形を描写しきってしまう作者の頭の良さがすごいかも。 あと、この作家さんは死生観だったりノスタルジイを少し匂わせることが多いけど、「有限の生と微小の死」という単語がこれまたいい。また始めから読み直したい〜❗️
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このシリーズを読みすすめていくにつれて普段自分から出る言葉や巡らせる思考の陳腐さが鮮明になってしまい落胆しながらも、彼らの魅力的な会話にのめり込むことになり、たくさん考えてたくさん文字を辿って、すごく楽しい読書体験だった。言いたいことというか感想というか感謝というか、それらがどく...
このシリーズを読みすすめていくにつれて普段自分から出る言葉や巡らせる思考の陳腐さが鮮明になってしまい落胆しながらも、彼らの魅力的な会話にのめり込むことになり、たくさん考えてたくさん文字を辿って、すごく楽しい読書体験だった。言いたいことというか感想というか感謝というか、それらがどくどくと流れてきますが、とりあえずここまでで、、。
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不可能すぎる事件に相応しい、ズルすぎるトリック! 犀川先生と萌絵ちゃんがどうなるとか、犯行の動機とか、力を入れられがちな部分があっさりしてるところが、自分的に好みすぎる。 VRとか出てくるけど、20年以上前に書かれた本。未だに世界は天才に追いつけていないんだなあ、って思った。
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S&Mシリーズもついに大団円。シリーズ最初にして最大の重要人物である真賀田四季博士と再度の対決!! なんだけど、真相がわかってしまうと、博士は読者を欺くためのダミーな感じ。最後のどんでん返しには驚いたけど。 事件の真相は「そんなのありか」って感じだけど、伏線が綿密に張られていたので裏切られたかんはなし。3つ目の殺人事件のトリックはわかったけど、残りの2つは事件全体の構図がわからんと、解けないね。 期待していた犀川先生と萌絵ちゃんの恋愛は特に進展なし。犀川先生の萌絵ちゃんにむける視線が徐々に温かくなっているのは感じる。 しかし、森先生の科学技術に対する正確な知識と先見性は目を見張る。1998年の作品で、2020年代はやりのAR/VR/メタバースの概念を大胆に取り入れているし、技術の発展の方向性もほぼ正確に当てている。理系出身の某有名作家の作品だと、所々科学的に稚拙な点もあるし、森先生のその点での優秀さには驚くね。
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ラスボス(真賀田四季さん)出た!!!シリーズ最後らしい トリックの大枠は正直ずるいなぁと思ったけど、犯人とか殺人の諸々とか含めて考えるとさすがだなぁって感じ 犀川と四季さんの場面好き
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220123*読了 ついにS&Mシリーズ最終巻! 分厚い!900ページくらいある。 でも、どんどん進む。なんなら、最後まできて、もう終わり?と思えてしまうほどに。 長崎のテーマパークで次々に起きる殺人事件。 その裏にはあの人の影…。 すべてがFになるのアンサーとして存在するこ...
220123*読了 ついにS&Mシリーズ最終巻! 分厚い!900ページくらいある。 でも、どんどん進む。なんなら、最後まできて、もう終わり?と思えてしまうほどに。 長崎のテーマパークで次々に起きる殺人事件。 その裏にはあの人の影…。 すべてがFになるのアンサーとして存在するこの巻。 いやぁ、おもしろかったなぁ。 もっと、犀川先生と萌ちゃんの距離が縮まってほしかったな…。 これ以降の短編でそういう話も読めるのだろうか? 森先生の小説はすべて読もうと思って、今、コツコツ揃えています。
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