有限と微小のパン の商品レビュー
誰の物語だったのだろうか 長崎のテーマパークを訪れた西之園萌絵。彼女の目の前で次々と起こる殺人事件には、真賀田四季の存在が見え隠れします。VRを通じた接触、そこは未知なる世界。現実と虚構の区別がつかなくなり、自分は誰だと自問自答する。相手は天才、通じ合えるのはもう1人の天才。 ...
誰の物語だったのだろうか 長崎のテーマパークを訪れた西之園萌絵。彼女の目の前で次々と起こる殺人事件には、真賀田四季の存在が見え隠れします。VRを通じた接触、そこは未知なる世界。現実と虚構の区別がつかなくなり、自分は誰だと自問自答する。相手は天才、通じ合えるのはもう1人の天才。 本シリーズも最終巻ですが、相変わらずストレートな変化球で楽しませてくれます。独特で詩的な表現が事件のヒントになっていたり、時にはただの意味なしジョークであったり、作中全体で自由に遊んでいる様子が浮かびます。 犀川(S)と萌絵(M)のイニシャルから、S&Mシリーズと呼ばれていますが、最後の最後で分からなくなってしまいました。さすが&森博嗣、といったところでしょう。
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シリーズ完結。ボリュームがありますが、その分少し冗長な感じです。VRは今の時代、タイムリー。想像力たくましく読み進めました。犯罪の結末は賛否ありでしょうね。動機に焦点が置かれずに進めていけるキャラクター力はすごいです。
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これは単なるミステリーとしてのトリックや動機云々よりも、シリーズ最終巻としての真賀田四季に焦点を当てた一冊のように思われました。 シリーズ全10作とても読み応えありました。
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この一冊単体としてはちょっと物足りなさがあるけど、シリーズとして面白かった。 犀川と萌絵のコンビには楽しませてもらったし、真賀田四季はやはりボスとしてのオーラがあって物語に緊張感が出る。
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-読了 2016.09.08 - 終わってしまった。「すべてがFになる」からはじまって、10冊。途中あきるかなと思ったけど、最後まで楽しく読めた。最後の二冊はぶあつく、最終巻にあたり本作「有限とび微小のパン」は860ページもあったけどあっという間だった。 - 間賀田博士の登場に驚くところから始まり、彼女が登場するだけでミステリーにも人間関係にも緊張感が生まれた。 現実と虚構を行ったり来たりし、なにをもって現実とするのか時々不安になった。 - でも間賀田博士は、犀川先生の言う「もっとも人間らしい」とは違い、普通の意味で人間らしい気持を持っている女性だと感じられた。 - 「すべてがFになる」に何度も挫折した過去があるのに、読み始めたらはまってしまった。 短編、Vシリーズ、四季シリーズも読んでいきたい。 -
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S&Mを読んできたよかったな、と思うご褒美のような作品。文章のなかに、過去の断片がちりばめられていてぞくぞくする。
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さすがに、真賀田四季博士が関わっているというだけで、作品の事件に緊張感が出るし、単純なトリックではありえないという先入観を持って読み進めてしまう。 一連の事件のトリックも最終巻にふさわしく発想の転換を必要とするものでした。 ただ、犀川先生と西之園萌絵はどうなるのか、真賀田四季は結局何なのか、もう少しはっきりした答えがほしかったので、少し消化不良という感は否めませんでした。
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これがS&Mシリーズの最終作なの!? きっと、女性ファンは多少なりとも落胆するだろう・・・。 あぁ、もう一歩の進展を期待してしまった。。。 相変わらず物語への引き込まれ方は半端ない。 犀川先生の魅力も、今回は女性陣の魅力も満載でこの長い話も飽きさせないでのめり込ませる。...
これがS&Mシリーズの最終作なの!? きっと、女性ファンは多少なりとも落胆するだろう・・・。 あぁ、もう一歩の進展を期待してしまった。。。 相変わらず物語への引き込まれ方は半端ない。 犀川先生の魅力も、今回は女性陣の魅力も満載でこの長い話も飽きさせないでのめり込ませる。 ストーリーの割に若干冗長であるかなぁ?とは思ったが、 文章も、セリフも一々魅力的。
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ああ……そういうことか……! 殺人事件の謎解きは、なんちゅーか、それってありなのか?と首をかしげる感じやけど(もちろんまんまと騙された)この最終巻はそこには重点を置いてないからいい気がする(笑) じゃあ何が中心なのかといえば、もう間違いなく真賀田博士だよね。 シリーズ一作目の真...
ああ……そういうことか……! 殺人事件の謎解きは、なんちゅーか、それってありなのか?と首をかしげる感じやけど(もちろんまんまと騙された)この最終巻はそこには重点を置いてないからいい気がする(笑) じゃあ何が中心なのかといえば、もう間違いなく真賀田博士だよね。 シリーズ一作目の真賀田四季を最終巻でもう一度。このシリーズのラストにふさわしいキャスティングではないかと。 犀川先生と絡むときの真賀田博士がかわいいなぁ、と思ったり。でも、そうなると萌絵ちゃんがなんとも切ないなぁ、と思ったり。 とりあえず、S&Mシリーズ読了したので次はVシリーズに移行します。 森ミステリーの中毒性と高さにビクビクしながら(笑)四季シリーズまでは読む予定。
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安定した面白さ。ところどころにある真賀田四季の暗示。現実と虚構の間での殺人トリック。実写映画化できるだろうか。多分無理だろう。殺人事件が仮想現実内のゲームとは誰も思わない。散りばめられた伏線。結局、真犯人の動機は明確に語られていなかったのが残念。
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