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ふたりの証拠 の商品レビュー

4.1

171件のお客様レビュー

  1. 5つ

    52

  2. 4つ

    70

  3. 3つ

    32

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

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2024/01/24

Amazonのレビューとかみたけどこれの感想をしっかり持てる人まじですごい。すごく難しいけど読みやすいからスイスイページめくっちゃう。 登場人物とかも多くて誰が誰の話しているか整理するのが難しかった。 あと1冊でどうゆう完結の仕方するんだろうってのはとても気になるところ!

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2024/01/05

どんな過酷な状況も、感じるより慣れることで飄々と乗り越えてきた双子の少年。その青年期となる本書ではそれなりに愛情や絶望に囚われる。 リュカを取り巻く登場人物も多彩で、それぞれがドラマチックだった。 現状を変えたくても、自分では変えられない、変われない。それゆえに生じる苦しみを何...

どんな過酷な状況も、感じるより慣れることで飄々と乗り越えてきた双子の少年。その青年期となる本書ではそれなりに愛情や絶望に囚われる。 リュカを取り巻く登場人物も多彩で、それぞれがドラマチックだった。 現状を変えたくても、自分では変えられない、変われない。それゆえに生じる苦しみを何パターンも見せられているような感じだった。 にしても、ラストは謎過ぎる。 3作目も近いうちに借りよう。

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2023/12/02

悪童日記では感情を持たないのかと思ったけれど、今回は小さなマティアスを慈しむ様子が意外であり救いにも思えた。とはいえみんな闇の中であることは変わらない。タイトルの意味が最後の方でつながったと思ったら、「あれっ?」・・・すぐ次の「第三の嘘」を読みます!

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2023/11/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

⚫︎受け取ったメッセージ 双子のひとり、リュカの暮らし ⚫︎あらすじ(本概要より転載) 戦争は終わった。過酷な時代を生き延びた双子の兄弟の一人は国境を越えて向こうの国へ。一人はおばあちゃんの家がある故国に留まり、別れた兄弟のために手記を書き続ける。厳しい新体制が支配する国で、彼がなにを求め、どう生きたかを伝えるために―強烈な印象を残した『悪童日記』の待望の続篇。主人公と彼を取り巻く多彩な人物の物語を通して、愛と絶望の深さをどこまでも透明に描いて全世界の共感を呼んだ話題作。 (ネタバレ) 祖母のいなくなった家へ戻ったリュカ。15歳。知り合ったのは自らの父との子をもうけてしまったヤスミーヌという女性。その子は不具であったが非常に聡明であった。ヤスミーヌは街へ出ていき、残された子であるマティアスを我が子のように可愛がるリュカ。マティアスはリュカの愛を信じられず自殺。都会へ出ていったとリュカが説明していたヤスミーヌの遺体が見つかり、その次の日からリュカは30歳でいなくなった。 最後の章では双子のもう一人であるクラウス(CLAUS)が50歳で村へ戻ってくる。 ⚫︎感想 「悪童日記」の続編。村に残った方のリュカ(LUCAS)の15〜22.3歳までの話。こちらは第三者視点で描かれる。 マティアスとのやりとりが中心だが、それでもリュカのクラウスに対する思いは唯一無二である。 本当にリュカ、クラウスという双子の兄弟が居たのか?同一人物なのか?55歳になって戻ってきたクラウスは、リュカではないのか? 日記をつける行為はリュカが続けていることがわかる。日記は創作物なのだが、虚偽と真実が入り混じっているのか?謎が残るまま、第三部「第三の嘘」へ。

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2023/08/07

一作目の最後、国境を超えなかった「ぼく」の物語。「ぼく」は名前を持つことで、前作とは違った雰囲気を感じる。戦後下の厳しい環境で生きていく主人公は、他人に手を差し伸べながらも、常に孤独を抱えている。地の文に、主人公の感情は一切ない。それでも、彼の心情は、読者へ強く伝わってくる。予測...

一作目の最後、国境を超えなかった「ぼく」の物語。「ぼく」は名前を持つことで、前作とは違った雰囲気を感じる。戦後下の厳しい環境で生きていく主人公は、他人に手を差し伸べながらも、常に孤独を抱えている。地の文に、主人公の感情は一切ない。それでも、彼の心情は、読者へ強く伝わってくる。予測できない展開に、はらはらさせられること必至。

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2023/07/23

悪童日記の続編。国境を越えなかった双子の片方、リュカのお話。 悪童日記ほどの引き込まれ感は無かった。 全体的に陰鬱な印象。

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2023/07/09

悪童日記の続編。 国境を越えなかったリュカのその後の生活を描いている。 悪童日記と比べ、ザ戦争描写は表立ってないが、 初めて女性、子供を愛すること、そしてその葛藤等が綴られてる。 と思ったら最後のどんでん返し!

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2023/03/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

双子の片割れリュカは祖母の家に残った。 一心同体だった二人がなぜ別々に生きることにしたのか。リュカたる人物が『あの双子』とは思えない程丸くなっている。何故?寂しさからか?私の頭は分からない事だらけだ。 そして不遇の子マティアス。なんと賢く忍耐強いことか。『双子』が自分達に試練を加えて鍛えていた頃を彷彿とさせるが、マティアスの心はあくまで清らかだ。常に愛を求めていた子供であった。 この小説は、上中下巻の『中巻』のようで、この先を読むしか私を納得させる術はない。

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2023/03/14

アゴタ・クリストフ『ふたりの証拠』 『悪童日誌』の続編、第二弾 『悪童日誌』では語り手が双子兄弟の一人であり、固有名詞は出てこなかった 『ふたりの証拠』は、三人称で書かれた文であり、いきなり固有名詞が出て来る もう冒頭から謎である しかし、超ドライだが読みやすい文は変わらない 主...

アゴタ・クリストフ『ふたりの証拠』 『悪童日誌』の続編、第二弾 『悪童日誌』では語り手が双子兄弟の一人であり、固有名詞は出てこなかった 『ふたりの証拠』は、三人称で書かれた文であり、いきなり固有名詞が出て来る もう冒頭から謎である しかし、超ドライだが読みやすい文は変わらない 主役の双子兄弟の一人リュカは何処へ行ってしまったのか? もう一人クラウスはなぜ戻ってきたのか? 今まで何処で何をしていたのか? 『悪童日誌』と思われる書物は創作なのか? 読み進めているとどんどん増える謎 そしてラストはまたもや衝撃! もう第三弾『第三の嘘』は購入済み 早く読まないとーッ!

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2023/03/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前作『悪童日記』に続いて、ラストが衝撃的だった。 『悪童日記』は、戦時中、魔女と呼ばれた「おばあちゃん」の家に疎開することになった双子の兄弟が、国境の町で強かに生き抜いた生活を日記という体裁で描いた物語だった。その前作は、双子の片方が、父親を犠牲に国境を越え、離れ離れになるところで終わった。今作は、国境を越えず町に残り、青年となった「リュカ」の物語である。 前作に引き続き、主観的な評価や描写を排した独特の文体で書かれているものの、もはや日記という体裁ではなく、普通の三人称小説として書き進められていく。リュカは、離れ離れになった双子の兄弟「クラウス」に読ませるため、手記を書き残していた。 しかし、物語の最後、リュカは町を去り、50歳となったクラウスが帰ってくると、実は、二人が同一人物であったのではないか、という疑問を残して終わる。クラウスは、残された手記が、兄弟リュカの存在を証明していると主張する。しかし、その手記の筆跡は、クラウスのものと完全に一致し、比較的短期間に書かれたものであるという鑑定結果が出た。 物語の展開と、三人称で書かれた文体から考えても、双子はきっと実在したのであろうと感じられる。たとえそうでなかったとしても、離れ離れになった双子は、お互いに孤独で、悲しい物語であった。

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