沈まぬ太陽(3) の商品レビュー
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自分が生まれた年に起きた大事故である御巣鷹山の事故について詳しく知りたいという思いもあって手に取った作品。事故にかかる凄惨な様子、遺族の悲痛な叫び等がリアルに感じられ、本当に詳しいところまで取材されたんだということに深く感心させられた。事故の背景として労使問題やお役所体質等を徹底的に掘り下げている点は本当に興味深かった。過去の忘れてはいけない事件のひとつとして胸に刻みたいと思う。
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この事件があった時は、小学生だったのでよくわからなかったのですが、改めて悲惨な事故だったのだなと実感しました。 今は、登山道もできて、慰霊塔も立派ななものが建っていますが、これも本当に最近のこと。 それまで大変な思いをして登ったりしていたのだなと思いました。 上の人間の...
この事件があった時は、小学生だったのでよくわからなかったのですが、改めて悲惨な事故だったのだなと実感しました。 今は、登山道もできて、慰霊塔も立派ななものが建っていますが、これも本当に最近のこと。 それまで大変な思いをして登ったりしていたのだなと思いました。 上の人間の無理解さに腹が立ちました。
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再読。 忘れてはならない日航機墜落事故。ほぼノンフィクションなのでは。遺族の悲しみがダイレクトに伝わる。かけらとなってしまった遺体。遺族の想い。機長の最期の言葉。 こんなにも大事故を起こした航空会社は、慰謝料のことしか言えないのか。どんな高額を提示されたって、納得いくはずがない。遺族の気持ちを痛感しているのは恩地さんだけ。1巻からずっとだけど、古い会社の体制に憤りを感じる。
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偶然実際の墜落事故のあった日、墜落現場に近い場所に行っていた自分には、他人事で考えられない題材。当時、事故直後、静かな田舎町も情報が錯綜し、消防団やら何やら騒然としていたのを覚えている。 被害者の方々、遺族の方々の思いを、気持ちを無にしないためにも、誰もが忘れてはいけない事故。 ...
偶然実際の墜落事故のあった日、墜落現場に近い場所に行っていた自分には、他人事で考えられない題材。当時、事故直後、静かな田舎町も情報が錯綜し、消防団やら何やら騒然としていたのを覚えている。 被害者の方々、遺族の方々の思いを、気持ちを無にしないためにも、誰もが忘れてはいけない事故。 今後もよみつがれていくことを、切に願う作品。
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子供、娘、夫の遺体を探す親族の姿に涙が絶えなかった。 そして、我が家族が愛おしく感じられた。 私には爪の形から、痣から家族の体の一部を探し出すことが出来るだろうか。 520名の命を絶ちながら保身する国民航空、ボーイングに強い憤りを感じる。 頑張れ、恩地元 真摯に遺族のことを考...
子供、娘、夫の遺体を探す親族の姿に涙が絶えなかった。 そして、我が家族が愛おしく感じられた。 私には爪の形から、痣から家族の体の一部を探し出すことが出来るだろうか。 520名の命を絶ちながら保身する国民航空、ボーイングに強い憤りを感じる。 頑張れ、恩地元 真摯に遺族のことを考えて行動する国民航空社員は君だけなのだから
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◆あらすじ(裏表紙より) 十年に及ぶ海外左遷に耐え、本社へ復帰をはたしたものの、恩地への報復の手がゆるむことはなかった。逆境の日々の中、ついに「その日」はおとずれる。航空史上最大のジャンボ機墜落事故、犠牲者は五百二十名――。凄絶な遺体の検視、事故原因の究明、非情な補償交渉。救援隊...
◆あらすじ(裏表紙より) 十年に及ぶ海外左遷に耐え、本社へ復帰をはたしたものの、恩地への報復の手がゆるむことはなかった。逆境の日々の中、ついに「その日」はおとずれる。航空史上最大のジャンボ機墜落事故、犠牲者は五百二十名――。凄絶な遺体の検視、事故原因の究明、非情な補償交渉。救援隊として現地に赴き、遺族係を命ぜられた恩地は、想像を絶する悲劇に直面し、苦悩する。慟哭を刻む第三巻! ◆感想 どれだけ丁寧に取材をしたらここまでの小説がかけるのだろう、と驚く一冊です。
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ご存じ、日航ジャンボ機の墜落事件、主人公がここに遺族担当として登場します。野田正彰の「喪の途上にて-大事故遺族の悲哀の研究」(岩波書店)昨年読みましたが、これもこのような災害に接したときの遺族の精神的な心の傷の深さを筆者が深い悲しみをもって描いたもので、感動させられますが、それの2番煎じのように感じ、小説としては今ひとつ。前の2巻とのつながりという意味でも無理がありました。
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ふとしたきっかけでモデルとなった事件を知り、本書を手にとった。生まれる前に起きた出来事に思いを馳せながら一気に読み終えた。
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御巣鷹山の事故、遺族の悲しみ、会社の対応など、取材をもとに詳細に表現されており、今まで知らなかった事故の大きさを実感。今の航空会社はこの反省を活かしているのか、少し疑問を感じるのは私だけだろうか。
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この小説が、ノンフィクションかフィクションかが曖昧になるのが御巣鷹山へのB-747の墜落という史実を扱った本篇である。事故より25年たった今日でも慰霊祭が新聞紙やニュースとなる衆人が知っている事故であり、それが著者の取材により克明に描かれると全編のノンフィクション性が確立するよう...
この小説が、ノンフィクションかフィクションかが曖昧になるのが御巣鷹山へのB-747の墜落という史実を扱った本篇である。事故より25年たった今日でも慰霊祭が新聞紙やニュースとなる衆人が知っている事故であり、それが著者の取材により克明に描かれると全編のノンフィクション性が確立するような錯覚がおこる。登場人物の多くが実在している人物であるからこの錯覚は、やや危険かも知れない。その罪深さを差し引いても本篇の航空事故現場のリアリティあふれる描写は引き込まれる。
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