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夏の庭 の商品レビュー

4.4

77件のお客様レビュー

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2023/08/03

児童向け作品らしい展開。成長物語。最後はぐっときてしまった。12歳の少年たち。よくも悪くも動物的で好奇心のかたまり。それでいてまだ大人の言うことを素直に聞ける歳なのかな。子どもにおすすめ出来る作品だ。

Posted byブクログ

2023/06/16
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感情表現と情景描写がみずみずしくて、読んでいてとても心地よかった。それでいて胸に訴えてくるものもあって、なんとも言えない読了感が残る。爽やかな良書。出会えて感謝。 131 おじいさんは南の島で女の人を殺した。おなかに子どものいる女の人を。それがどういうふうに、おじいさんが自分の家、自分の奥さん、自分のしあわせ、そういうものをすべて捨ててしまったことにつながるのか、だれもはっきりとは説明できなかった。 148 夕焼けを体のずっとずっと奥まで染み透るほど浴びながら 207 もし、もっとおじいさんが生きていてくれたら、ぼくはいろいろなことをおじいさんに話せたし、〜だろう。〜してもらいたかった。〜かもしれない。〜だってできただろう。 そうすることができないのは、すごくさびしい。心細い。だけどそれは、結局はぼくの問題なのだ。おじいさんは、充分、立派に生きたのだ。おじいさんの白い骨が、ぼくにそう教えてくれている。ほんとうに、めいっぱい生きたのだ、と。ぼくもがんばるよ。心の中で、ぼくはおじいさんに話しかけていた。 212 ぼくは書いておきたいんだ。忘れたくないことを書き留めて、他の人にもわけてあげられたらいいと思う。

Posted byブクログ

2023/05/21

大人への階段を登っていく少年たち3人の濃い濃い1年間が良く描かれている。 小6男子3人は、人の死について俄然興味を持つ。 近所に住む老人の死期が近いと聞き、家の前で張り込む事に。 興味がなせる行動力に唖然とする反面、頼もしくも思ってしまった。

Posted byブクログ

2022/12/28

どこかで聞いた話題作程度で読み始めた。小6男児3人と老人のちょっと変わった関係から始まる。 あまり内容を知らなかったが、子供たちの成長、おじいさんの過去、最後の結末まで、厚みのあるとても良いお話だった。 小学生が人の死について考えること、想像、行動がリアルに思えた。

Posted byブクログ

2022/11/07

相米慎二が映画化、1994年に公開された。 「死んだ人がみたい!」。少年たちは好奇心から一人暮らしのおじいさんの見張りを始める。次第におじいさんと交流を深め、さまざまなことを知っていく。「死」について考えさせられるとともに、爽やかさを感じる夏らしいストーリー。(りんご)

Posted byブクログ

2022/08/31

山下の祖母の死をきっかけに、人の死について興味を持った山下、河辺、木山の三人。改めて人の命の尊さがわかる一冊。 とても儚いストーリーだった。ラストシーンは哀愁を感じ、余韻に浸った。

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2021/06/16

おじいさんが死ぬところを見たいという、児童書にしては突拍子もない出だしから始まりますが、少年たちの心の成長、おじいさんの生きがい見つけなど、見事に描かれた作品でした。 現代の社会問題ともつながる地域の関係の希薄化を、少年たちが、お節介しながら周りの大人たちを支えているように感じ...

おじいさんが死ぬところを見たいという、児童書にしては突拍子もない出だしから始まりますが、少年たちの心の成長、おじいさんの生きがい見つけなど、見事に描かれた作品でした。 現代の社会問題ともつながる地域の関係の希薄化を、少年たちが、お節介しながら周りの大人たちを支えているように感じました。 子どもたちはもちろん成長しますが、大人も成長するんだと感じることができる1冊でした。

Posted byブクログ

2020/09/06

同級生のおばあちゃんが死んだ。 小学6年生の夏のこと、山下と河辺、そして僕、僕たちは人が死ぬということ〝死んだ人〟に抑えられない好奇心を抱いてしまった。だから近所の〝もうすぐ死にそうなおじいさん〟の「観察」をすることにしたんだ。 だけど少年らの期待に反して、日に日に死にそうじゃな...

同級生のおばあちゃんが死んだ。 小学6年生の夏のこと、山下と河辺、そして僕、僕たちは人が死ぬということ〝死んだ人〟に抑えられない好奇心を抱いてしまった。だから近所の〝もうすぐ死にそうなおじいさん〟の「観察」をすることにしたんだ。 だけど少年らの期待に反して、日に日に死にそうじゃなくなるおじいさん。 どうでもいいことに熱くなったり、喧嘩したり、叱られたり、幼い思考であれこれ考えたりと、少年らの日常が普通過ぎて実話かなと思うほど。 始まりだけですでに終わりも見えてはいるのだけど、それまでの描写がとても丁寧かつ暖かい。 風にそよぐコスモスが脳裏に揺れる。 人はできればたくさんの人と関わって生きていったほうがいい。 今年の26冊目 2020.9.5

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2020/08/24
  • ネタバレ

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一夏の出会い、思い出って感じの話。 主人公は小学6年生の子たち。 どうして夏って、こんなスペシャルな感じなんだろう?! なんだか懐かしい気持ちやら、素敵なおじいさんとの出会い・思い出が羨ましいなと。 お好み焼き屋さんのシーンがなんだか素敵で印象的。 予測通りおじいさんは亡くなってしまったけど、最後の最後できっと幸せになれたんだなと。 それまではきっと孤独で生きる意味を見出せなかったのではないかと。 ラスト3人は別々の道を行くけど、とっても清々しい! あー、夏・青春って素晴らしい!!

Posted byブクログ

2020/08/18
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※このレビューにはネタバレを含みます

素晴らしい話だった。 小学生に戻ってひと夏を、それもとても濃い夏をすごした気分になった。 途中、おじいさんが死んでしまうということを忘れていて、いきなりその場面に直面した時にハッとなって、人間には死が訪れるんだと思い出した。 でも、おじいさんは最後にすごく幸せな夏を過ごせて嬉しかっただろうなあ。 この先、3人の中でおじいさんはずっと生き続けて、何かあっても一緒にいてくれる心強い存在だと思うと、とても晴れやかな気持ちになった。 こんな経験をした3人は、この先何があっても大丈夫だと思う。 そしてそれを疑似体験できて、良かった。

Posted byブクログ