ハードボイルド/ハードラック の商品レビュー
「ハードボイルド」あらすじだけだと思い切り怪談。そんな奇妙な一夜に主人公が思い出す人生のハイライトがなんだかセピア色の映画の回想シーンみたいだった。 導入がまんま怪談だったから、youtubeで怖い話見たあとに手に取って、しまった!と思った。怖さを打ち消したかったのに吉本ばななが...
「ハードボイルド」あらすじだけだと思い切り怪談。そんな奇妙な一夜に主人公が思い出す人生のハイライトがなんだかセピア色の映画の回想シーンみたいだった。 導入がまんま怪談だったから、youtubeで怖い話見たあとに手に取って、しまった!と思った。怖さを打ち消したかったのに吉本ばなながまさかの怪談調。主人公が言っていた、妙な雰囲気の夜に入り込んでしまったその感覚を体感できる小説でした。 「ハードラック」は身近な人の死を近くから真っ正面に捉えた作品。
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生と死の間の時間、空間、雰囲気。言葉で表現できないような時を描いている感じ。一応両タイトルは対になってるのかなぁ。亡くなった人側とこれからの人側とで(・ω・) たまにはミステリ以外も読もうと手に取った本なのですがよかったっす。
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これから何度も読むことになりそうな作品との出会い。 いくつも気になるフレーズはあったけど『ハードラック』のこれは妙に頭に残っている。なんでだろう。 "「お姉ちゃんな、もうすぐ呼吸器はずすってよ。」 それは、ほとんど、昔飼っていて父にいちばんなついていた犬が死んだ時の、 「...
これから何度も読むことになりそうな作品との出会い。 いくつも気になるフレーズはあったけど『ハードラック』のこれは妙に頭に残っている。なんでだろう。 "「お姉ちゃんな、もうすぐ呼吸器はずすってよ。」 それは、ほとんど、昔飼っていて父にいちばんなついていた犬が死んだ時の、 「ポチ死んだぞ。」と変わりがなかった。そのくらい悲しみも深いということだった。"
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これまでに読んだよしもとばななさんの本の中で1番好き。 ハードボイルドも不思議な雰囲気が好きだけど、ハードラックは主人公の気持ちがリアルに響いてきて泣きそうになった。
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『私は泣けなかった。 今も、ちゃんと泣けていない。後悔を、何度もした。今もする。でも、何回も思い直す。 きっと私たちには、あれ以上何もできなかった。 最後まで、楽しかった。呪文のように、そうくり返す。』 ハードボイルドは、同性愛の話。 そしてその恋は終わっていて、相手はもう死ん...
『私は泣けなかった。 今も、ちゃんと泣けていない。後悔を、何度もした。今もする。でも、何回も思い直す。 きっと私たちには、あれ以上何もできなかった。 最後まで、楽しかった。呪文のように、そうくり返す。』 ハードボイルドは、同性愛の話。 そしてその恋は終わっていて、相手はもう死んでしまった。 その恋人の命日の不思議な一夜。 涙が出てくるのになんだか爽やかでありがとうって、 恋してよかったって思える話。 ハードラックは若くして 植物状態になってしまった姉の死と生の微妙な狭間で 生死と愛を考える人々の物語。 『世界はなんていいところなんだろうね!』 悲しみで前が見えなくても、やっぱり世界は美しい。
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なぜか昔にTUGUMIを読んで、ちょっと合わないなと思ってからずっとこの作家を遠ざけてきました。 でも、ちょっとしたきっかけで手に取ることになり読んだのがこの本です。 今の私には、この人の文章がとても心地よく、すんなり受け入れられています。 この本の話は、実際結構ハードな内容だと...
なぜか昔にTUGUMIを読んで、ちょっと合わないなと思ってからずっとこの作家を遠ざけてきました。 でも、ちょっとしたきっかけで手に取ることになり読んだのがこの本です。 今の私には、この人の文章がとても心地よく、すんなり受け入れられています。 この本の話は、実際結構ハードな内容だと思いますが、やさしさがみちていて読後感が良かったです。
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非日常の世界が、日常になる瞬間をはかなくえがいているとおもった。日常のもろさ、日常の切なさ、それから日常の大切さをかんじた。
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(2001.10.23読了)(2001.10.19購入) (「BOOK」データベースより) 「ハードボイルドに生きてね。どんなことがあろうと、いばっていて。」最後になった電話でそう言っていた千鶴。彼女のことを繰り返し思い起こす奇妙な夜を描く「ハードボイルド」。死を待つ姉の存在が、...
(2001.10.23読了)(2001.10.19購入) (「BOOK」データベースより) 「ハードボイルドに生きてね。どんなことがあろうと、いばっていて。」最後になった電話でそう言っていた千鶴。彼女のことを繰り返し思い起こす奇妙な夜を描く「ハードボイルド」。死を待つ姉の存在が、ひとりひとりの心情を色鮮やかに変えていく季節を行く「ハードラック」。闇の中を過す人々の心が光り輝き始める時を描く、二つの癒しの物語。 ☆吉本ばななさんの本(既読) 「マリカのソファー/バリ夢日記」吉本ばなな著、幻冬舎文庫、1997.04.25 「夢について」吉本ばなな著、幻冬舎文庫、1997.08.25 「日々のこと」吉本ばなな著、幻冬舎文庫、1997.08.25 「ハネムーン」吉本ばなな著、中央公論社、1997.12.07 「ハチ公の最後の恋人」吉本ばなな著、中公文庫、1998.08.18 「パイナップルヘッド」吉本ばなな著、幻冬舎文庫、1998.08.25 「SLY」吉本ばなな著、幻冬舎文庫、1999.04.25 「不倫と南米」吉本ばなな著、幻冬舎、2000.03.10
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大切な人を亡くしたけどなんとなく別の 世界ので起こった感覚のする登場人物た ち。心にぽっかり穴があいたような気持 ちに私も浸っていた。
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「ハードボイルド」は精神的にやられてぐったりしながらなんとか読了。 夜は怖いけど、朝がくると確かにけろっと忘れたりするから、日の光ってすごいんだなと改めて思った。 幽霊もの苦手だけど、怖い系統ではなかったし。 主人公の何かがいるとわかる能力と重ね合わせながら読んだからぐったりした...
「ハードボイルド」は精神的にやられてぐったりしながらなんとか読了。 夜は怖いけど、朝がくると確かにけろっと忘れたりするから、日の光ってすごいんだなと改めて思った。 幽霊もの苦手だけど、怖い系統ではなかったし。 主人公の何かがいるとわかる能力と重ね合わせながら読んだからぐったりしたのかな。 逆に「ハードラック」は脳死一歩手前の姉を妹目線から語るお話で、電車の中にもかかわらず泣きながら読了。 昔から家族もの、姉妹ものには大変弱い。 ゆっくりと姉の死を受け入れながら、日常に戻ろうとする様は、痛々しいけど仕方ないことで、あたしだったらどうだろうかと思うと涙が止まらなかった。 まああたしは姉側なので、何も考えられないんだけども。 姉妹の仲のいい話を読んでいると、ああ、あたしもかくありたい、と思うのです。実行できるか別として。
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