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奇跡の人 の商品レビュー

3.2

130件のお客様レビュー

  1. 5つ

    11

  2. 4つ

    38

  3. 3つ

    45

  4. 2つ

    22

  5. 1つ

    9

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2016/01/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 この話は脳死判定をされかかりながら命をとりとめた相馬克己、という男の人の話です。  克己は命を取り留めたのだけれど、その代わり、記憶という記憶を全て失ってしまっていた。  出だしは膵臓癌でなくなってしまった彼の母親の手紙から始まります。  最初は「???」がいっぱいで、何がなんだかわからないんですけど。  読み進めていくうちに、まず彼のおかれている現状がわかるようになって、それから、彼の失った記憶についてのなぞがどんどん明らかになっていく……。  んだけど。  一瞬、本の残りの厚さを見て、一瞬、本を投げ出そうかと思ったよ。  厚みに嫌になったのではなく、このまま終わるんだったら読みたくない、と思ったからなのだけど。  で、結局。  終わり方としては……ちょっと若干……えぇーっ!! ってな部分が相当に残ります。  これだったら、先に読んだ(後で感想載せる)この人の本がよかったなぁ……と、個人的には思いました。  これってどうなんだろう……。  思い込みの激しい人っていやだよなぁ……。

Posted byブクログ

2016/12/05

中間は止まらなくてどんどん読んだ。「アルジャーノンに花束を」的な回復劇には爽快感を覚えた。 しかし、途中から雲行きが怪しくなり、結末では「もうやめて!」と思いながら読んでいた。はたからみたら、なぜ?とか、こんな簡単なことなのに、そんな馬鹿なことして、などと思う。でもそれが人間とい...

中間は止まらなくてどんどん読んだ。「アルジャーノンに花束を」的な回復劇には爽快感を覚えた。 しかし、途中から雲行きが怪しくなり、結末では「もうやめて!」と思いながら読んでいた。はたからみたら、なぜ?とか、こんな簡単なことなのに、そんな馬鹿なことして、などと思う。でもそれが人間というもので、わたしたちは第三者からみたらどうでも良いことに気を揉んだり、くよくよしているものだ。主人公の人生は、わたしの人生とちっとも変わらないのかもしれない。 複雑で単純な人間模様を書いた小説。

Posted byブクログ

2015/10/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

事故による大怪我から奇跡的に回復したが、記憶を失った主人公が、事故の原因や過去探しに行く話。 今の人格も、過去の人格も思い込みが激しい。

Posted byブクログ

2015/04/03

真実がどこにあるのか気になって一気読みでした。そういう意味では面白かったんだけど。。。 主人公には同情の余地はあるにしても共感できないし、読み進めるうちに、その自己中心な性格にだんだんと嫌悪感さえ覚えるようになり。読後はもやもやとした感じです。 ということで評価に困る作品でした。

Posted byブクログ

2015/03/09

読み出しが素敵な内容で、期待していたけど、後半からあまり共感できないような内容で、終わり方もすっきり!とはなりませんでした。 記憶をなくしたら、自分ならどうなるか。 その問いかけができたのはよかったと思いますが、後味があまり良くないかなとも思います。

Posted byブクログ

2014/12/12

途中から克己の執念が正直怖いくらいで、気色悪く、そりゃあ拒絶されるよなぁと思った。が、自分が分からなくなれば、あんな風に昔に執着したくなるのかもしれない。聡子が対応を間違わなければ、もっとスムーズにいった気がするけど。 解説にもあったけど、ミステリというより人間ドラマ。

Posted byブクログ

2014/11/08

8年前の事故から新たに生まれなおしたと言っていい克己は、まだ心は少年である。 学力も中1レベル。 人生の全てを病院で過ごしたと言ってもいいくらいである。 そんな彼が退院してひとりでやっていけるのか。 リハビリの辛さ、入院仲間との絆、医者や看護師への信頼。 そういうことをきちんと...

8年前の事故から新たに生まれなおしたと言っていい克己は、まだ心は少年である。 学力も中1レベル。 人生の全てを病院で過ごしたと言ってもいいくらいである。 そんな彼が退院してひとりでやっていけるのか。 リハビリの辛さ、入院仲間との絆、医者や看護師への信頼。 そういうことをきちんと書いてあるからこそ、その先の生活の大変さが思われてしょうがない。 生活に必要な技術は病院で教わった。 お金の管理は院長先生を通して会計士がやってくれる。 民生委員が仕事を見つけてきてくれ、日々の生活の細かなところも気にかけてくれる。 理解のある社長と面倒見のいい先輩社員たち。 少し行き違いがあったりもしたが、親身になって面倒を見てくれる隣人もできた。 順風満帆であればあるほど、物語の序盤から何度か出てくるフレーズが気にかかる。 「ぼくは母を深く信じたいと思っている。」 母が遺してくれたノート。遺してくれた家。遺してくれた過去。 母が巧妙に作り上げたそれに亀裂が入ったとき、克己は自分の本当の過去を探し始める。 なぜ母は過去を隠したのか。どんな過去が隠されているのか。 誰もが「過去を探すよりも、現在や未来を生きるほうが大事だ。」と言うけれど、過去と繋がっていない人間なんていない。 退院して数ヶ月しかたっていないのに、初めての長距離移動なのに、ホテルをとったり飛行機のチケットを取ったり、東京で公共の交通機関の乗り継ぎが適切だったりと、いろいろ都合の良い展開もあるけれど、早く先を知りたいという気持ちには合致していたので、そこはまあもごもご。( ̄* ̄ ) でも、最後の「母のエピローグ」はいらないと思った。 克己がこの先の人生を共に生きたかったのは母という存在ではなかったのだから。

Posted byブクログ

2014/10/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いつもの真保さんの作風とちょっと違う感じだったので読んでみた。事故で身体的には奇跡的な回復をしたけれども、事故の前の記憶は帰ってこなかった。その失われた記憶を探して、主人公は東京へ旅立つ。そこで会う昔の仲間と再会することで、事故の前の自分と向き合うことになってしまう。前半はとても共感できたのに、後半はちょっと共感しづらい内容になっていた気がする。悲しい終わり方だった。

Posted byブクログ

2014/05/27

止まらず読んだ。克己が生まれかわってどんな人生を歩むのか気になった。 人は赤ん坊の状態からうまれかわったらまた同じような生き方を選ぶのだろうか。 この本を読んで誰でも人の根底にあるものは変わらないと感じた。しかし、克己が生まれかわって接してきた人々は温かい人ばかりだった。 だから...

止まらず読んだ。克己が生まれかわってどんな人生を歩むのか気になった。 人は赤ん坊の状態からうまれかわったらまた同じような生き方を選ぶのだろうか。 この本を読んで誰でも人の根底にあるものは変わらないと感じた。しかし、克己が生まれかわって接してきた人々は温かい人ばかりだった。 だから克己は過去の自分とは違うのであり、同じ境遇になった時に違和感を感じるのは当然のことなのだ。人の根底は変わらずとも、環境によってその人の考え方や生き方は180度変わるものだろう。 だから、私にはなぜ克己があんなにも過去の自分に執着したのかわからない。終わったことだ。生まれかわったことだ。でもそれは今までの蓄積をすべて知ってきた私だからこそ言えるのかもしれない。私が克己のように無知な状態からのスタートだったら、同じように昔を遡ってしまうのだろうか。 私はやりなおしたいとよく思う。すべてやりなおせたらと。そしたら今度はもっと自分らしい道を進みたいと。でも過去の自分が何をしたかわからない状態からのスタートはとても不安なのだろう。過去があって、今がある。どんなに思い出したくない過去でも過去がなければ今の自分はないんだ。

Posted byブクログ

2014/05/18

事故で記憶喪失になった主人公が、昔の自分を知ろうと奔走する話です。主人公に対して「もうその辺で止めときなよ…」と何度思ったことか… かなりイライラ、モヤモヤしながら読んでいましたが結末が気になってどんどん読み進めていけました。 実際こういう事例があったら、難しいとは思いますが…

Posted byブクログ