文人悪食 の商品レビュー
色々な文人の色々な食のお話。参考文献数にただ唖然とするばかりです。文人の裏話的性格などが書かれているので、話を読んで、その著作を読みたくなる作家、こんな人だったのか?と、読まないでおこうと思う作家、色々な先入観が出てしまいます。これから読んでみるかと思っている作家さんが出てくる箇...
色々な文人の色々な食のお話。参考文献数にただ唖然とするばかりです。文人の裏話的性格などが書かれているので、話を読んで、その著作を読みたくなる作家、こんな人だったのか?と、読まないでおこうと思う作家、色々な先入観が出てしまいます。これから読んでみるかと思っている作家さんが出てくる箇所は、もしかしたら読まないほうが精神衛生上いいかもしれませんよ? そういった部分から離れて読むと、とても読みやすく、楽しめるエッセイです。
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いろんな作家について書かれているので、どういう作家について書かれているのかを把握して、それらの作家の書籍を読んでからこの本を読むともっと面白かったように思う。 クオリティが高い感じがする。文人ってのはぶっとんでるなぁというのがよくわかった。そんな一冊。作者のドヤ顔がなんとなく浮...
いろんな作家について書かれているので、どういう作家について書かれているのかを把握して、それらの作家の書籍を読んでからこの本を読むともっと面白かったように思う。 クオリティが高い感じがする。文人ってのはぶっとんでるなぁというのがよくわかった。そんな一冊。作者のドヤ顔がなんとなく浮かんでくる。とてもよく調べて書かれたのだと思う。
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嵐山光三郎の印象は正直いまひとつだった。私の知る嵐山光三郎とはまるで異なる印象だ。人間、見た目だけで判断するのも、作品のみで判断するのも危険なのだな、と思った。 とても面白く興味深い内容だ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
文士の皆さん、どうしてこんなにも食にまつわるエピソードが豊富なのだろう。それが一番の謎。近代日本文学の有名どころをほぼ網羅しており、かつその一人ひとりがネタに事欠かないなんて。大抵の業界ではちょっとこうはいかないのでは。 全編を通して、作家の食を作品に上手く絡めて描いている。読んだことのある作家が出てくると、なるほどあの作品の背後にはこんな食べ物があったのねー、と膝を打つこともしばしば。まさしく"You are what you eat."である。文豪たちもものを食って生きる一人の人間だったんだなぁとしみじみ。おなかがすく。 ちなみにこの本、文壇の交友録としても読める。今更ながら、作家同士のつながりの濃さにびっくりした。同時代人はほとんど皆知り合い、といったご様子。 中でも、中也の絡み酒は笑った。以下、太宰治との会話。中也「なんだ、おめえは。青鯖が空に浮かんだような顔をしやがって。全体、おめえは何の花が好きなんだい」太宰「モ、モ、ノ、ハナ」中也「チェッ、だからおめえは」……理不尽にも程があるだろう。
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『作家は何を食べて作品を書いてきたのか?』作家における食と作品をの関係をつづった本の第一弾です。どれもみんな個性的な方が多くて圧倒されます。 これと続編である『文人暴食』の二つは札幌にいたころ、ずいぶんと読んだものである。この話は思い出すのも正直つらいのだが当時、僕は本当に食う...
『作家は何を食べて作品を書いてきたのか?』作家における食と作品をの関係をつづった本の第一弾です。どれもみんな個性的な方が多くて圧倒されます。 これと続編である『文人暴食』の二つは札幌にいたころ、ずいぶんと読んだものである。この話は思い出すのも正直つらいのだが当時、僕は本当に食うにも事欠いた生活を送っていたので、せめて想像の中ではたらふくめしを食いたいというほんとうにほんとうに切実な日々が背景にあったというのが実情だが、なるほど、「食と文学」という視点で作家を見ると、これほど奥が深いのかと、この記事を書くために今回また読み返してそう思った。 たとえば、谷崎潤一郎なんかはその見栄えや文体とおりのこってり、ヌラヌラしたものを好んだというし、森鴎外の好物はなんとご飯の上にあんこ入りの饅頭を二つに割って乗せて、その上にお茶をかけて「饅頭茶漬」としてさらさらと食べ、細菌学を専攻した関係から果物にいたるまで「なまもの」は一切口にしなかったそうである。 そのほかにも、種田山頭火の「食と水と酒」の業に近い話や、坂口安吾の「わが工夫せるオジヤ」にまつわる話なんかが面白かったです。機会があれば、ぜひ読んで頂ければと思います。
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自分では手に取らない本、というのがあります。 見た目と言うか、雰囲気と言うか、オーラと言うか。 私は自他共に認める乱読タイプで、広く浅くたくさん読むほうなんだけど、それでも、しらないうちにある一部分、まったく手付かずにすごしてしまったことに気付くことあります。 例えば、こ...
自分では手に取らない本、というのがあります。 見た目と言うか、雰囲気と言うか、オーラと言うか。 私は自他共に認める乱読タイプで、広く浅くたくさん読むほうなんだけど、それでも、しらないうちにある一部分、まったく手付かずにすごしてしまったことに気付くことあります。 例えば、この嵐山光三郎の『文人悪食』はそんな私の手に取らないっぽいにおいのぷんぷんする本です。 人に紹介してもらわなかったら、手に取らなかった確率99パーセント。 だけど、うんとよかったです。 森鴎外や夏目漱石から林芙美子、坂口安吾など、近・現代を代表する作家の食生活、食癖からその素顔を垣間見よう、というような趣旨の本です。 やっぱり、「食べる」って、本能行動だから、ものすごく人間らしい素顔がのぞけます。 私の崇拝する三島由紀夫についても書かれていたのですが、綿密な下調べに基づいて三島由紀夫の食を明らかにした上での人間三島由紀夫の考察がすばらしい! 舌を巻くものでした。 「三島氏は、「虚飾と純粋」をあわせ持っていた人である。人並みはずれた嘘と、人並みはずれた真実を、魔法使いのように使い分けた。」 そうそう!そうなんですよ! 嵐山さん、話がわかるね!
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作家への愛情が伝わってきて、幸せな気分になります。 やはり、皆さん こだわり方がただものではないですね。
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文学の手引き。「暴食」もあわせて、電車で読めないくらい笑った。 何を食べて何を書いてどう死んだか。 話のネタにも最適。 人物と作品って別なのかどうなのか。 もっと古典読まないと、読みたい、と思う。 幸田露伴が格好良かったのが印象的。あと鏡花・・・鏡花ー・・・。 内田百閒はこっ...
文学の手引き。「暴食」もあわせて、電車で読めないくらい笑った。 何を食べて何を書いてどう死んだか。 話のネタにも最適。 人物と作品って別なのかどうなのか。 もっと古典読まないと、読みたい、と思う。 幸田露伴が格好良かったのが印象的。あと鏡花・・・鏡花ー・・・。 内田百閒はこっちだったか、暴食だったか。 菊池寛は、「六の宮の姫君」以来気になっている。
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個人的には暴食よりもこちらで取り上げられているメンバーのほうが好きだったりします。 ものすごい食生活なんだけども読んでいると食べたくなってしまうような。
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You are what you eat. 食べ物の好みって、実はものすごく性格が出るんだな、と。いや、人間/人生そのものがそこに凝縮されると言っても良いかも。鴎外のまんじゅう茶漬けは、一度挑戦してみたい。
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