砂糖の世界史 の商品レビュー
砂糖を中心に世界史を語る。小麦粉、とうもろこし、タバコなど、他の農作物バージョンも読んでみたくなるけど、このドラマ性(どちらかといえば悲劇的な)は砂糖ならではなのかもしれない。
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ジュニアの頃にこの本を読みたかったと切に思うので、是非ジュニア世代の少年少女に本を贈ろうと考えている人は候補に入れてあげてください。
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岩波ジュニア文庫なので、歴史の汚い部分に深く踏み込んではいないが、三角貿易の栄光と汚点を俯瞰できる。 豊かさの裏には、人間の欲と無慈悲が潜んでいる。 何かを犠牲にしている。 その犠牲を解決していく方法を模索する努力を、忘れてはいけないし、怠ってはいけない。 と、こういう本を読むと...
岩波ジュニア文庫なので、歴史の汚い部分に深く踏み込んではいないが、三角貿易の栄光と汚点を俯瞰できる。 豊かさの裏には、人間の欲と無慈悲が潜んでいる。 何かを犠牲にしている。 その犠牲を解決していく方法を模索する努力を、忘れてはいけないし、怠ってはいけない。 と、こういう本を読むといつも思うが、どうすればよいのか、答えはなかなか見つからない。
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世界商品である砂糖を通した世界の通商と歴史をみる。 なぜ砂糖が世界商品となったのか、その生産を支えたものは何か、そしてロジティクスはどうだったのかと。各事実の組み合わせが分かりやすく記述されている。この時の各地域の事情が現代社会にどんな影響を及ぼしているのかまでにも踏み込んでいて...
世界商品である砂糖を通した世界の通商と歴史をみる。 なぜ砂糖が世界商品となったのか、その生産を支えたものは何か、そしてロジティクスはどうだったのかと。各事実の組み合わせが分かりやすく記述されている。この時の各地域の事情が現代社会にどんな影響を及ぼしているのかまでにも踏み込んでいて、とても刺激的な一冊だ。
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とても面白くて、巻を措く能わず、一気に読み通した。さすが名作。「世界商品」である砂糖の歴史を見ていくことで、世界史を読み解き、世界がひとつながりであることを鮮やかに描写している。 本書の特徴は世界システム論の手法で書かれ、生産と消費の両方から砂糖をみている点だろう。世界システム...
とても面白くて、巻を措く能わず、一気に読み通した。さすが名作。「世界商品」である砂糖の歴史を見ていくことで、世界史を読み解き、世界がひとつながりであることを鮮やかに描写している。 本書の特徴は世界システム論の手法で書かれ、生産と消費の両方から砂糖をみている点だろう。世界システム論とは、歴史を国や地域単位でみるのではなく、各国・各地域の相互作用に着目してみる考え方である。もはや専門用語の枠を超えて広く認知されているかも知れない。 本書でたびたび取り上げてられるトリニダード・トバゴの首相で歴史家エリック・ウィリアムズの言葉、「砂糖のあるところに、奴隷あり」は重い。歴史を学ぶことが過去の事象を知るだけにとどまらず、現在の社会の有り様を知る方法であることを本書は教えてくれる。本当に多くの人にオススメしたい本。 何かを学ぼうと思ったら、まずはしっかりとした著者が児童向けに書いた入門書を手に取るといい。本書も岩波ジュニア新書だが、その内容は非常に高度で、学ぶところが山ほどある。ジュニア向けということで参考書が挙げられていないのが個人的には痛い。同じ川北先生の『世界システム論講義』を読み返したくなった。
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砂糖の甘くない残酷な歴史。 砂糖の歴史は奴隷の歴史、砂糖を生産販売するために白人がどんなことをしてきたのかが分かる。 イギリスにおける紅茶の歴史にも関係し、紅茶の歴史はアメリカ文化にも影響があったりと歴史の繋がり方が面白い。 「世界って繋がってるんだ〜」って中学生みたいな感...
砂糖の甘くない残酷な歴史。 砂糖の歴史は奴隷の歴史、砂糖を生産販売するために白人がどんなことをしてきたのかが分かる。 イギリスにおける紅茶の歴史にも関係し、紅茶の歴史はアメリカ文化にも影響があったりと歴史の繋がり方が面白い。 「世界って繋がってるんだ〜」って中学生みたいな感想が出てくる。
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Amazonオーディブルにて。聞いていてわかりやすい本だなあと思っていたら岩波ジュニア新書の本だった。 砂糖を中心に見た世界史の本。高校の世界史の授業を思い出す。 アメリカで大量に奴隷を運びこんでまでプランテーションが盛んになったのはサトウキビの性質によるもの、とかはなるほどと思...
Amazonオーディブルにて。聞いていてわかりやすい本だなあと思っていたら岩波ジュニア新書の本だった。 砂糖を中心に見た世界史の本。高校の世界史の授業を思い出す。 アメリカで大量に奴隷を運びこんでまでプランテーションが盛んになったのはサトウキビの性質によるもの、とかはなるほどと思った。
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昔、砂糖が貴重だったことが分かる興味深い本。しかし自分の興味からはやや外れるため途中で読むのを挫折。返却期限が来てしまった。
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今、とてもよく売れているように(本屋さんの面陳棚の減り具合からは)見える、岩波新書『世界史の考え方①』で、第1章「近世から近代への移行」の課題テキストとして挙げられていたので、読んでみた。 砂糖が、世界システムと呼ぶべき貿易や流通に乗ることで、いろいろな国のいろいろな階層の人が、...
今、とてもよく売れているように(本屋さんの面陳棚の減り具合からは)見える、岩波新書『世界史の考え方①』で、第1章「近世から近代への移行」の課題テキストとして挙げられていたので、読んでみた。 砂糖が、世界システムと呼ぶべき貿易や流通に乗ることで、いろいろな国のいろいろな階層の人が、生産、獲得競争、運搬、消費、営利などでそれぞれ関わっていたことをタペストリのように描写して全体像を表すことに努めたり、あるいは砂糖(または、茶やコーヒーのようなもの)が、世界の活動と歴史を回すダイナモとなっていたことを描出しようとする、そういうのも歴史の見方だ、ということのようだ。 世界システムによって世界商品というものが生み出され、人の欲望への希求と価値追及の衝動が、世界中で富めるものと搾取されるものを分け、局所的な繁栄と富の集中と引き換えに、その後背地の収奪と荒廃と人権蹂躙を招く・・というような刷り込みが顔をのぞかせているような気もする。この論は、現代に置き換えると、「情報」がグローバル、高速に世界を巡る「世界情報システム」によって富の集中を作り出し、一方で「監視情報社会」を生み出す・・・という論と共通している、と気づく。
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砂糖がこうして食べられている理由は昔の黒人奴隷のおかげであることに対して、美味しいものには裏がある?的なことを感じた。感謝しなければないと思った。また砂糖などの食べ物は間接的に私たちの歴史を大きく変えていることに驚いた。
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