砂糖の世界史 の商品レビュー
砂糖という商品は世界を変えたものと言える。中南米にアフリカ系の人々が多いことや、今もカリブ海諸国が貧しいのも、この商品が関係していることがよくわかった。 世界史好きの人にとっては、とても面白く読める本だと思う。
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初めて耳にする「世界商品」という言葉。 砂糖の歴史を追うだけでも、そこに様々な人の辛さが浮かび上がる。 歴史の勉強は、今のこの世界がなぜこの姿なのかを知ること、みたいな言葉が印象的。
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ジュニア新書と侮るなかれ。高校での世界史の内容と本書の内容が、気持ちいくらいの伏線回収だった。コーヒー、紅茶から繙く文化史も面白そう。
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22.10.08 Twitterでバズっていたので購入。読みやすく割と短期間で読了。砂糖を中心に世界を理解できるというなんだか新しい歴史体験で面白かった。 「世界システム」論という形式で捉える歴史というのはもうちょっと深掘りしてみたい。生態系のような人間社会の捉え方面白い。 高...
22.10.08 Twitterでバズっていたので購入。読みやすく割と短期間で読了。砂糖を中心に世界を理解できるというなんだか新しい歴史体験で面白かった。 「世界システム」論という形式で捉える歴史というのはもうちょっと深掘りしてみたい。生態系のような人間社会の捉え方面白い。 高校の頃は世界史を専攻しなかったため、世界史の知識は浅いと自認している。そんな初学者でもとても楽しく読むことができた。 砂糖がいかに万国共通の魅惑的な商品であるかから始まり、熱帯が適したサトウキビ、温帯のヨーロッパ諸国が熱帯地域にプランテーションを作り、アフリカの黒人を移植していく様、その恩恵で新たな生活様式、食事様式を手に入れるヨーロッパの王室、そしてそれは大衆にも広まっていき、現代においてイギリスでアフタヌーンティーを飲みたいと思う日本人の僕がいる。 ホモ・サピエンスは非常に残酷である。文化と一言でいう中には、見えない暴力が含まれていると認識しないといけないと反省。 人間の無限の欲望と想像力の無さ。 人間社会とは本当に複雑だ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
砂糖の世界史 川北稔 ∞----------------------∞ 砂糖のあるところに歴史あり 砂糖のあるところに奴隷あり。 砂糖は薬として使われることもあったが、砂糖をたっぷり入れた紅茶を飲むことはステイタスシンボルでもあったらしい。その貴族の優越感のために、黒人奴隷は過酷な労働をさせられた。 砂糖や茶と同様に、イギリスについて書かれてることが多かった。『砂糖のイギリス史』かと思うくらいに。しかし「砂糖はカリブ海で生産され、その労働力はアフリカから導入され、ほとんどがヨーロッパで消費された」というのを世界地図で見てみると、なるほど世界史として見るべきなんだろうな。 最近はイギリスのドラマや小説を見ることが多いけど、この本の方がイギリスについて深く知れた気がする。 2022/09/04 読了(図書館)
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エピローグより 砂糖というモノ、つまり商品をつうじて、近代の世界史をみようというのが、この本の目的でした。中略 モノをつうじてれきをみることで、各地の人びとの生活の具体的な姿が分かります。世界的なつながりがひと目でわかるということです。 自分が毎日口にする、砂糖やコーヒーや紅...
エピローグより 砂糖というモノ、つまり商品をつうじて、近代の世界史をみようというのが、この本の目的でした。中略 モノをつうじてれきをみることで、各地の人びとの生活の具体的な姿が分かります。世界的なつながりがひと目でわかるということです。 自分が毎日口にする、砂糖やコーヒーや紅茶などが、どのようなつながりで世界商品として、流通するようになったのかを興味をもって学べた。 世界の覇者は時代によって変遷することも、砂糖の広がりを学ことで、知ることが出来た。 アフリカから奴隷として見知らぬ国に連れて来られ、安価な労働者として使われた歴史には心が痛む。
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砂糖を中心に世界史を語る。小麦粉、とうもろこし、タバコなど、他の農作物バージョンも読んでみたくなるけど、このドラマ性(どちらかといえば悲劇的な)は砂糖ならではなのかもしれない。
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ジュニアの頃にこの本を読みたかったと切に思うので、是非ジュニア世代の少年少女に本を贈ろうと考えている人は候補に入れてあげてください。
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岩波ジュニア文庫なので、歴史の汚い部分に深く踏み込んではいないが、三角貿易の栄光と汚点を俯瞰できる。 豊かさの裏には、人間の欲と無慈悲が潜んでいる。 何かを犠牲にしている。 その犠牲を解決していく方法を模索する努力を、忘れてはいけないし、怠ってはいけない。 と、こういう本を読むと...
岩波ジュニア文庫なので、歴史の汚い部分に深く踏み込んではいないが、三角貿易の栄光と汚点を俯瞰できる。 豊かさの裏には、人間の欲と無慈悲が潜んでいる。 何かを犠牲にしている。 その犠牲を解決していく方法を模索する努力を、忘れてはいけないし、怠ってはいけない。 と、こういう本を読むといつも思うが、どうすればよいのか、答えはなかなか見つからない。
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世界商品である砂糖を通した世界の通商と歴史をみる。 なぜ砂糖が世界商品となったのか、その生産を支えたものは何か、そしてロジティクスはどうだったのかと。各事実の組み合わせが分かりやすく記述されている。この時の各地域の事情が現代社会にどんな影響を及ぼしているのかまでにも踏み込んでいて...
世界商品である砂糖を通した世界の通商と歴史をみる。 なぜ砂糖が世界商品となったのか、その生産を支えたものは何か、そしてロジティクスはどうだったのかと。各事実の組み合わせが分かりやすく記述されている。この時の各地域の事情が現代社会にどんな影響を及ぼしているのかまでにも踏み込んでいて、とても刺激的な一冊だ。
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