竜馬がゆく 新装版(七) の商品レビュー
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馬関海峡での長州対幕府の海戦を終え、勝海舟が終戦交渉に臨む場面から、かの有名な「船中八策」が登場するまでの場面を描く巻。中岡慎太郎、後藤象二郎ら竜馬に関わる人物の動きも維新に大きな影響を与えたのだろう。
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司馬遼太郎『竜馬がいく』シリーズの第7弾。 今回は中岡慎太郎の登場する場面が多かったが、なんと言っても「いろは丸事件」と「船中八策」「大政奉還」にぞくぞくさせてもらった。それにしても司馬遼太郎の調査力と人物批評、それに美しい日本語に舌を巻く。自分がそんなことを言える立場ではない...
司馬遼太郎『竜馬がいく』シリーズの第7弾。 今回は中岡慎太郎の登場する場面が多かったが、なんと言っても「いろは丸事件」と「船中八策」「大政奉還」にぞくぞくさせてもらった。それにしても司馬遼太郎の調査力と人物批評、それに美しい日本語に舌を巻く。自分がそんなことを言える立場ではないということも理解したうえでだが、このような歴史長編を何シリーズも書き上げた人柄に感動を覚える。次巻最終章に期待をして星4つ。
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司馬遼太郎の文章としては読み応えがあっていつもどおり面白い。 ただ、内容が竜馬賛辞に偏っていく様子が、心理的に受け付けない。 竜馬信者の人が読めば、これほど気持ちよく盛り上がる物語はなかろうな、とは思うけど。
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薩長、そして土佐が手を組んだ。大政奉還まであとわずか。龍馬の人生における最後の2,3年こそ目まぐるしく忙しくも最も充実して輝いていた時期だったのだろう。
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いよいよ「大政奉還」にむかって時が極まってくる。最終巻に今すぐ手を伸ばしたいような、しばらくおいておきたいような気もちになる第7巻。竜馬を評するのには「批評は頭脳のしごとである。その施すべき時機を見つけるのが、実行者のかんというべきであろう(p405)」、この一言にかぎる。竜馬は...
いよいよ「大政奉還」にむかって時が極まってくる。最終巻に今すぐ手を伸ばしたいような、しばらくおいておきたいような気もちになる第7巻。竜馬を評するのには「批評は頭脳のしごとである。その施すべき時機を見つけるのが、実行者のかんというべきであろう(p405)」、この一言にかぎる。竜馬は人の思惑を知り、時勢をよむことに長けていたのでしょう。
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竜馬vs後藤象二郎、竜馬vsお慶の頭脳戦(?)は、展開が気になり一気に読んでしまいました。 大政奉還に向けて歴史が動きだします。
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幕府勘定奉行小栗の案では、仏の力を借り、北海道を担保に幕府大事に対策を立てている。一方、勝海舟は幕臣の身でありながら、日本の事を考え、自身の保身は省みず、仕事に就いているのは、立派だなあと感心する。少しは、どこかの国の政治家も見習って欲しいもんだ。 十四代将軍家茂に可愛がられて勝が幕臣に戻るが、その家茂は死去してしまう。その後十五代に変わるのだが、慶喜は自分が好かれていない事を利用し、中々その坐に座らない。人間の小ささが伺える一幕ではある。最終的に、幕府はやる気を失い、長州征伐を止戦する。形としては負けなのだが、つまらない面子があるので、形にこだわる。そんなくだらない事をやっているから、愛想をつかされ、幕府は倒れる事になるのだろう。 竜馬は船を長州に返し、金も無く、九州連合を画策する。長州も、薩摩も乗ってくれるが、元々仲の悪い地域の為、事が進んで行かない。金に困り、長崎の豪商お慶に金と船を融通してもらう。その船で商売を再開、倒幕資金を稼ぐ。土佐でも動きがあり、容堂は、どっちつかずになりながらも、倒幕の志士を有用し、外国の文物を学習する施設も作る。やはり、薩摩、長州に置いて行かれるのは嫌なのだろう。竜馬は、やっと手に入れた船を今度は紀州に沈められる。日本初の海難事故として、うやむやにせず、裁判に似た形で白黒を付け、賠償金を取る。一方、土佐の窮状を救う為、 ウルトラC「大政奉還」を打ち出し、後藤象二郎に授ける。 先進性では、やはり、大人物であったのだろう。平等主義や議会制、憲法等、西洋の良いと思われる部分を取り入れ、幕府や藩と言った旧態から飛び抜けている。その思想は見習うべきではあるが、西洋の受け売りであり、今、何か新しいやり方があるかと言うと、凡人には見つけられない。 今、新しい世界に取り入れるべき、新しい方策は有るのだろうか。
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いよいよ大詰めである。 薩長同盟が結ばれ、武力で押すのか、大政奉還させるのかの緊迫した状態は、見ごたえがある。 いよいよ次が最後である。
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坂本龍馬ならぬ坂本「竜馬」の人生譚。虚構が色々と盛られている点(だからこその「竜馬」)に賛否両論があるが、長編に飽きさせず読者を惹きつけ、坂本龍馬という人物の魅力を伝えるという意味において、これはさすが司馬遼太郎というべきだろうと思う。
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自分の信念を貫き続けてきた竜馬。ここまでくるともう無意識にまでそれが染み付いていて、美しい。 「時勢(時代の流れ・運)は、論によっては動かない。時勢は利(ニーズ・経済)によって動く。」 今でも活きるこの言葉が一番印象に残った。
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