彗星物語 の商品レビュー
関西弁が心地よく、敦子お母さんの目線で書かれているけれど、子供たちの気持ちも手に取るようにわかって泣けました。それぞれのキャラクターの設定がしっかりしているからだと思います。
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義父と夫、長男、長女、次女に次男、夫の妹にその子供が二人、さらには犬が一匹。 そんな大所帯に今度はハンガリーからの留学生がやってきた。 ボラージュという名前の留学生は、城田家がすべてのお金を工面して大学に通わせるという。 決して裕福ではない城田家の中に、金銭、そして人種の違いというひずみができ問題を引き起こす。 人の考え方というのは本当に色々で難しいなとは思うけれど、ボラージュの考え方には時折腹が立つ。 日本人の気質とは違うからかなーと思いつつ、日本人の登場人物にも腹立たしいところはあるので、難しい話だ。 自分を犬だと思っていないフックがいい味を出しているのだが、どうしてラストはこうしたんだろう。 家族の終焉の形を表しているの? ずっと一緒に過ごして来ただけにすごく悲しい。
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1985年。 いろいろな事情があり13人と1匹の犬からなる大家族になった家が、共産主義下のハンガリーの留学生を迎えることになった。 留学生でいえば文化の問題、民族性の問題、また家族ひとりひとり問題を抱えながらもみんなの力で乗り越えていく。言えることは、犬が一番の力になって、すべて...
1985年。 いろいろな事情があり13人と1匹の犬からなる大家族になった家が、共産主義下のハンガリーの留学生を迎えることになった。 留学生でいえば文化の問題、民族性の問題、また家族ひとりひとり問題を抱えながらもみんなの力で乗り越えていく。言えることは、犬が一番の力になって、すべての問題を解決していってくれたことだ。 言いたいことを言い合える、秘密にしていることだってある。家族のあり方は今も変わっていないと思う。 400ページを超えるものであったが、彗星のように留学生は現れ、彗星のように消えていって物語は終わる。 しかしここからが頑張りどきなのだ。数年後に控えるソ連の崩壊を彼はまだ知らないのだから。
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所々現代に合わない感覚はあるけれど、約20年も前に書かれた本とは思えない。普遍性をもつというか、現代でも普通に楽しく読めるってのがすごいと思う。
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ハンガリー留学生、ボラージュの 家族に与える影響力のすごさ。 文化や言語の違い、そして 背負ってるものの違い。 好きな文がいくつか。 *心の手抜きはしたらあかん *その橋は、まこと、ながかりきと 旅終わりては、人にも告げなむ。 (津村伸夫) *さぁ、これからや。 *そのた...
ハンガリー留学生、ボラージュの 家族に与える影響力のすごさ。 文化や言語の違い、そして 背負ってるものの違い。 好きな文がいくつか。 *心の手抜きはしたらあかん *その橋は、まこと、ながかりきと 旅終わりては、人にも告げなむ。 (津村伸夫) *さぁ、これからや。 *そのたった一つの事実の前では、ボラージュのいくつかの欠点は帳消しになる
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なんか…後半の恭太と紀代美のリズミカルなかけあい部分が宮本輝らしくない…違和感がある。恭太にしゃべらせ過ぎ。流転の海のノブちゃんとはキャラがちゃうと思います。
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子供8人に大人が4人そしてビーグル犬が1匹の大家族のところにハンガリーから留学生がやって来る そんなにどたばたでもなく、あまりに平凡でもなく、面白かったです。 家族って毎日こんな風に生活してるなぁ、家族って毎日お互いをこんな風に思ってるなぁって改めて感じます 母である敦子さん...
子供8人に大人が4人そしてビーグル犬が1匹の大家族のところにハンガリーから留学生がやって来る そんなにどたばたでもなく、あまりに平凡でもなく、面白かったです。 家族って毎日こんな風に生活してるなぁ、家族って毎日お互いをこんな風に思ってるなぁって改めて感じます 母である敦子さんの落ち着きと優しさがとっても好きです
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久々の宮本作品。 留学生を家に受け入れることで、家族が良くも悪くも変わっていき、そして普通の日本人家族よりうんと沢山のことを学ぶということがどれほどかけがえのないことがが分かりました。
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厳しい。けど優しい。 ここでいう彗星ってなんだろ。突如現れては消える。だけど見えないだけで無くなるわけではなく、どこかに存在している。たとえ死んでなくなったとしても存在した時間は確かにそこに在った。人と人との縁はそうして何度も何度も繰り返していく。
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城田家の家族の物語ですね~。 ちょいと昔のお話なんだなと、ボラ助の話を聞いていると思いました。 私はおじいちゃんと、犬と思ってない犬が好きですね。笑
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