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兎の眼 の商品レビュー

4.4

284件のお客様レビュー

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    145

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  3. 3つ

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2023/07/28

先生のキャラクターは人それぞれ多々あるけど、この作品では、各先生が誰を主語にして考えているかが、はっきり分かる。自分たちの身のためなのか、子供達のためなのか。 視座が高くなると、こんなにも子供達を信頼して待つことができるようになるのか。それを小谷先生が子供達と関わりながら成長し...

先生のキャラクターは人それぞれ多々あるけど、この作品では、各先生が誰を主語にして考えているかが、はっきり分かる。自分たちの身のためなのか、子供達のためなのか。 視座が高くなると、こんなにも子供達を信頼して待つことができるようになるのか。それを小谷先生が子供達と関わりながら成長していく中で、視座が高くなるにつれて言動が変わっていくのがよく分かる。 誰かを想い、誰かのために動く、こんな教育を小学校の頃から本気で取り組めていたらよかったなと心から思いました。 時代を経ても同じ課題を感じさせるこの作品は、もう一度読んだら、もう一歩深い部分で、西大寺の善財童子との関連を何か読み解けそうな気がする。

Posted byブクログ

2023/06/18

とにかくジャケットが良い。持っているのに何度も手に取ってしまいます。 そして小谷先生の言葉遣いが、またたまらなく良い。いまや時代言葉なのでしょうが、全てをひっくるめて、これほど会ってみたいと感じてしまう主人公は、小谷先生の他になかなかいません。

Posted byブクログ

2023/05/18

児童文学だけど、大人にもオススメです。登場人物がみんな生き生きしていて一緒になって悩んだり怒ったりしちゃう。映像化作品もあるらしいのですが、未視聴。いつか観てみたいです。

Posted byブクログ

2023/04/10

素敵な教育者、素直で綺麗な心の子供、ちゃんとそれを見守る大人、素直に考え改める大人、そして体裁と利己的な大多数の「大人」。自分は残念な後者であろうと思い哀しくなる。大人が読むべき本だった。

Posted byブクログ

2023/03/28

教員になるなら読んだ方がいいのかなと思って買っていた本。 いよいよ1ヶ月を切り……というところでようやく手をつけた。 足立先生、かなり好き。 試行錯誤しながら子どもと必死に向き合おうとする小谷先生のようにありたい

Posted byブクログ

2023/05/15

古い作品だが、読み込む中でその世界観に入り込み今の時代でも感動を与えてくれる。昔だからではなく、今でも同様の問題や大事な考え方のヒントがあった。 鉄三や処理場の子供達の中に宝物があった。子供に必死に向き合った教師達から葛藤の中から得られる大事なものや人生の尊さも感じた。

Posted byブクログ

2022/12/24

大学を出たばかりの新任教師・小谷芙美先生が受け持ったのは、学校では一言も口をきこうとせずハエを可愛がっているのが原因でトラブルを起こしている一年生・鉄三。 決して心を開かない鉄三に打ちのめされる小谷先生だったが、鉄三の祖父・バクじいさんや同僚の「教員ヤクザ」足立先生、そして学校の...

大学を出たばかりの新任教師・小谷芙美先生が受け持ったのは、学校では一言も口をきこうとせずハエを可愛がっているのが原因でトラブルを起こしている一年生・鉄三。 決して心を開かない鉄三に打ちのめされる小谷先生だったが、鉄三の祖父・バクじいさんや同僚の「教員ヤクザ」足立先生、そして学校の子どもたちとのふれ合いの中で、苦しみながらも鉄三と向き合おうと決意する。 そして小谷先生は次第に、鉄三の中に隠された可能性の豊かさに気付いていくのだった。鉄三のことを知るためにハエのことを勉強していく中で、鉄三はバイ菌のついているハエを飼わないことやハエ博士と呼ばれるくらいハエに詳しいことを知る。鉄三が興味あるハエの研究を小谷先生が手伝う中で、字や絵を書いたり勉強するようになった。 小谷先生は、鉄三と暮らすバク爺さんの壮絶な過去を知る。小谷先生は、鉄三の他の子の家をまわって子供の勉強をみたりするようになった。 伊藤みな子という走るのが好きな女の子が、小谷学級に転入してくる。みな子は自分のものと他人のものの区別がつかないので、隣の子の給食をとって食べたりする。 小谷先生は小谷学級の子と相談して、交代でみな子の世話役をするみな子当番をすることになった。 鉄三のハエの研究が、近くのハム工場のハエ対策に役立った。ゴミ処理場の移転に反対した子供がストライキしたり、小谷先生たちも子供たちと戦う。 学校と家庭の荒廃が叫ばれる現在、真の教育の意味を改めて問いかける。すべての人の魂に、生涯消えない圧倒的な感動を刻みつける、灰谷健次郎の代表作。 2006年11月に逝去された、故灰谷健次郎氏の文壇デビュー作。 1997年の神戸連続児童殺傷事件の報道姿勢に対して新潮社からの版権引き上げなど、政治的な立ち位置は賛否両論あろうが、本作について言えば、日本における児童文学の金字塔であると断言できる。 共に助け合い暮らしていく中で、個人個人が人間的に成長出来るし世界が良くなっていく。教育とは、育った環境が違う者同士が学び合うもの。 優しさとは、苦労や喜びを分かち合うこと、寄り添うことであることそして死んだ生き物の命に感謝をして生きることであることを、バク爺さんは拷問にあって裏切り死なせた親友の命を、足立先生は貧しさから子供の頃一緒にどろぼうした兄貴の命を背負い生きる生き方やゴミ処理場の子供たちの優しさとたくましさを通して描かれていて、時代を越えて読み継がれるべき児童文学の傑作です。 「人間が美しくあるためには抵抗の精神をわすれてはなりません」

Posted byブクログ

2022/12/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1974年に出版された小学校の新任女性教師に関するお話。 もう50年近く前に書かれた本なので今とはかなり時代背景が違いますし、実際に教育現場で働いている方から見ればかなり理想論過ぎるところもあるかとは思います。ただ、それでもやっぱり非常に良い本だと思いました☆ 現実問題として、今の教師が小谷先生や足立先生のような教育をする事は無理だと思います。ただ、少なくとも小学校や中学校では、勉強を教えるだけでなく、人としての思いやりの心を大事にする教育を重視していって欲しいなと思いました。

Posted byブクログ

2022/12/05

新人教員の小谷先生と塵芥処理場の子どもたち。ハエ博士の鉄三。バク爺さん。教員になる人にぜひ読んでほしい一冊。

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2022/11/26

新任の小谷先生と子どもたちとのやりとりや成長にいちいちうるうるした。 人のことは表面だけみていてもさっぱりわからない。行動にはそれなりの理由がある。鉄三やミナコ。いろいろなこどもたちがいていろんな立場のおやがいる。

Posted byブクログ