ホテル・アイリス の商品レビュー
彼女の作品に二つ星をつけるのはとても心苦しいのですが、 私にはなんとなくしっくりこなかったのでつけました。 彼女の作品にはところどころに(私には)エロスが感じられるのですが、 (たとえば・・・「密やかな結晶」) それが描かれるようで詳しく描かれない・・・ってところがいいなあって...
彼女の作品に二つ星をつけるのはとても心苦しいのですが、 私にはなんとなくしっくりこなかったのでつけました。 彼女の作品にはところどころに(私には)エロスが感じられるのですが、 (たとえば・・・「密やかな結晶」) それが描かれるようで詳しく描かれない・・・ってところがいいなあって思っていたんですけど、 今回のものはそれが詳しく書かれすぎていたというところが違和感の正体かもしれないです。 しかし・・・やはり彼女の言葉は美しい。 海に身を浸すような気持ちでいつも読んでいます。
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隠れサドの老人と真性マゾの少女の一夏の恋。って軽い言葉で断じてしまうには、格調高い純文学な香りを纏う今作。 読み応えはあった作品に二つ星を付けるのは非常に心苦しいのですが、「小川作品の中ではいまいち」なレベルであって、他の二つ星とは次元が違うのです。ごめんなさい。あと、やっぱり...
隠れサドの老人と真性マゾの少女の一夏の恋。って軽い言葉で断じてしまうには、格調高い純文学な香りを纏う今作。 読み応えはあった作品に二つ星を付けるのは非常に心苦しいのですが、「小川作品の中ではいまいち」なレベルであって、他の二つ星とは次元が違うのです。ごめんなさい。あと、やっぱり小川洋子というネームバリューが、否が応にも読む前の期待値を上げてしまうせいでもあるんですよね…(汗)。 ベッドシーンが美しかったり、少女の視点から見た老人の色気がやたらエロティックなのに不思議と清潔感があって、そこはやっぱり流石だなと感動しました。不快ないやらしさがないというか、小川さんは言葉の選び方?使い方?が本当に綺麗だなと改めて思いました。こういう美しい文章を書かれる方って、やっぱり話し方も美しいのかなあ。…こんなこと書いてて二つ星って、どんだけ意固地なん、私(´Д` ) 彼が娼婦に放った命令を聞いたその瞬間から、私は彼に囚われていた…。母親の目を忍んでの老人との奇妙な交歓は、日毎に濃密さを増して暴力的な支配で少女を魅了した。ところが、老人の甥がやってきたことで、何かが変わり始める。
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うーん・・小川洋子作品の中では、ちょっと異質な部類にはいるかもしれませんね。 サディスティックな「変態」老紳士、怒りっぽいお母さん、短慮で無責任なお手伝いおばさんに取り巻かれる主人公。 キャラ個性が極端に走りすぎてるようで、その渦中でいいように流され続ける主人公の言動・・とい...
うーん・・小川洋子作品の中では、ちょっと異質な部類にはいるかもしれませんね。 サディスティックな「変態」老紳士、怒りっぽいお母さん、短慮で無責任なお手伝いおばさんに取り巻かれる主人公。 キャラ個性が極端に走りすぎてるようで、その渦中でいいように流され続ける主人公の言動・・というか心境がいまいち理解に苦しむ。
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黙々としていることが大切なのだと思った。そうすれば、自分だけの秘密をより安全な場所へ隠しておくことができるからだ。 (P.92)
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旅行中に立ち寄った本屋で購入。 何とも不思議な内容と結末。 老人=最後には誘拐犯と彼女の間の事、これって表面だけみていたら分からない何かがある... 心の中は誰にも見えない...
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久しぶりに小川洋子作品が読みたいと思って本屋へ行ったら これしかなかったので。 が、やっぱり私は純文学とは相性よくないのかなぁ。いまいち ピンとこず。。彼女の文章の静謐さは好きなんだけれども。 数少ない好きな女性作家なので なんか違うの早めに読んで今日の感覚消さないと、って感...
久しぶりに小川洋子作品が読みたいと思って本屋へ行ったら これしかなかったので。 が、やっぱり私は純文学とは相性よくないのかなぁ。いまいち ピンとこず。。彼女の文章の静謐さは好きなんだけれども。 数少ない好きな女性作家なので なんか違うの早めに読んで今日の感覚消さないと、って感じ。
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なんだろう、この純粋さと欲望という両極端な、凶器になりうる感情を共有しあっている関係は 普通なら恋愛関係に落ち着くはずなのだけど、それにしてはとても空気が乾いている かといって歪んでいるわけでもなく、ただただお互いの深いところへ潜りこもうとする 愛というには酸素とか潤いとかいった...
なんだろう、この純粋さと欲望という両極端な、凶器になりうる感情を共有しあっている関係は 普通なら恋愛関係に落ち着くはずなのだけど、それにしてはとても空気が乾いている かといって歪んでいるわけでもなく、ただただお互いの深いところへ潜りこもうとする 愛というには酸素とか潤いとかいったものがない状態 真空パック だから他人が入りこめるはずがなかった こういうのって、なんとなくお互いに備わっているもの(SとかMとか)を嗅ぎとることから始まるのか? どちらにせよハッピーエンドなんてありえなかったんだろうなぁ 最後、ちょっと「気狂いピエロ」を思い出した
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私はMでもないし激しく年上の男性に 異性を感じてしまうと言うタイプじゃないので この内容には共感は出来ませんでした。 でもお話としては面白いと思います。 ただ出会うべくして出会った2人のラスト… 寂しさが残りますが主人公の女性には 色んな事、すっかり忘れて別の人生を探して欲し...
私はMでもないし激しく年上の男性に 異性を感じてしまうと言うタイプじゃないので この内容には共感は出来ませんでした。 でもお話としては面白いと思います。 ただ出会うべくして出会った2人のラスト… 寂しさが残りますが主人公の女性には 色んな事、すっかり忘れて別の人生を探して欲しい。 でも何だかきっと、同じようなことを繰り返しそうな 気もするんだなぁ~こう言うタイプの女性は(笑)
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川端の影響かなとも思いながら。老人に少女。髪に執着する母。物を盗む女。舌のない男。演習で取り扱ったら面白いだろうなと考えながら。テーマはなんだろうか。
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[要旨] 染みだらけの彼の背中を、私はなめる。腹の皺の間に、汗で湿った脇に、足の裏に、舌を這わせる。私の仕える肉体は醜ければ醜いほどいい。乱暴に操られるただの肉の塊となった時、ようやくその奥から純粋な快感がしみ出してくる…。少女と老人が共有したのは滑稽で淫靡な暗闇の密室そのものだ...
[要旨] 染みだらけの彼の背中を、私はなめる。腹の皺の間に、汗で湿った脇に、足の裏に、舌を這わせる。私の仕える肉体は醜ければ醜いほどいい。乱暴に操られるただの肉の塊となった時、ようやくその奥から純粋な快感がしみ出してくる…。少女と老人が共有したのは滑稽で淫靡な暗闇の密室そのものだった―芥川賞作家が描く究極のエロティシズム。
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