リヴィエラを撃て(下) の商品レビュー
ううむ、結局たいしてついていけませんでした。 なんだか一部、お耽美な方向に行ってませんでした?? そんなとこで放り込まれても対応できない!というか、かなり前から対応してない!! とはいえ、こんなハードなものを日本の小説家が、しかも女性が書いているのはたいへん喜ばしいものですな。...
ううむ、結局たいしてついていけませんでした。 なんだか一部、お耽美な方向に行ってませんでした?? そんなとこで放り込まれても対応できない!というか、かなり前から対応してない!! とはいえ、こんなハードなものを日本の小説家が、しかも女性が書いているのはたいへん喜ばしいものですな。 次は黄金を抱いて跳べを読もうと思います。 12.10.10
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スパイやら刑事やらテロリストやらCIAやら5やら6やらがいっぱいいて、登場人物を覚えるのに苦労はしました。 でも、イケメンピアニストやらイケメンテロリストやら妖艶な美人スパイやら個性的な面々、そしてひとりひとりがしっかりとした過去を持っているので、イメージはしやすいかも。 国...
スパイやら刑事やらテロリストやらCIAやら5やら6やらがいっぱいいて、登場人物を覚えるのに苦労はしました。 でも、イケメンピアニストやらイケメンテロリストやら妖艶な美人スパイやら個性的な面々、そしてひとりひとりがしっかりとした過去を持っているので、イメージはしやすいかも。 国の秘密、利権、国益、、忠義、友情、愛情、裏切り、憎悪、正義、勇気、真実… 本当にこんな世界があるのだろうか。 ひとりの人間が背負うには重たすぎるものをみんな、抱えてます。
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合田刑事ものほどスレスレの人は出てきませんが、構成といい国際諜報の舞台設定といい北村先生の中で一番好きな作品。 リビエラが、ああいう人物だということがかえって、諜報戦の得体の知れなさを感じさせてよい。 荒涼感と希望が両立するラストも大好きです。
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読もうかどうしようか迷っていた作品。けっこう長い間かかりました。 結論からいえばなんか最後で失速しちゃったなあという感じ。前半は人が一人死ぬことに重みがあったのに、なんだか最後はその重みがなくなって、ああ、この人もか、みたいになってしまう。 そういう意味では前半のほうがわくわくし...
読もうかどうしようか迷っていた作品。けっこう長い間かかりました。 結論からいえばなんか最後で失速しちゃったなあという感じ。前半は人が一人死ぬことに重みがあったのに、なんだか最後はその重みがなくなって、ああ、この人もか、みたいになってしまう。 そういう意味では前半のほうがわくわくして読めて、謎がわかるにつれて、うーん、ってなってしまった。 ただ、これを日本人が書いたというのはすごいと思う。
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国家の中で、いかに個人として人間の倫理を持って生きるか、ということがテーマ。髙村薫の複眼的な視点で、重層的に織りなされる物語。日本の位置づけもまた興味深い。物語後半にダーラム侯が「日本は魔術の国だ。真実と非道が等しくまかり通り、あらゆる言葉を等しく人に許す国だ。ブラヴォー……!」...
国家の中で、いかに個人として人間の倫理を持って生きるか、ということがテーマ。髙村薫の複眼的な視点で、重層的に織りなされる物語。日本の位置づけもまた興味深い。物語後半にダーラム侯が「日本は魔術の国だ。真実と非道が等しくまかり通り、あらゆる言葉を等しく人に許す国だ。ブラヴォー……!」というところ、20世紀後半―それは手島にももちろん関係する―の日本の立ち位置をよくあらわしていると思う。
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ただでさえスパイものは苦手なのに、まぁ何と入り組んで複雑な設定なんだろう。登場人物も多すぎるし、みんなあっさり死ぬし。日本人の女性作家がこれだけ骨太のスパイ小説を書いた、という以外に長所を探すのが難しい作品。
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《伝書鳩》とジャックを追うパートの吸引力はものすごかった。その後1992年以降の話は読んでてひたすらひやひやして、主要人物が次々死にそうな気配を出しているのが辛かった。 ストリートやモーターウェイの名称やら駅舎の構造やら、緻密すぎて(イギリスにもアイルランドにも行ったことはないの...
《伝書鳩》とジャックを追うパートの吸引力はものすごかった。その後1992年以降の話は読んでてひたすらひやひやして、主要人物が次々死にそうな気配を出しているのが辛かった。 ストリートやモーターウェイの名称やら駅舎の構造やら、緻密すぎて(イギリスにもアイルランドにも行ったことはないので正確さはわからないけど)臨場感たっぷり(ただし地図とつきあわせようとしない私みたいな怠け者のために、イギリス・アイルランドの地図が本の中にあってほしかった!) 上巻、リーアンの訛りをアルスターだと分析するくだりとか、主人公の手島が抱えるジレンマだとかに、大学の空気をすこーし感じてみたり。 そういえば文体がフォーサイスの翻訳版みたいで、あんまり日本の作家っぽさを感じなかった。その分、小説の雰囲気とよくマッチしてたなって思う。
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舞台は広く、政治や歴史に翻弄される超大ストーリー。 でも、さすがは著者、話のスケールに圧倒されることなく、登場人物達の存在をくっきりと浮かび上がらせてくれます。 著者の作品はどんなストーリーであっても人には人生があって、それぞれに生活があって、ということを思い出させてくれます。...
舞台は広く、政治や歴史に翻弄される超大ストーリー。 でも、さすがは著者、話のスケールに圧倒されることなく、登場人物達の存在をくっきりと浮かび上がらせてくれます。 著者の作品はどんなストーリーであっても人には人生があって、それぞれに生活があって、ということを思い出させてくれます。 それゆえに登場人物たちの姿がくっきりと立つのでしょう。 切ないアイルランドの大地が脳裏に焼きついています。
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読了感は彼女の小説はいつも同じ。 よく使われる副詞どろりゆらりぐらりはたっぷり、どの小説を読んでも男達の感情と視線のゆらぎが同じに思える。
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現時点で、一番読むのに苦労したけども、一番おもしろかった作品。 下巻の中盤ぐらいから、ぐわーってなんか沸いてきました。 ケリー(伝書鳩)が別れ際にジャックの頭をなでるシーンがとても好きでした。
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