リヴィエラを撃て(下) の商品レビュー
骨太な人物たちに引き込まれ、それぞれのを宿願が遂げられることを祈った。 自分の後を託せる者を見つけることが、彼らが最後に抱いた最大の願いだったのだろう。 託したい、託されたい、その重要な思いはどこで生まれるのか。 深い信頼と、直感、その瞬間、この人しかいないとなる。 伝える言葉...
骨太な人物たちに引き込まれ、それぞれのを宿願が遂げられることを祈った。 自分の後を託せる者を見つけることが、彼らが最後に抱いた最大の願いだったのだろう。 託したい、託されたい、その重要な思いはどこで生まれるのか。 深い信頼と、直感、その瞬間、この人しかいないとなる。 伝える言葉は、 これをやってくれ、 ではなく、 「お前の思う通りにやってほしい」。 人生は複雑、普通の幸せ、体に染み込む言葉じゃ伝わらない何か、本当の自己犠牲 こんなことを考えた。 時代が違うなんて思わない。 「次を託された者」の姿が心に刻まれた。
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舞台はアイルランド、イギリス、日本。 1970年代から1990年代まで、時代を感じて。スリルに満ちた最高のエンターテイメント。アイルランドに行ってみたい。
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とても面白かった。過去に植え付けられた種が時間の経過とともに根が絡み合い複雑なストーリーを作り出す。見事な小説でした。おかげで寝不足です。
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日本人がIRA全盛時代の国際的な諜報活動をテーマにした大作を書いた意欲的作品である。特にあの時代のアメリカ、イギリスそして日本のポジションが理解出来ないとここまで骨太な作品をものにするのは不可能であり、おそらく多大な取材を通じての作品であり、読み応え充分である。少しばかりCIAが...
日本人がIRA全盛時代の国際的な諜報活動をテーマにした大作を書いた意欲的作品である。特にあの時代のアメリカ、イギリスそして日本のポジションが理解出来ないとここまで骨太な作品をものにするのは不可能であり、おそらく多大な取材を通じての作品であり、読み応え充分である。少しばかりCIAが悪者に書かれているのもご愛敬。なんとなく当時の国際情勢が透けて見えてくる一作である。秀作
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※このレビューにはネタバレを含みます
読み終わってまた上巻頭からざっと振り返り、ようやく全体像が見えてきた。完全には理解できてないな。 リヴィエラやギリアムの謎は緻密なようで呆気ないようで、振り回され飲み込まれていったたくさんの命を思うと悲しいし虚しい。 大筋では絶望しかないような話だけど、ジャックとシンクレア、シンクレアとダーラム侯、ジャックとケリー、ケリーとサラ、MGとキム、キムと手島、それぞれの間に確かにあった心の繋がりに胸が熱くなる。 普段読まないジャンルだったけど、難しくて必死に読んだぶん楽しかった。またいつか読み返したい。
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つ、疲れた… これは傑作だー 日本・アイルランド・イギリスで展開される諜報戦のスケールのでかさはあくまで設定であり、真の魅力は登場人物たちの鬼気迫る濃厚な心理描写にあると思います。 展開は結構複雑で、上巻の半分くらいまではなかなか全体像がつかめず読みづらいです。でもあきらめな...
つ、疲れた… これは傑作だー 日本・アイルランド・イギリスで展開される諜報戦のスケールのでかさはあくまで設定であり、真の魅力は登場人物たちの鬼気迫る濃厚な心理描写にあると思います。 展開は結構複雑で、上巻の半分くらいまではなかなか全体像がつかめず読みづらいです。でもあきらめないで!それ以降は目眩く展開に一気読み必至です。 下巻のピアノシーンは圧巻です! ラストのある人物の独白は若干拍子抜けでしたが、この作品の良さを削ぐものではありませんでした。 ミステリー・サスペンスとして一級品であり、文学性も高く素晴らしい作品でした。
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下巻は一気に、物語が進展。 愛する人、友人、秘密を握るものの死。 日本へと逃げた若い男女の末路。。。 リヴィエラとの面会、そしてこの物語の本当の真相とその後の人生。結構、衝撃的に物語が進む。 ただ、本当の真相を知った時は少しだけ、拍子抜けしちゃったけれど。ここまで引っ張らずに...
下巻は一気に、物語が進展。 愛する人、友人、秘密を握るものの死。 日本へと逃げた若い男女の末路。。。 リヴィエラとの面会、そしてこの物語の本当の真相とその後の人生。結構、衝撃的に物語が進む。 ただ、本当の真相を知った時は少しだけ、拍子抜けしちゃったけれど。ここまで引っ張らずに、もう少しコンパクトにまとめても良いんじゃないかなあ。と読み終えた今の感想。
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平和な時代に生まれ育った身には登場人物たちの思考に付いていけない部分もあるが、それは幸せなこと。激しい紛争の無い日本でよかったと安堵しつつ読み進めた。 話のスケールが大きく、重く、複雑で長い。途中、登場人物の名前が「これ、誰だっけ?」と何度も判らなくなり、最初の人物紹介ページで...
平和な時代に生まれ育った身には登場人物たちの思考に付いていけない部分もあるが、それは幸せなこと。激しい紛争の無い日本でよかったと安堵しつつ読み進めた。 話のスケールが大きく、重く、複雑で長い。途中、登場人物の名前が「これ、誰だっけ?」と何度も判らなくなり、最初の人物紹介ページで確認しました。高村さんの本は、この人物紹介ページに助けられます。(私だけかも知れないけど) ラストは、これでよかったのかな? 見方によってはストンと落ち着いて丸く収まってるし、違う見方をすると、なんてひどい話なんだ!とも言えるだろう。 決して読みやすい本ではないけど、読んでよかった。 これを書ききった作者の持久力に感服します。
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登場人物達それぞれの必死の生が眩しくて愛おしくて、しかしそれほどまでにして追い求められていた真実はそれに見合わず醜く馬鹿馬鹿しくさえあったことに釈然としない気持ちになったけれども、 そんな綺麗も汚いも複雑に絡み合った物語であったからこそ、シンクレアがあのブラームスの協奏曲を渾身の力で演奏したことには興奮しました。 言葉では言い尽くし難いこの複雑で壮大な物語が、全てこの曲で昇華されているかのようです...。 長編ならではの壮大な世界観にどっぷりとのめり込めました!面白かった!
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結局、どういう話なのか。MI5、CIAの出てくる、スパイ、犯罪小説は好きなのだけど。結局何?みんなが命かけてた理由が説得力ない。部屋の中や街の様子などは描写が細かくて臨場感あるけど。大筋で?
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