ポプラの秋 の商品レビュー
ポプラ荘の大家のおばあちゃん。自分が死んだら、死んでしまった人に手紙を届けてくれるという。亡き父に手紙を書いた千秋。千秋と母親との関係、ポプラ荘の住人、大家のおばあちゃんとのやりとりが優しくて又、悲しい。人を思う気持ちの大切さを感じる。
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汽車の中で一気に読んだ。最後の20ページほどは、乗り換えの誰もいないホームで静かに読んだ。希望の光がちらりと見える結末。西岡さんと佐々木さんがいい。
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梨木香歩さんの『西の魔女が死んだ』とか、加納朋子さんの『ななつのこ』とかの雰囲気を思い出しました。ストーリーはちょっと違うけど、全体的な雰囲気が似てるかな、と。 小学校1年生で父を亡くし、呆然とする母と引越してきたアパート。ちょっと怖い大家のおばあさんは、亡くなった人への手紙を届...
梨木香歩さんの『西の魔女が死んだ』とか、加納朋子さんの『ななつのこ』とかの雰囲気を思い出しました。ストーリーはちょっと違うけど、全体的な雰囲気が似てるかな、と。 小学校1年生で父を亡くし、呆然とする母と引越してきたアパート。ちょっと怖い大家のおばあさんは、亡くなった人への手紙を届けてくれるという。幼いながら父に向けて日々手紙を書いていくのが、可愛らしくも痛々しくて。途中まではこじんまりした印象かなと思ってましたが、ラストも個人的には予定調和を超えたところにあってよかったです。
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【夫を失ったばかりで虚ろな母と、もうじき7歳の私。二人は夏の昼下がり、ポプラの木に招き寄せられるように、あるアパートに引っ越した。不気味で近寄り難い大家のおばあさんは、ふと私に奇妙な話を持ちかけた―。18年後の秋、お葬式に向かう私の胸に、約束を守ってくれたおばあさんや隣人たちとの...
【夫を失ったばかりで虚ろな母と、もうじき7歳の私。二人は夏の昼下がり、ポプラの木に招き寄せられるように、あるアパートに引っ越した。不気味で近寄り難い大家のおばあさんは、ふと私に奇妙な話を持ちかけた―。18年後の秋、お葬式に向かう私の胸に、約束を守ってくれたおばあさんや隣人たちとの歳月が鮮やかに甦る】 千秋にとっておばあさんはどれだけ大切な存在だったか。。 おばあさんがいなければ子供の頃の千秋は暗闇から脱出できなかっただろうし、 母親ともうまく生活できなかっただろうな。 最後に渡される母親から千秋への手紙には涙が浮かびました。 母親にとってもおばあさんは救いの人だったのでしょうね。 涙が溢れるほどまではいきませんでしたが 読後はじんわりと心が温かくなりました。
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湯本さんらしい、温かくやさしい文体。その中でもしっかりと死は存在していました。登場人物の特徴など手に取るように伝わってきます。
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ポプラの木の下で流れるゆったりとした時間。 おばあさんとの対話(手紙含む)で再生していく人々が心地良い。 すべて上手く行くわけではないけど、人と人との繋がりの大切さを思う。 締めも秋風のような清々しさ。
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すごく怖い小説だった。そして暗い。 ちょっと鬱ぎみの女の子が主人公で、お父さんがなんで死んだのかわからないまま、暗い日々を送る日々。
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おばあさんとのふれあいにじーんとくる。きっと一度は読んでるんだけど、最近読み返してみました。あいかわらず泣きそうになる。
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休日出勤の日。 駅から会社まで歩きながら読み、着いても読み終わらず、誰もいないオフィスで、一番入口に近いところにあった椅子に座り、鼻をズルズル言わせて読み切った。たまらなく、おばあさんが粋。
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主人公の少女と、大家さんでありちょっと怖いおばあさんとの交流を描いた作品。 夏の庭の作者ということで、期待大で読みました! 期待通り素敵な作品でした。 小さな頃に感じたことがある、恐怖だとか興味だとか、ちょっとした心の機微が繊細に描かれていて、まるであの頃の感覚が手にとるよう...
主人公の少女と、大家さんでありちょっと怖いおばあさんとの交流を描いた作品。 夏の庭の作者ということで、期待大で読みました! 期待通り素敵な作品でした。 小さな頃に感じたことがある、恐怖だとか興味だとか、ちょっとした心の機微が繊細に描かれていて、まるであの頃の感覚が手にとるように伝わってきました。心情の描写がとても良く、さっぱりしていてしかし深く理解できる文章は、温かみがあり読みやすいです。 また、少女が死という経験を通じて学ぶことが哀しみだけではない、という点には、 テーマとしては有りがちですが、大きく共感できるものがあります。 良い作品です…!
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