ポプラの秋 の商品レビュー

4

213件のお客様レビュー

  1. 5つ

    65

  2. 4つ

    80

  3. 3つ

    48

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    1

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2011/11/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

夏の庭の作者の作品として 昔古本屋で買っていた作品。 秋になったので読んでみた。 夏の庭のシリーズ的なのをイメージしていたが 全然違った。 あえてシリーズっぽい名前にしなくってもいいのにと思ったり。 おばあちゃんの手紙を届けるって話 ちあきを助ける嘘という形で終わるのかと思ったら みんなの手紙を届けていた。(ちょっと残念) おばあちゃんのきついけれどあったかいところとか 住民のそれぞれのキャラクターとか 好きでした。

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2024/10/25

湯本香樹実さんの本は「夏の庭」しか読んだ事が無かったのだけど、友達のブクログからこの本のことを知って、実家から送ってもらいました。 途中で止められず、一気に読んでしまいました。 コーポポプラの住人たちや庭の描写もとても良くて、状況が目に浮かぶようでした。 大事な人に届けて欲しい...

湯本香樹実さんの本は「夏の庭」しか読んだ事が無かったのだけど、友達のブクログからこの本のことを知って、実家から送ってもらいました。 途中で止められず、一気に読んでしまいました。 コーポポプラの住人たちや庭の描写もとても良くて、状況が目に浮かぶようでした。 大事な人に届けて欲しい手紙、自分も書きたくなりました。

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2011/10/26

父親を亡くした小学1年生と母が大人になってゆくお話。小学生にしては神経質すぎる私(自分では至極まっとうに考え生きているのだけれど)がポプラ荘のおばあちゃんとコミュニケーションをとってゆく。 ここまで書くとおばあちゃんはすごくやさしそうなイメージになるけどぜんぜん逆。どっちかってい...

父親を亡くした小学1年生と母が大人になってゆくお話。小学生にしては神経質すぎる私(自分では至極まっとうに考え生きているのだけれど)がポプラ荘のおばあちゃんとコミュニケーションをとってゆく。 ここまで書くとおばあちゃんはすごくやさしそうなイメージになるけどぜんぜん逆。どっちかっていうとポパイに似てるいかつげな感じ。 中身もいかつい。 かと思いきや、大きい意味でやさしいのだ。 居間に放置してあるバナナと、父にお供えしたバナナが同じように黒ずんでゆくのが許せなくて、その裏にはお供えだから父がいるなら食べた跡があるとか、いっそ腐らないとかなにかがおきなくちゃ信じられない。それを口に出して言えたのはおばあちゃんのおかげである。 ほんとうにいじらしい子ども。 一方で、成長してしまった私の人間不信が、ひとりで父に会いに行った女の子の必死さ、我慢強さによってちょっとほどけてくるところも好き。 イエス様に父を重ねたり、でも父からその全能感を取り外して再び父を父と見るようになるところも好き。 私の心の動きを丁寧に追って、でもその動きはよいとか悪いとかそんなことは言ってなくて。でもこんなにさまざまなことに思いをめぐらしながら成長してしまった私がつまずいてしまっているのが当然な感じもしてしまう。 そんな流れでクライマックス。 ある事柄について、残された人は受け入れ方を選ぶしかないのがつらいけど、でも私と母は違った方法でも受け入れようと努力していた。 生きてこそ、だよね。

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2011/10/16

文字がだんだん溶けてきて、色や音やにおいや手ざわりになって脳みそに入ってきました。でも、せっかく入ってきたのに、涙や鼻水になってまた出ていってしまいました。 つらい時に自分が一番つらいと思っていると、まわりの人をもっとつらくさせてしまうんだろうな、きっと。

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2011/08/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

父の死という辛い出来事がもたらした、母と娘のこころもとない日々、引越し、転校……。幼かった千秋には対応しきれなかった現実の、その重たさがリアル。 序盤は読むのがすこし辛いけれど、不安や閉塞感で傷ついてしまった千秋が、徐々に癒やされていく様子が温かく描かれているお話です。父の死の真相が明かされるラストは「大団円」とはすこし違うかもしれないけど、でも、もう千秋は大丈夫なんだろうな、という安心感のもと、本を閉じることができます。

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2011/08/17

ポプラ荘での千秋の子供の頃の暮らしの描写がとてもよいです。おばあさんの本当かうそかわからない、飄々とした感じも大好きでした。ちょっと「西の魔女が死んだ」を思い出しました。素敵な作品でした。

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2011/07/04

「夏の庭」が大好きなので 随分前から気になっていた作品だった いつか読むだろうなと思いつつ結構経った。 「夏の庭」とは違いどこか儚げな雰囲気があったからなのか 実際読み始めてみてもそこはやっぱり儚げな感じで 星野千秋 語り部である28歳の彼女自身がそういう雰囲気なのだ 小さい頃...

「夏の庭」が大好きなので 随分前から気になっていた作品だった いつか読むだろうなと思いつつ結構経った。 「夏の庭」とは違いどこか儚げな雰囲気があったからなのか 実際読み始めてみてもそこはやっぱり儚げな感じで 星野千秋 語り部である28歳の彼女自身がそういう雰囲気なのだ 小さい頃過ごしたポプラ荘のおばあさんの死から 回想で話が進む 「ポプラの秋」に登場するあばあさんはまた違った魅力があった それこそ強い生命力みたいな この話は儚げだけど、優しいものだった 読後感が本当に素敵な本でした

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2011/06/20

女の子の精神的成長ストーリー。 最初に読んだのは小学生の時かな? 昔はよくわかっていなくて、ただの日常生活が書かれてる本的なイメージでしたが、大学生の今ではいろいろ考えることが増えました。 そういえば私も小さいころは『死』について考えたことが多かったなぁ。

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2011/05/18

死を知り、その悲しみを乗り越えること。手段として死者への手紙を書くうちに、何かが少しずつ変わっていった。奇妙なおばあちゃんとの奇妙な約束、その約束が繋げる輪に感動。ゆっくりゆっくり語られていく優しい物語。

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2011/04/09

夫を失ったばかりで虚ろな母と、もうじき7歳の私。二人は夏の昼下がり、ポプラの木に招き寄せられる様に、あるアパートに引っ越した。 不気味で近寄りがたい大家のお婆さんは、ふと私に奇妙な話を持ちかけた。 18年後の秋、お葬式に向かう私の胸に、約束を守ってくれたおばあさんや隣人たちとの歳...

夫を失ったばかりで虚ろな母と、もうじき7歳の私。二人は夏の昼下がり、ポプラの木に招き寄せられる様に、あるアパートに引っ越した。 不気味で近寄りがたい大家のお婆さんは、ふと私に奇妙な話を持ちかけた。 18年後の秋、お葬式に向かう私の胸に、約束を守ってくれたおばあさんや隣人たちとの歳月が鮮やかに蘇る。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 面白かった。予想外に、タイトルからほんわかした話かと思ったらそうでもなかった。 最後お母さんの手紙がすごく衝撃的で、印象に残った。 湯本さんの本は、なんだか死生観について考えさせられるのが多い。 主人公が子どもながらに不安に思って、学校に通えなくなってしまう気持ちとか、母親の様子とか、鮭缶とか、なんかひとつひとつの描写がすごい… 面白かった。

Posted byブクログ