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神の火(下) の商品レビュー

3.6

69件のお客様レビュー

  1. 5つ

    12

  2. 4つ

    24

  3. 3つ

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 高村薫の物語は熱い…

 高村薫の物語は熱い!!いつだって 精一杯生きている男達が主人公だ。その迫力は何より彼女の緻密な描写にあるんだろう。神の火 後半一気に読めました

文庫OFF

原子炉の蓋・・・開け…

原子炉の蓋・・・開ける?かなり派手な展開になり、面白かった。ベティさんという登場人物のラストの描写に粟立ちました。

文庫OFF

スリリングな展開が続…

スリリングな展開が続き、最後まで目を話すことが出来ない作品です。

文庫OFF

後半は、スリリングな…

後半は、スリリングな場面も多くて、目が離せませんでした。この人はどうなっていくんだろうと、考えてしまいました。

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文庫化にあたり改稿&…

文庫化にあたり改稿&加筆400枚という事なので単行本で読んだ人も文庫版を読んでみた方がいいです。

文庫OFF

2023/05/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

文章がとにかくかっちりしてて全体的に硬派な感じなんだけど、だからこそ時折挟まれる情緒的な描写が際立ってて胸が苦しくなった。悲しいお話だったけど、最後に親友とやりたいことやってけじめもつけられたのかな… ものすごく切ない気持ちになった。

Posted byブクログ

2022/11/20

「目玉ふたぁーつ」 下巻を読んで、島田、日野のこれまでの 過去の時間や思想が細かい描写で、映画 を見ているようなビジュアルで伝わって くる。 原子力施設への襲撃のエピソードは、準 備から実行まで、圧巻だった。 高村作品は、読むのに時間がかかったが 読後感は、最高。 ベティさんや江...

「目玉ふたぁーつ」 下巻を読んで、島田、日野のこれまでの 過去の時間や思想が細かい描写で、映画 を見ているようなビジュアルで伝わって くる。 原子力施設への襲撃のエピソードは、準 備から実行まで、圧巻だった。 高村作品は、読むのに時間がかかったが 読後感は、最高。 ベティさんや江口のキャラも良かった。

Posted byブクログ

2022/10/07
  • ネタバレ

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大好きな本。当時の情勢や雰囲気は生まれていない私は分からないけれど、とてもおもしろく読みました。冬の寒さや夏の暑さ、中華料理屋さんのご飯の美味しさ、全てが伝わってくるようです。アメリカとソ連と日本と北朝鮮間で繰り広げられる情報戦は本当によく描かれていて現実感がすごいです。ロシア文学の話がよく出てきたので影響されて、読もうと思うのですがなかなかページが進みませんでした。 なんと言っても最後の原発襲撃は時間の記録もあってかスピード感に溢れています。原発襲撃から最後に至るまでは私の高村薫さんを好きな理由が詰まっています。最後が本当に好き。 専門的なことについての描写が本当にすごく、よく読み込むことでより楽しめる小説です。力強く、それでいて繊細な描写によって物語の中に引き込まれていきます。 原発についても深く考えされられる本でした。

Posted byブクログ

2022/08/07
  • ネタバレ

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高村作品2作目。 専門的な描写が多く理解できないので人物中心に読み進める。作品を4割も理解できていないと思うがそれでも面白い。個々のキャラクター性が高村作品の魅力。 良、何も知らない知る由もなく運命に狂わされる。まだ若いのに。聡明で優しい男の子、彼に違う道があればと胸が痛む。哀しくて美しい、そういう人に恋焦がれてしまう。 全員が選ばれし者であるが、心にぽっかりと穴が空いている。凡人には羨ましいとか思っちゃうんだけど、カリスマはカリスマなりに苦しむよね。 そんな中、島田は良と出会い彼の目的を果たす為奔走、歯車が回り始める。 島田、良、日野、江口それぞれがそれぞれに並々ならぬ想いを抱く。 日野が島田の緑の目が欲しいなんて何?ブロマンスじゃん。島田と良然り。 禍々しくどこまでも美しい青い炎、やっぱり人間のものじゃないよなぁ。神の火を盗んだなら、返さなければならない。

Posted byブクログ

2022/06/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

(上巻の感想からの続き) 髙村氏は書きながらストーリーやプロットを考えるという。この小説はそういう作者の癖が如実に表れているように思った。詳細な日常な描写が続くし、各国スパイの島田への接触が断続的だし、次々と出てくる登場人物の使い方が使い捨てすぎるのが気になった。 特筆すべきはこの作家の脳みその構造の凄さである。 まず専門家が素人の発言に驚かされるという描写。この小説では「世界の原子力発電所は戦争・破壊活動を想定して作られていない」、「原子炉の蓋を開けて見てみたい」という発想の斬新さを述べているが、こういう描写は専門家の頭を持っていないとまず思い浮かばない。 この作家の経歴には商社勤務の経験しか書かれていず、技術者としての経験はないはずだが、何ゆえこのような発想が思いつくのか、想像を絶する。 それともう一つは隠遁中の江口が島田と行う暇つぶしの方法について。 ホテルに篭ってマッサージをしてもらい、お酒をちびりちびりやりながら読書をする、このだらしなさこそが男の至福の寛ぎなのだとのたまうが正にその通り。これを女性作家に述べられるともう敵わない。作者は男ではないかと疑うのも解る気がする。 あと原子炉の温度制御の数値入力において不適当な数値を入れたとしても1つ1つ綿密に潰していけばシステムは機能するという話は現在問題になっている建屋の構造計算書偽造問題を想起させ、興味深かった。 しかしこれほど緻密な説明や描写、血肉の通ったキャラクターを用意してもその内容はというと、首を傾げざるを得ない。 結局原発襲撃は男二人の我侭による壮大な悪戯に過ぎないし、そのために犠牲になった各機関や人生を破滅させられるであろう登場人物が出る事を考えると簡単にこの小説に同意できないのだ。 しかも島田や日野の最期は前作『黄金を抱いて飛べ』の主人公らと似通っているしで、同じストーリーを設定と手順と情報量を多くしたに過ぎないのでは?と勘繰ってしまう。世にその名が知られる前の作品だからこの辺の浅はかさは目をつぶるべきなのかもしれないが。

Posted byブクログ