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神の火(下) の商品レビュー

3.6

69件のお客様レビュー

  1. 5つ

    12

  2. 4つ

    24

  3. 3つ

    13

  4. 2つ

    9

  5. 1つ

    1

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2012/01/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

原発侵入に至る経緯が詳細に描かれた。「この原子炉はこれから、修理にかかる費用のほかに稚拙な暴力1つに屈して危機に瀕したことの対価を支払わなければならない。しかし、行政や電力会社に出来ることは少なく、人間はこれからも核の時代が終わるのを戦々恐々と待つしかないのだ。こうして、自分たちは、あらためてこれが絶望だということを確かめたようなものだ」ということばが持つ意味が、この作品以降、本当に結局何も変わらなかった。原発事故によって、それが示されてしまった。

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2011/11/03

原子力発電所に潜入するときの描写は、 前作「黄金を抱いて飛べ」での描写を彷彿とさせる。 専門用語が多すぎて、よくわからない箇所もあるが、 それが著者の作品の特徴といえば、それまで。 登場人物は一様に暗い闇を抱えているが、 主人公は最後にあることに気づいて・・・

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2011/09/10

 「読んだなー」って感じのするボリュームだった。物凄く中身の濃い小説だった。情報量がハンパない。だから難しい部分もあるけれど、それは圧倒的なリアルティを生み出すためには仕方ないんだと思う。スケールの大きな話なのに、荒唐無稽さは全くない。著者の情報収集にかける熱意と物語を構成する能...

 「読んだなー」って感じのするボリュームだった。物凄く中身の濃い小説だった。情報量がハンパない。だから難しい部分もあるけれど、それは圧倒的なリアルティを生み出すためには仕方ないんだと思う。スケールの大きな話なのに、荒唐無稽さは全くない。著者の情報収集にかける熱意と物語を構成する能力には感服しちゃうね。

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2011/08/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

音海原発の侵入シーンって、半分もないんだよね。わずか三分の一。 高村先生は原発の破壊シーンを書きたかったわけではなく、そこに至るまでの狂気を書きたかったのだと思う。 島田の孤独と日野の虚無は同じ深い深い穴だったのかもしれない。 ラストシーンが単行本とぜんぜん違うんですけど、先生・・・!!!! 文庫版のほうがより切ない感じ。

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2011/07/26

時間とお金の無駄だった。 原子力発電所テロリズムの話ということで、本屋で平積みになっていたから買ってみた。 この作家の本はいくつか読んでいるが、描写が細かすぎ、表現が冗長すぎて伝わってこないことが多いように感じる。 とにかく原発について調べました。調べたことはもれなく書きました...

時間とお金の無駄だった。 原子力発電所テロリズムの話ということで、本屋で平積みになっていたから買ってみた。 この作家の本はいくつか読んでいるが、描写が細かすぎ、表現が冗長すぎて伝わってこないことが多いように感じる。 とにかく原発について調べました。調べたことはもれなく書きましたという感じで、本作もストーリーが頭に入ってこない。 登場人物の背景、なぜそういう行動をするのかがあまり書かれていない代わりに、行動自体の描写は細かい。 一般的な評価は高い作家さんだけど、うーん。。。

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2011/12/18

偽りの日常を過ごしていた島田がある出来事によって動き出します。しかし、ソ連崩壊により世界は変革しており昔のようには行かず、得られたかに見えたものも失ってしまいます。島田の思いのやり場は音海へ向かいます。

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2011/07/03

自分の中の虚無に飲み込まれないように必死に戦っている。 その必死さが小説全体に暗い帳を落としている。 重い小説だ。。

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2011/07/03

よくまあこれだけ複雑で深い物語が1人の作家の頭の中で組み立てられたものだと感心するばかり。原発小説の傑作。感動した。

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2011/06/27

主人公島田の「もう一人の自分視点」による冷静さと、今まで外に出さなかった感情が良を通してじわりじわりと溢れてくる表現が印象的だった。最後の方で江口の本心が分かるあたり、もう少し尺がほしかったなあ。

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2011/06/04

高校生のころに読んだ作品。 そして、振り返ってこのレビューを書いているのは2011/5/29。 震災から2ヶ月超。 この作品を読んだ頃、まさかこんな事態が起こるとは想像もつきませんでした。 原子力と研究者の話である本著に名付けられたタイトル「神の火」。 高村氏は未来を見通してい...

高校生のころに読んだ作品。 そして、振り返ってこのレビューを書いているのは2011/5/29。 震災から2ヶ月超。 この作品を読んだ頃、まさかこんな事態が起こるとは想像もつきませんでした。 原子力と研究者の話である本著に名付けられたタイトル「神の火」。 高村氏は未来を見通していたのかと思い鳥肌が立つ。

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