ビジョナリーカンパニー の商品レビュー
社会に影響を与え続ける会社を創るという事につきる一冊である。そして、進歩への継続を持ち続けるという気持ちが大切であるという印象を受けた。
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医薬品や最先端化学テクノロジー分野における世界有数の企業であるメルクと、国際的大手たばこ会社であるフィリップ・モリス。事業内容として見た場合には対照的に見える2社ですが、著者によれば両社とも「ビジョナリーカンパニー」であるとのことです。 2社とも決してぶれることのない確固たる基本...
医薬品や最先端化学テクノロジー分野における世界有数の企業であるメルクと、国際的大手たばこ会社であるフィリップ・モリス。事業内容として見た場合には対照的に見える2社ですが、著者によれば両社とも「ビジョナリーカンパニー」であるとのことです。 2社とも決してぶれることのない確固たる基本理念を持ちながら事業を進化させているというのがその理由。 このように「時代を超えて偉大さを維持し続ける企業の共通点」を導き出したのがビジョナリーカンパニーの第1巻「BTL(Built To Last」です。 ビジョナリーカンパニーの選定基準は以下の通り。 業界で卓越した(金メダル級の)企業であること/見識ある経営者や企業幹部たちの間で広く尊敬されていること/社会に消えることのない足跡を残していること/CEOが世代交代していること/当初の主力製品やサービスのライフサイクルを超えて繁栄していること このような選定基準によって選定されたビジョナリーカンパニーと、比較対象となる企業(ビジョナリーカンパニーに次ぐ優良企業であり、銀メダルや銅メダル級の企業)とでは何が違うのかを明らかにしていくことにより、ビジョナリーカンパニーの共通点(条件)が浮かび上がるわけです。 膨大なデータを何年にもわたって調査研究した結果、これまで定説とされていた「すばらしい会社をはじめるには、すばらしいアイデアが必要である」「ビジョナリーカンパニーには、ビジョンを持った偉大なカリスマ的指導者が必要である」などの“12の神話”が見事に覆されました(特にここに書いた“神話”は、偉大な企業に必要不可欠な条件だと自分も思っていたので、特に印象深かった)。 さらに、調査により導かれたビジョナリーカンパニーの多くに見られる共通点について、第2章以降でより詳細な調査結果が述べられていきます。 詳述は避けますが、一番大切なことは事業の内容云々よりもその根本にある基本理念であり、その理念を貫き通すこと。 企業が社会になくてはならない存在となり、そして満足することなく努力を重ね、社運をかけた大胆な目標(BHAG)を掲げながら成長し続けているということです。 まとめとして、 ・時を告げる予言者になるな。時計を作る設計者になれ ・「ANDの才能」を重視しよう ・基本理念を維持し、進歩を促す ・一貫性を重視しよう 以上の4つが、読者に最低覚えておいてほしいというBTLの最も重要な概念であるとのこと。 ビジョナリーレベルの企業にまでなる必要はない、自分は起業までは考えていないという人もぜひ読んでみるべき本だと思います。「人の生き方」にも通じる多くの示唆が含まれていますので。
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ビジョナリーな自分を目指そう。 前半、翻訳モノ独特のくどい言い回しに疲れたけど、実例を議論するようになってだんだん読めるようになって来ました。 中盤なう。 10/22読了。 基本理念の維持と進歩を両方実現すること。 決して満足せず、常に不安感にかられること。 前者は自分...
ビジョナリーな自分を目指そう。 前半、翻訳モノ独特のくどい言い回しに疲れたけど、実例を議論するようになってだんだん読めるようになって来ました。 中盤なう。 10/22読了。 基本理念の維持と進歩を両方実現すること。 決して満足せず、常に不安感にかられること。 前者は自分もよく言われる。 極論ばかりを論じたり考えたりして悲観的になるな、バランスを取れるようになれ、と。 満足して安心するために生きてるのではなく、常に上を目指し、成長するために生きてること。 忘れないようにしよう。 さて、次はシリーズ2作目を某先輩の勧めで原文で読みます! さて、何ページで挫折するか…! 頑張ろう。 それにしても20年も前の書籍なのね…不朽。
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評価の高い本ではあるのだが、正直期待外れ。ここで提示されているビジョナリーカンパニーの条件は、日本企業であればそれほど珍しいものではない。では日本企業はビジョナリーカンパニーだらけなのかといえば、そうとは言えないだろう。 金メダリストと銀メダリストの比較から考察したとは言え、ここ...
評価の高い本ではあるのだが、正直期待外れ。ここで提示されているビジョナリーカンパニーの条件は、日本企業であればそれほど珍しいものではない。では日本企業はビジョナリーカンパニーだらけなのかといえば、そうとは言えないだろう。 金メダリストと銀メダリストの比較から考察したとは言え、ここでの”金”の条件は本当に普遍的なものといえるのか?つまり”金”の条件を満たしているのに金メダルを取れない会社はないのか?がこの調査方法では判断できない。要するに必要十分条件であるかどうかが示されていない。もしそうでないのなら法則や原則としての価値はほとんどない。 ビジョナリーカンパニーの条件(必要条件) ①基本理念を会社の末端まで狂信的なほど徹底させる仕組みを持つ ②社内生え抜きの経営者を据え、リーダーの継承プログラムがある ③多くのトライアルを試み、うまく行ったものだけを残す ④社運をかけた大胆な目標(BHAG)を掲げる
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存続する優れた企業はどうやって作られたのかという視点で調査しまとめた本。中長期的な組織をつくるにはどうすればいいのかについてのヒントが満載。企業理念は拠り所となる点でとても重要になる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
業界で卓越していて長く続いているビジョナリーカンパニーが、優良企業であるがそこそこの比較対象企業と比べて何が違うのかに関するリサーチである。以下の結論は企業が人で成り立っていることを考えれば確かに当然のことと感じた。 ・時を告げる(カリスマ的指導者による経営)のではなく、時計(優秀な経営者を輩出し続けられる卓越した組織)を作る ・ORではなくANDの才能を重視する(両極端に見える選択肢を同時に追求する能力) ・基本理念を維持し進歩を促す ・一貫性を追求する 基本理念を徹底しつつ、進歩していくことは非常に難しいことである。だからこそビジョナリーカンパニーなのであろう。「カルト的」とも表現されていたが、相当クセの強い、濃い組織である点は少し気持ちが悪い感じがするが、組織が長続きするということは実際にそういうことなのかもしれない。 最近読み返したポーターの戦略論(事業戦略)では収益性(ROI)が最重要、戦略=トレードオフとクリアに断言していて、対極的な印象を受けた。ここでは戦略というよりももっと広い範囲で組織という観点からの継続性を考えていることからくる視点の違いであろう。ドラッカーのイノベーション・起業家精神に関する著作も最近読んだが、こちらとは非常に似通っていた。ビジョナリーカンパニーは予想外の出来事を無視せず、事業軸などにこだわらず、大量のものを試して積極的に進歩の機会に結び付けていく(基本理念に沿っている限り)
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ビジョナリーカンパニーに関する一冊。 同業他社の間で広く尊敬を集め、 大きなインパクトを世界に与え続けてきた企業。 ビジョナリーカンパニーには、 カリスマは必要ない。 基本理念を維持して、進歩を促す素地ができていればいい。 すなわち、 (1)時を告げる予言者になるな。時計を作...
ビジョナリーカンパニーに関する一冊。 同業他社の間で広く尊敬を集め、 大きなインパクトを世界に与え続けてきた企業。 ビジョナリーカンパニーには、 カリスマは必要ない。 基本理念を維持して、進歩を促す素地ができていればいい。 すなわち、 (1)時を告げる予言者になるな。時計を作る設計者になれ。(自分が引退しても、衰退しないような組織・仕組みを作る。) (2)「ANDの才能」を重視しよう。 (揺るぎない基本理念と前進・変化など相対するものだと思われがちでも、両方を重視するやり方を追求すべき。) (3)基本理念を維持し、進歩を促す。 (4)一貫性を追求しよう。 自分たちの組織もビジョナリーカンパニーになれるよう、精一杯尽力する。
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会社や(社員が業務上で)今差し迫っている事柄に対しての判断基準として、自信をもって企業理念を基準に据えられるか? 判断基準に据えられるほど全員が企業理念を信頼できるような仕組みが構築されているか? 、というのがポイントて見た。 以前、大企業は仕組みが優秀だからそこそこの人間しか...
会社や(社員が業務上で)今差し迫っている事柄に対しての判断基準として、自信をもって企業理念を基準に据えられるか? 判断基準に据えられるほど全員が企業理念を信頼できるような仕組みが構築されているか? 、というのがポイントて見た。 以前、大企業は仕組みが優秀だからそこそこの人間しかいなくても持つが、中小企業は仕組みがしょぼい分優れた人材が必要、なんて文に膝を打ったが、なんか通じるものがある気がする。
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(1)アイデアでも、カリスマ的指導者でもなく、理念。(2)理念の内容より、いかにそれを深く信じているか。(3)理念以外は何が変わってもよい。(4)すべての要素に、理念に通ずる一貫性がある。(5)進歩を促す仕組み。
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ソニー、P&G、メルク、HPなどの優良企業たる所以をなんとなく理解できた。OR思考ではなく、AND思考であり、時代を超えた大胆な目標BHAGが必要であることを学んだ。また、これらの優良企業は、カリスマ的経営者ではなく、基本理念をしっかり伝え続けられる経営者であった。
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