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とり残されて の商品レビュー

3.6

167件のお客様レビュー

  1. 5つ

    27

  2. 4つ

    63

  3. 3つ

    60

  4. 2つ

    12

  5. 1つ

    1

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2012/04/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

宮部みゆきの短編集。1992年の作品。 全部で七編収録されているが、 人間の「残留する思念」が共通のテーマとして根底にある。 ちょっと怖いホラー調や、ややコミカルタッチのものなど、 非常にバランスが取れていて読みやすかった。 北上次郎氏の解説にもあるとおり、 ラストの中編「たった一人」は実に秀逸。 複数解釈できるようにしておいて敢えて……これ以上は書くまい。(^^; 個人的には「私の死んだ後に」も捨てがたい。 いずれにしても、ちょっと切ないテーマを扱いながらも、 読後感の心地良い作品が多いのは、 流石の一言ですね。

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2012/03/06

不思議な余韻の残る短編集。 怖さ、寂しさ、絶望、希望…たくさんの感情を味わえる。 「たった一人」が秀逸だと思う。思いがけない展開に振り回される。タイトルから深読みするのも面白い。

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2012/02/28

登場人物達の心にぽっかりと穴があいてしまう短編ばかりでした。 物悲しいような気持ちです。 ”執念”って言葉が似合う登場人物ばかりだったなぁって思います。 ちょっとした余韻に浸れました。

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2012/02/18

7つの作品が入った短編集。内容の記憶がおぼろげになる度に積読してきましたが、印象に残るのは最初と最後の、とり残されてとたった一人。 両方とも、幻覚や幽霊を見たり時間軸が歪んだりと、ちょっと現実的ではないミステリーですが、宮部みゆきさんらしい作品で引き込まれました。 確かに皆さ...

7つの作品が入った短編集。内容の記憶がおぼろげになる度に積読してきましたが、印象に残るのは最初と最後の、とり残されてとたった一人。 両方とも、幻覚や幽霊を見たり時間軸が歪んだりと、ちょっと現実的ではないミステリーですが、宮部みゆきさんらしい作品で引き込まれました。 確かに皆さんがレビューを書いていらっしゃるようにバッドエンドばかりの珍しい短編集ではありますが、それが物悲しい余韻となって後を引くという感じです。

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2012/01/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

作者には珍しい気がする、バッドエンド(というには語弊があるが)もの。 一話一話色んなところで苛立つような、心地の良くない余韻を残す展開。人物達も、なにやらうっとうしいような人柄ばかりで辟易する。 好みには合わなかったけれど、短編にしては好きなほう。 宮部みゆき作品はやっぱり長編が好きだなぁ。

Posted byブクログ

2011/12/06

 超常現象的な短編集。  「おたすけぶち」が一番怖かった。不可思議な現象よりも、生きている人間が故意に作り出す現象の方が、怖い。

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2011/11/29

初宮部。 古本屋で100円で買ったので大満足です。 お話は超常現象のが7話で初めてにしてはちょっとひねり過ぎて宮部さんの本当のところが知りたいです。で、直ぐに一緒に買った人質カレン読み始めました。 読みやすくてしっかりした構成で面白い。 「たった一人」が一番好きだね。

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2012/01/06

「火車」が大河ドラマなら 短編と言うのは15分とか30分のドラマで充実感に欠けるようで、いまいち心が踊らない。 ホラーと言うにも物足らないし、超常現象と言われても そもそもそう言うのを信じていないためか のめりこめない。もちろん作品のせいではなく、私個人の趣味の問題だろうが・・・...

「火車」が大河ドラマなら 短編と言うのは15分とか30分のドラマで充実感に欠けるようで、いまいち心が踊らない。 ホラーと言うにも物足らないし、超常現象と言われても そもそもそう言うのを信じていないためか のめりこめない。もちろん作品のせいではなく、私個人の趣味の問題だろうが・・・・

Posted byブクログ

2011/09/26

超常現象、SFの短編集。 ミステリの短編にはやや物足りなさがあるが、超常現象の短編は、宮部さんの作品の良さが際立つ気がする。 と言っても、好きな作品もあれば、そうでもない作品もあるので、、、 私のお気に入りは、「私の死んだ後に」「いつも二人で」。

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2011/09/13

 1993年の短編集。ファンというほどではないにしても、筆力にはいつも 感嘆 する。まったく現実的ではないオカルトやSFチックな題材をして読者に飽きさせず、常にテーマを投げかける力に魅せられて今回もとても楽しく読んだ。  最高作は「たった一人」。未来は変えられるというハードSF...

 1993年の短編集。ファンというほどではないにしても、筆力にはいつも 感嘆 する。まったく現実的ではないオカルトやSFチックな題材をして読者に飽きさせず、常にテーマを投げかける力に魅せられて今回もとても楽しく読んだ。  最高作は「たった一人」。未来は変えられるというハードSFではありえない力強い発想がすばらしい本作は、「いま、会いにいきます」ととても似ていると思う。4年前に見た映画だったが、未来を変えていこうとするヒロインの姿勢がとても印象的だったから。  こんなタイム・パラドックスの作品、もっと読みたいな。  作品は以下のとおり。  ミステリーっぽい「とり残されて」、村の恐怖の「おたすけぶち」、ちょっとしたSFっぽい「私の死んだ後に」、イマイチと思える「居合わせた男」、さらにイマイチな「囁く」、どんでん返しが魅力の「いつも二人で」、そして傑作「たった一人」。

Posted byブクログ