回廊亭殺人事件 の商品レビュー
これは、主人公の復讐劇だ。 主人公は老婆である。また30代の女性でもある。彼女は半年前、愛する恋人ジローとともに殺されかけたのだった。そして彼女だけが生き残った。主人公は誓った。ジローを殺した犯人に復讐を。 回廊亭という旅館から物語は動き出す。一ヶ原高顕の遺産相続のために集...
これは、主人公の復讐劇だ。 主人公は老婆である。また30代の女性でもある。彼女は半年前、愛する恋人ジローとともに殺されかけたのだった。そして彼女だけが生き残った。主人公は誓った。ジローを殺した犯人に復讐を。 回廊亭という旅館から物語は動き出す。一ヶ原高顕の遺産相続のために集められた一族と主人公。主人公が半年前の事件の犯人を捜すなか、第一の殺人が起こる。 以上があらすじである。この物語において最も注目すべきところは主人公のぶっとび加減だろう。彼女は明らかな異常性があるわけではない。しかし読み進めていくうちに気付いてしまう。たとえ復讐だとしてもそこまでやれるものなのかと。彼女の静かな異質さが不気味で、復讐劇の最後が気になってしまって、物語に惹き込まれていく。 これはハッピーエンドではない。ただバッドエンドでもない。結末を見届けてみてほしい。
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友達からお借りした本。何年か前にドラマ化されたのを先に観てたので、読み進めるうちに、こういう展開だったなあと思い出しながらの読了。主人公がドラマでは本間さんの娘という設定だった以外は、結構原作に忠実にドラマ化されてたけど、やっぱり本を読んでからドラマを観るという順の方が好みだわ。
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【再読】前に読んだのは10年以上前で記憶は皆無。でも回廊亭の見取図だけは覚えてた! 久しぶりに心地よく振り回されたなぁ。彼女はいつ気づいた?記憶はいつ?と気になることばかり。犯人探しより別の事柄に注意を持っていかれてまんまと驚きました。
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長時間近くにいて、変装に、しかも30代が60代にという無理やり感のある変装に果たして気づかないのか、という疑問は終始ありました…最後まで誰にも気付かれないというめちゃくちゃな展開がなくてよかったです笑 ですが、変装がいつバレるかみたいなスリルも、この作品の緊張感を高めているものの...
長時間近くにいて、変装に、しかも30代が60代にという無理やり感のある変装に果たして気づかないのか、という疑問は終始ありました…最後まで誰にも気付かれないというめちゃくちゃな展開がなくてよかったです笑 ですが、変装がいつバレるかみたいなスリルも、この作品の緊張感を高めているものの一つだとは思うので、「いやさすがに無理があるだろ笑」というツッコミも含めて楽しく読めました。
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面白かった!ページをめくる手が止まらなかった。 主人公の大胆な行動に最後どう決着をつけるのか気になっていたが、そうなるのか… 老婆に変装してたのが頭にあるせいか、犯人もそういう騙しだと思ってたら、他の方の感想を読むと違うのね。ここに叙述トリック使われてるとは思わなかった笑 ダイイ...
面白かった!ページをめくる手が止まらなかった。 主人公の大胆な行動に最後どう決着をつけるのか気になっていたが、そうなるのか… 老婆に変装してたのが頭にあるせいか、犯人もそういう騙しだと思ってたら、他の方の感想を読むと違うのね。ここに叙述トリック使われてるとは思わなかった笑 ダイイングメッセージは少し無理あったかな…
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ストーリー自体はとってもシンプルで普通な感じだが、主人公の正体がバレるかもとドキドキハラハラさせられたり、楽しませてくれる要素がいろいろあって面白かった\(^o^)/
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主人公が殺されかけ、本当の犯人は主人公の恋人を犯人として偽装し自殺に見せかけ殺してしまった。 一命をとりとめた主人公、桐生枝梨子は復讐のため真相を求めて老婆に変装する。 罠を仕掛け、罠にはまった犯人の部屋に忍び込み殺そうとすると、既に息絶えていたことで、事件は複雑になっていくよ...
主人公が殺されかけ、本当の犯人は主人公の恋人を犯人として偽装し自殺に見せかけ殺してしまった。 一命をとりとめた主人公、桐生枝梨子は復讐のため真相を求めて老婆に変装する。 罠を仕掛け、罠にはまった犯人の部屋に忍び込み殺そうとすると、既に息絶えていたことで、事件は複雑になっていくようす、更に、自分(変装した枝梨子)にも疑いの目が向くのではないかという心理的な追い詰められ方にヒヤヒヤ、ハラハラさせられました。 しかしラストが…。 こうやって終わるのが流れとしては自然なのかも知れませんが、もうちょっと期待してしまった自分がいました。
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「東野圭吾」の長篇ミステリー小説集『回廊亭殺人事件』を読みました。 『鳥人計画』に続き「東野圭吾」作品です。 -----story------------- 一代で財を成した「一ケ原高顕」が死んだ。 妻子を持たない「高顕」の莫大な財産の相続にあたり、彼の遺言状が一族の前で公開...
「東野圭吾」の長篇ミステリー小説集『回廊亭殺人事件』を読みました。 『鳥人計画』に続き「東野圭吾」作品です。 -----story------------- 一代で財を成した「一ケ原高顕」が死んだ。 妻子を持たない「高顕」の莫大な財産の相続にあたり、彼の遺言状が一族の前で公開されることになった。 公開場所は旅館“回廊亭”。 一族の他には、「本間菊代」という老婆が招待されていた。 だが、「菊代」の真の目的は、半年前に回廊亭で起きた心中事件の真相を探ることだった…。 その夜、第一の殺人が。 斬新な趣向を凝らした傑作長編推理。 ----------------------- 相変わらず、まさかまさかの展開。 想定外の真相で、最後まで楽しめましたね。 「一ケ原高顕」の遺言状を預かる「古木」弁護士の助手「鯵沢弘美」の存在については、まんまと欺かれました。 「鯵沢弘美」という名前、 「加奈枝」の「素敵な人だわ。」という台詞、 「古木」弁護士の「よくやってくれます。お茶くみや雑用など、最近の女の子なら嫌がるようなことでもね。」という台詞、 これらの叙述トリックに、完全にミスリードさせられました。 先入観や固定観念による、映像作品ではあり得ない、小説ならではのトリックにまんまとひっかかってしまいましたねぇ。 本作品、映像化はムリですね。絶対。 それにしても、ホンモノの「里中二郎」には、本当に同情してしまいました。 そして、愛する人に裏切られた「桐生枝梨子」の復讐に賭ける執念には脱帽でしたね。 一気に読めた一冊でした。
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閉じられてはいないが、場所が限定された本格ミステリ。見取り図が付いてると少しワクワクしてしまう。白髪の老婆に化けて復讐を目論む主人公の末路が憐れ。ダイイング・メッセージって実際に残した被害者いるのだろうか。死に際になぜ利き手じゃない方で?なぜアルファベット?と疑問は尽きない。 ...
閉じられてはいないが、場所が限定された本格ミステリ。見取り図が付いてると少しワクワクしてしまう。白髪の老婆に化けて復讐を目論む主人公の末路が憐れ。ダイイング・メッセージって実際に残した被害者いるのだろうか。死に際になぜ利き手じゃない方で?なぜアルファベット?と疑問は尽きない。 東野氏初期作品の犯人は動機が単純で、殺人のハードルが低いように思うが、後々『殺人の門』のような作品も書いておられるので、違いを楽しむのも面白い。
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まんまと叙述トリックにはまったし 全て分かったときもびっくりしたけど なんかめっちゃおもしろい!とはならんかった 内容になんかあったんか物足りんかったんか なにかわからんけど、なんか普通やった(笑)
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