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大地の子(4) の商品レビュー

4.5

141件のお客様レビュー

  1. 5つ

    82

  2. 4つ

    35

  3. 3つ

    14

  4. 2つ

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2021/01/09

戦争孤児、文革…日本人故に中国で理不尽な目に合いつつも、腐らず誠実にひたむきに生きる主人公の姿に感動しました。 また、近代中国や日本についても知ることが出来る良書です。

Posted byブクログ

2020/10/09

目を伏せたくなるような展開もあるが、日本人として読むべき小説。 全てが真実だと鵜呑みにはしない方が良いけれども。

Posted byブクログ

2020/08/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

山崎豊子さんがいい!と友人からの声があり、読もうと思いつつも今日まで読めていなかった。 自身も鉄と関わりがあるため、日中での錆などへの激しいやり取りをあり得る、あり得るとその部分に共感を覚えながら読了。 残留孤児ではなく、「戦争孤児」と呼ぶべきだ。という山崎豊子さんの言葉はまさにその通りで、戦争の生々しい痕跡を描きあげているところにこだわりを感じた。 主人公の陸一心の日本に行くべきか、の逡巡の際の「大地の子」。そういう風に捉えるか、と妙に納得した。 山崎豊子さんの別の作品もぜひ読みたいと思う。

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2020/08/11

全4巻ついに読了! いわゆる超大作系は、「坂の上の雲」「1Q84」などことごとく途中で挫折してきた。初めての完走が何より嬉しい笑 巻末の解説にも書かれていたが、戦争、家庭、政治、恋愛etc…あらゆる面から日中の関わりを見ることができる。それ故、4巻という長編にも関わらず非常に読...

全4巻ついに読了! いわゆる超大作系は、「坂の上の雲」「1Q84」などことごとく途中で挫折してきた。初めての完走が何より嬉しい笑 巻末の解説にも書かれていたが、戦争、家庭、政治、恋愛etc…あらゆる面から日中の関わりを見ることができる。それ故、4巻という長編にも関わらず非常に読みやすい。そして、取材力には圧巻としか言えない。 中国のスケールの大きさがこの物語を通して感じられた。中国史をもっと知りたい、そして中国にも行ってみたいなと感じた。 ラストシーンは重みがあって良い

Posted byブクログ

2020/06/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

久々に長編を読んだが、次々とページを進めたくなる展開だった。しかしながら、手を止め難いハラハラとしたこの内容が、事実に基づいたものだという事は、複雑な気持ちになる。 日本の戦後も知らない私には、日本の開拓団の政策、それを国が棄てた、という事も相当衝撃だが、中国という国の恐ろしさもまざまざと感じた。 完全な私見だが、コロナ禍の現在、コロナ発生初期の報道などから、現代においても、中国の体質はどこか、この作品の中の時代を引きずっているように感じてしまった。 陸一心の乗り越えてきた数々の苦難、一心と別々になってしまった妹の生涯については、現実に中国残留孤児(※)と言われる人々に降りかかった事ばかりなのだろうと思うと、読むのも辛い。よく一心のは乗り越えてくれたと思う。そしてそんな恐ろしく辛い一心の半生でありながら、最後に中国を選んだという結果は、日本が開拓団を棄てた、戦争の罪の深さを感じさせる。 読んでいて楽しいものでは無いが、読んでよかった本だと思う。作者 山崎豊子氏の訴えの強さも感じられた。 (※)作者は「残留孤児」という「残留」という言葉には意思がある。残留したいという意思はないのだから、この言葉を付けた日本政府のずるさがある、本来「戦争犠牲孤児」が正しい、という見解を出している。

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2020/01/12

最後は一気に読み終わる 決して楽しい話ではないが、一度は読んでおくべき作品だな しかし、気持ちは重くなる

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2019/08/29

190829.4巻合わせると結構時間かかった。 中国の上層部の名前はあまり入ってこなかったけど、主要人物はしっかり把握できたと思う。 フリガナも繰り返し適切なタイミングで出てくれるのが有難い。 描写が細かく正確。なんでこんなに詳しいの?というのはあとがきにあったように取材と勉強の...

190829.4巻合わせると結構時間かかった。 中国の上層部の名前はあまり入ってこなかったけど、主要人物はしっかり把握できたと思う。 フリガナも繰り返し適切なタイミングで出てくれるのが有難い。 描写が細かく正確。なんでこんなに詳しいの?というのはあとがきにあったように取材と勉強の賜物なのだろう。 恐れ入る。 この作品に出会えて良かったと思う。バランス的には日本人にも悪人がいても良かったと思うけど。 中国の徹底っぷりはホントに胃が重くなる。嫌な緊張感の連続である。 前半の徹底した落としっぷりから、後半にかけての逆転感はやっぱり読んでて楽しい。元カノが転じてくるのも良かった。 松本さんは日本人特有のゆるさが一心の状況とうまく噛み合わずトラブルメーカーとなる。 ラストの落とし所が題名だとは、、 読みごたえありすぎですわ。

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2019/04/21

日本人の妹や父との再会を果たすも、一心の苦労は消えない。 様々な苦難が待ち受ける。 そしてまた、プロジェクトから外され、僻地へ飛ばされる場面も。 最後には日本へ行くか、中国へ残るかという選択も迫られる。 この作品を書くにあたり、山崎豊子さんの苦労がどれ程のものだったかと思うと、...

日本人の妹や父との再会を果たすも、一心の苦労は消えない。 様々な苦難が待ち受ける。 そしてまた、プロジェクトから外され、僻地へ飛ばされる場面も。 最後には日本へ行くか、中国へ残るかという選択も迫られる。 この作品を書くにあたり、山崎豊子さんの苦労がどれ程のものだったかと思うと、その気持ちの強さが心に響く。 戦争に対する怒りが伝わってくる。 その辺りのことは、あとがきや解説でも紹介されていた。 これからも、多くの人に読んでもらいたい。 2019.4.21

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2018/08/30

陸、そしてその2人の父親。辛い人生だと思う。戦争三部作全ての主人公が強く、信念を持っている。彼ら自身自らの人生を最終的に幸せだと思っていないと私は感じた。当然各局面にはドラマがある。その小さな幸せの積み重ねと、最後の幸せ。私自身どっちを選ぶべきかまだ分かっていない。 山崎豊子さん...

陸、そしてその2人の父親。辛い人生だと思う。戦争三部作全ての主人公が強く、信念を持っている。彼ら自身自らの人生を最終的に幸せだと思っていないと私は感じた。当然各局面にはドラマがある。その小さな幸せの積み重ねと、最後の幸せ。私自身どっちを選ぶべきかまだ分かっていない。 山崎豊子さんの本は本当に考えさせられる。全く時代背景は逆だけど、命だけは保証されているが生き方を見失っている今の社会に対し、人としての人生を考える為のとても良い教示書だと思う。

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2018/06/10

「宝華、万歳!」「初出銑、万歳!」万雷の拍手と大歓声が湧き起った。七年がかりで完成した日中共同の大プロジェクト「宝華製鉄」の高炉に火が入ったのだ。この瞬間、日中双方にわだかまっていた不信感と憎悪が消え去った。陸一心の胸には、養父・陸徳志の、「お前、いっそのこと日本へー」という言葉...

「宝華、万歳!」「初出銑、万歳!」万雷の拍手と大歓声が湧き起った。七年がかりで完成した日中共同の大プロジェクト「宝華製鉄」の高炉に火が入ったのだ。この瞬間、日中双方にわだかまっていた不信感と憎悪が消え去った。陸一心の胸には、養父・陸徳志の、「お前、いっそのこと日本へー」という言葉が去来する。

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