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夏の葬列 の商品レビュー

3.8

60件のお客様レビュー

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表題作は中学校の教科…

表題作は中学校の教科書に載っています。強く印象に残るストーリーで、ただ戦争の恐ろしさを伝えるだけの話ではありません。

文庫OFF

夏が近づくと真っ先に…

夏が近づくと真っ先に思い浮かぶ作品です。短篇集ですが、やっぱり表題作の「夏の葬列」が一番強烈に印象に残っています。戦争がもたらした一つの悲劇の物語で、サーッと血の気が引くようなあのラストが忘れられません。運命の皮肉と、晩夏の夕暮れのような淋しさと薄ら寒さを感じる作品です。

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国語の教科書で読んで…

国語の教科書で読んで、今でも印象に残っている作品。やはり名作です。

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単なる反戦小説ではな…

単なる反戦小説ではなく、皮肉な結末が素晴らしく良いです。

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短編集。表題作は中学…

短編集。表題作は中学校の国語の教科書載っているほどの傑作。これほど皮肉な話はありません。

文庫OFF

2024/09/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読んでる途中、学校の授業で読んだことを思い出した。 当時は、だれが善でだれが悪かという視点でしか見てなかったけど今回読んで思ったことは主人公の彼はヒロ子さんが自分のせいで死んだか死んでないか。それしか気にしてないなーと自己中心的だなと思った。

Posted byブクログ

2024/07/24

「夏の葬列」、中学の教科書で読んで以来ずっと忘れられない物語です。全体的にどこか絶望していて暗い影が落ちていますが、夏の風景の描写がとても綺麗。思い出補正込みの星4つ。個人的に「お守り」も好きです。

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2024/03/07

表題作のほか、「待っている女」「お守り」「十三年」「朝のヨット」「他人の夏」「一人ぼっちのプレゼント」「煙突」「海岸公園」を収録。 いずれの作品にも、生への失望あるいは絶望めいたものが含まれていると感じた。罪悪感、といえば確かにそうかもしれないが、個人的には少し違ったもののように...

表題作のほか、「待っている女」「お守り」「十三年」「朝のヨット」「他人の夏」「一人ぼっちのプレゼント」「煙突」「海岸公園」を収録。 いずれの作品にも、生への失望あるいは絶望めいたものが含まれていると感じた。罪悪感、といえば確かにそうかもしれないが、個人的には少し違ったもののように感じる。いずれの作品も夏の陰影の濃さを思わせて美しい。

Posted byブクログ

2023/12/28

全く知らなかった著者と作品 教科書に載っていたと聞いて買ってみた 開くといきなり著者近影 普通は表紙裏ちゃうん?と少し笑う 次のページは幼少期からの写真集 あれ? どうやら若くして亡くなっているらしい そして短編集ということも知る 表題作は期待したほどでは無かったが、少ないペ...

全く知らなかった著者と作品 教科書に載っていたと聞いて買ってみた 開くといきなり著者近影 普通は表紙裏ちゃうん?と少し笑う 次のページは幼少期からの写真集 あれ? どうやら若くして亡くなっているらしい そして短編集ということも知る 表題作は期待したほどでは無かったが、少ないページで人間感情の激しい起伏が描かれており教材になるのも納得 積読本が溜まっていることだし他の作品はスルーするつもりもあったが掌編が続いたのに釣られて読み進めた。この年代の文芸は久しぶりなので文体にも引き込まれた 古い語句にやたらと脚注が入るが逆に今なら常識的なワードもあり、その背景を察するのも面白い 各編は特筆するようなオチがある話ではない 時代のギャップは感じざるを得ない だが読みやすいし理解も容易 結局、短時間で全て読了した 表題作より好きな作品は煙突 弁当を分け与える話 個人的にはむしろこちらを強くオススメしたい

Posted byブクログ

2023/10/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

この作品の主人公になにも罪はないが、主人公は2人の人間を自分が殺したと思っている。ヒロ子さんを殺したのは戦争であり、ヒロ子さんの母を殺したのは戦争で死んだ娘の悲しみだ。主人公がやったことは艦載機の攻撃時にヒロ子さんを手で押しのけただけだ。それに殺人の意図はなかった。それでも彼は苦しみ、事実をもって救われたかったのだろう。大人になって、子供の頃より確かに強くなった心でヒロ子さんの生死の行方を受け止めようとしていた。人の死に関わったかもしれないという罪悪感は、生きているうちは頭から離れない。たとえ、忘れるようにしていても、頭の記憶のどこかには必ず残っているものだと思う。葬式の遺影がヒロ子さんなら彼はその重荷から解放されたが、彼は解放されなかった。子供のころのトラウマを誰にも話せずに大人になってしまった彼は、やり場のない孤独と不安と後悔に苛まれながらこの先生きていくのだろうと思うと、不憫でならない。自分はこんなに酷い人間だと自分で決めつけて生きることはどれだけ苦しく、辛い人生だろうか。

Posted byブクログ