夏の葬列 の商品レビュー
表題作は中学校の教科…
表題作は中学校の教科書に載っています。強く印象に残るストーリーで、ただ戦争の恐ろしさを伝えるだけの話ではありません。
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夏が近づくと真っ先に…
夏が近づくと真っ先に思い浮かぶ作品です。短篇集ですが、やっぱり表題作の「夏の葬列」が一番強烈に印象に残っています。戦争がもたらした一つの悲劇の物語で、サーッと血の気が引くようなあのラストが忘れられません。運命の皮肉と、晩夏の夕暮れのような淋しさと薄ら寒さを感じる作品です。
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国語の教科書で読んで…
国語の教科書で読んで、今でも印象に残っている作品。やはり名作です。
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単なる反戦小説ではな…
単なる反戦小説ではなく、皮肉な結末が素晴らしく良いです。
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短編集。表題作は中学…
短編集。表題作は中学校の国語の教科書載っているほどの傑作。これほど皮肉な話はありません。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「自分のせいで死んだのではない」と安堵した直後に自分のせいで2人の人を殺してしまったと分かった瞬間の絶望たるや どんなイヤミスよりも心に重くのしかかる終わり方でした
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夏の葬列 2025.10.08 自分のせいで死んだのではないと分かってホッとした次の瞬間に2人の死の原因となったことを明かされる主人公。落差が激しすぎておかしくなりそう。 大どんでん返しすぎて私だったら絶望感、罪悪感と虚無感を抱くに違いない。改めて自分の責任にしか興味はなく、...
夏の葬列 2025.10.08 自分のせいで死んだのではないと分かってホッとした次の瞬間に2人の死の原因となったことを明かされる主人公。落差が激しすぎておかしくなりそう。 大どんでん返しすぎて私だったら絶望感、罪悪感と虚無感を抱くに違いない。改めて自分の責任にしか興味はなく、自分が責められなければそれでいいと無意識のうちに感じていることを実感させられる物語だった。戦争が当たり前の時代だったら、自分が生きることを優先するのも仕方なかったかもしれない。どこでどんな行動を取るべきか、我々も地震や災害などの緊急事態が生じた時にとっさに判断しなくてはならない。とっさの行動に人間の本性が現れるのだ。 また見方を変えれば全ては戦争のせいだから、戦争をしてはならないと考えることもできる。
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お名前は存じておりましたが作品は初読。多分。もっと早くに知りたかった作家さんだった。ショート・ショートと中編が収録されている。夏っぽい作品が多い印象。派手さはない。ドラマティックだったり、大ドン返しだったり。そういうものはない。市井の、日常の一コマっぽい印象が強い。視点と思考が映...
お名前は存じておりましたが作品は初読。多分。もっと早くに知りたかった作家さんだった。ショート・ショートと中編が収録されている。夏っぽい作品が多い印象。派手さはない。ドラマティックだったり、大ドン返しだったり。そういうものはない。市井の、日常の一コマっぽい印象が強い。視点と思考が映画っぽいようで、ちゃんと小説。いつか見た記憶のような懐かしさを感じるものもあったし、ちっとも共感できないものもあった。なのに、嫌な感じがしない。不思議な読後感の作品だった。
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こんなに短い作品の中にこんなに感情を揺さぶれるものがあるとは思わなかった。 教科書に載っていたと教えてもらい、読んでみたが、記憶になかった(地区による?) これを書かなければならなかった著者に思いを馳せてしまった。
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中学校国語の授業で戦争文学を扱った際、秀学社の『新国語便覧』で「夏の葬列」紹介されていたのを見て、便覧で紹介されている作品くらいは、生徒に紹介できるように読んでおくかと思い買った本の一冊。「夏の葬列」が教科書教材としても使われたことがあるのは、あとで知った。 自分としては面白かっ...
中学校国語の授業で戦争文学を扱った際、秀学社の『新国語便覧』で「夏の葬列」紹介されていたのを見て、便覧で紹介されている作品くらいは、生徒に紹介できるように読んでおくかと思い買った本の一冊。「夏の葬列」が教科書教材としても使われたことがあるのは、あとで知った。 自分としては面白かったが、今の中学生はどれくらい面白く読むのかは気になる感じだった。作品の内容以上に、どことなく男の方が偉そうで、ロマンチックに過ぎる女性の描写、戦後昭和の男女関係と二人の会話、まだ物資が不足していた終戦直後の中学生の生活、全体に醸し出される時代感にジェネレーションギャップを感じて、そのギャップが面白い作品だった。以下は、収録作品の初出である。 「朝のヨット」 「他人の夏」 「一人ぼっちのプレゼント」 (1953)「煙突」<三田文学> (1960)「お守り」<宝石> (1960)「十三年」<宝石> (1961)「海岸公園」<新潮> (1962)「夏の葬列」<ヒッチコック・マガジン> (1962)「待っている女」<ヒッチコック・マガジン> 特に、「煙突」、木造校舎が戦災で全焼したために、疎開先から二時間以上かけて電車で通学するシーンが、何とも印象的だった。 「ただ、まだ背の伸びきっていないぼくは、人びとの肩までの高さしかないのでそのままでは呼吸がつまる。だから車内にはいり列車が動きだすと、ぼくは尺取虫のように必死に背のびをくりかえして、顔を人びとの肩の上に出す。もちろん靴の底は宙に浮いているが、もうしめたものだ。居睡りをしてコックリしても、全身の力を抜いても、周囲にびっしりつまった人びとがいやでもぼくを支える」(p123) すし詰めになったラッシュアワーの車内の描写である。当時は、客車も足りず、席もない有蓋貨車の代用客車があった。語り手の「ぼく」は、その客車を愛用した。どういうわけか、戦後間もないころの空気感を一番感じた一場面だった。 当時の人たちの「普通」が、特別強調されることなく、たくさん描き込まれている。そうした一つひとつの時代の空気感を拾っていくことが、楽しい本だった。
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