コンスタンティノープルの陥落 の商品レビュー
古代ローマ時代から千年続いたビザンチン帝国の首都、コンスタンチノープルが、どういうふうに終わったか。終わらせたトルコのサルタンがその後どうオスマントルコ帝国をつくっていくか。それにベネチアやジェノバの海洋国家がどう関わったか。セルビアなどの周辺国は。いろんな立場の視点から想像が膨...
古代ローマ時代から千年続いたビザンチン帝国の首都、コンスタンチノープルが、どういうふうに終わったか。終わらせたトルコのサルタンがその後どうオスマントルコ帝国をつくっていくか。それにベネチアやジェノバの海洋国家がどう関わったか。セルビアなどの周辺国は。いろんな立場の視点から想像が膨らむ。 今は新興国トルコの一千万人都市。歴史を紐解くと、東西、宗教、言語、民族、複雑な権謀術数が折り重なってできたのだなと思う。 そういう目でトルコやギリシャを見ると面白いかも
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千年以上続いたビザンチン帝国の陥落を克明に描き出している。イスタンブールには2度行ったが、今度行く時は歴史の重みを感じながら違った目で見ることができるだろう。また彼女の作品を読みたいと思った。
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東進講師の今井氏の6月の課題本。世界史の勉強を怠ってきた私にとっては背景が分からず進むのに苦労した。 横山光輝あたりが漫画にしていたら、さぞかし面白かったのだろうなあ。
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イスタンブールにこんな歴史があったんだ・・・と、まずは驚きました。1123年間におよぶ東ローマ帝国の最期を描いた物語。トルコはまだ未踏の地ですが、観光で訪れる前に読んでおいてよかった。
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イスタンブール観光に行く方は必読。ヨーロッパ、イスラム、アジアの多様な要素を持つトルコって面白いなと気付かされます。
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コンスタンティノープルの陥落は単にビザンチン帝国の終焉という意味だけでなく、それまでのキリスト教社会の終焉とルネッサンスの萌芽という意味を持っているのでないかと気付かされた。 結末がわかってしまっているため、読者に読ませる文章にするのは非常に難しかったのでないかと思う。しかし、...
コンスタンティノープルの陥落は単にビザンチン帝国の終焉という意味だけでなく、それまでのキリスト教社会の終焉とルネッサンスの萌芽という意味を持っているのでないかと気付かされた。 結末がわかってしまっているため、読者に読ませる文章にするのは非常に難しかったのでないかと思う。しかし、それを立場の違う複数人の視点からコンスタンティノープルの陥落を描き出すということで、クリアしている。 面白いが刺激は少ないといった印象を読後に持った。
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世界史を習う誰もが知っているであろう歴史的出来事。この都市を千年守り続けてきたテオドシウスの城壁。新兵器ウルバンの巨砲。オスマン艦隊の山越え。両陣営とも実に魅力的に描かれている。
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☆☆2011年11月のレビュー☆☆ 1453年に陥落したコンスタンティノープル。 その一大文明の終焉をその場に居合わせた人々の証言(記録)を元に、現代に甦らせた名作。 この時を機に、小アジアはキリスト教徒の手からイスラム教徒の手へと渡った。 ☆☆2017年4月のレビュー☆☆ ...
☆☆2011年11月のレビュー☆☆ 1453年に陥落したコンスタンティノープル。 その一大文明の終焉をその場に居合わせた人々の証言(記録)を元に、現代に甦らせた名作。 この時を機に、小アジアはキリスト教徒の手からイスラム教徒の手へと渡った。 ☆☆2017年4月のレビュー☆☆ このスケールのでかいストーリーを読んでいったい何を書けばいいのか。歴史物語を読んでいた思うのは、人々には「命より大事なものがあった」という事。ビザンチン帝国最後の皇帝、コンスタンティヌス11世は、「コンシタンティノープルを明け渡せば命の保障はする」と交渉を持ち掛けられていた。しかし、異教徒に降伏することを良しとせず、帝国とキリスト教徒運命を共にした。現代の日本人にはわかりにくいが、それほど「信仰」「誇り」というのは重要で時には命よりも重かったのだろう。 2012年7月のイスタンブールを訪れたので、ここに出てくる土地の感じがわかる、だからますます面白い!!ボスフォラズ海峡にそびえるルメール・ヒサリ。ジェノバ人の居留地ガラタ、金角湾。東西の交流地点であるこの街は魅力的だ。 「あの街をください」 というのは、当時21歳のマフメト2世が発した言葉。この恐れ知らずの若者は、1000年以上の歴史を持つ、双頭の鷲ビザンツ帝国を滅ぼした。筆者は述べる。 「一都市の陥落が、長い年月にわたって周辺の世界に影響を与え続けてきた一文明の終焉につながるとなると、人類の長い歴史のうえでも、幾例を数えることができるであろうか・・・」その日、その時、ピンポイントで歴史が変わる。歴史とはなんと悠大で面白いものだろう。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
15世紀、コンスタンティノーブル(現イスタンブール)におけるオスマントルクと東ローマ帝国の攻防戦を描く。 資料から想像した人物造詣が見事で、彼らの動きを追いながら展開される物語はスリリングで読み易い。 沈み行く帝国と、新興国トルコの対比が見事。 古代ローマに連なる東ローマ帝国の滅亡は、ヨーロッパ諸国に自らの母胎を奪われるような、大きな衝撃を与え、その後の宗教改革、軍事技術の促進に繋がった他、亡命ギリシャ人によりルネッサンスにすら影響を与えたというくだりは、初めて知る見方で興味深かった。 日本も、1853年のペリー来航の20年後に国体が一変したことを思えば、 当時のヨーロッパ人の狼狽が感じられる気がする。 イスタンブールに行く前にはぜひ一読をオススメします。金角湾の風景が、より深く味わえるかも。
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キリスト教世界vs.オスマン帝国の3部作の第1弾。コンスタンティノープルが最終的にオスマン朝の手に落ちるまでの経過を、ビザンティン帝国やヴェネツィア人などのキリスト教側からだけでなく、メフメト2世を中心とするイスラム側からも描いている。登場人物の全てにドラマがある中で、個人的には...
キリスト教世界vs.オスマン帝国の3部作の第1弾。コンスタンティノープルが最終的にオスマン朝の手に落ちるまでの経過を、ビザンティン帝国やヴェネツィア人などのキリスト教側からだけでなく、メフメト2世を中心とするイスラム側からも描いている。登場人物の全てにドラマがある中で、個人的にはメフメト2世の豪胆さに惹かれた。
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