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コンスタンティノープルの陥落 の商品レビュー

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129件のお客様レビュー

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2013/06/08

当時の人達の心情を思うと切なくなります。 イスタンブールは15年以上前に訪れましたが、本書を読んでから行っていたら間違いなく別の視点でも街を見れたでしょう。 四面楚歌、祇園精舎の鐘の声 滅びの美学は古今東西に関わらず存在します。

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2013/05/20

イスタンブールに旅したので再読。臨場感があります。いろいろな立場から描いていて、陥落したことが手に取るように分かりました。

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2013/05/12

「滅びのエロス-地中海の美女、陥ちる」 1453年5月、キリスト教を戴き東のローマとして千年の繁栄を誇ったビザンチン帝国の首都・コンスタンティノープルはオスマントルコのスルタン・マホメット二世の猛攻により最期の時を迎えようとしていた。ビザンチン帝国、トルコ、ジェノヴァにベネチア...

「滅びのエロス-地中海の美女、陥ちる」 1453年5月、キリスト教を戴き東のローマとして千年の繁栄を誇ったビザンチン帝国の首都・コンスタンティノープルはオスマントルコのスルタン・マホメット二世の猛攻により最期の時を迎えようとしていた。ビザンチン帝国、トルコ、ジェノヴァにベネチアと様々な立場で現場に居合わせた人々の記憶によりここに明らかになる帝国最後の日。 都市に性別があるとするならば、コンスタンティノープルはまちがいなく女だろう。本書の解説に「甘美でスリリングな歴史絵巻」とあった。ひとつの文明ひとつの都市の終焉は痛みを伴う悲劇ではないのか?なぜ「甘美」なのか?と思ったのだが、かの都市を一人の女性とみるならばそれは至極合点がいく。 栄華と美しさを誇り東西交易の富で西欧諸国を魅了しながらも、政治と宗教の合致というビザンツの精神を貫こうとするコンスタンティノープル。古風で身持ちの堅い美女が、トルコという血気盛んな男に薄物を一枚一枚剥がされるように征服されていく。 一方そこには生き長らえるためとはいえ、同じキリスト教でありながら根本で相容れない西ローマに迎合し吸収されてしまうよりは、東のキリスト教国の誇りを保ったままいっそのこと異教徒の国トルコにひと思いに斬られたいという悲壮な思いも感じるのだ。 冷徹で地中海世界征服の野望に燃えるスルタン・マホメット二世と、人心を集め優しく誇り高いビザンツ最後の皇帝・コンスタンティヌス11世のキャラクターの違いがあるいはそう思わせるのかもしれない。しかし古今東西、それは例えば日本で言うなら源平合戦で壇ノ浦に散った平家一門などにも感じるのだが、征服するものとされるものとの間には少なからず滅びのエロスが存在することを本書は伝えてくれる。

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2013/04/11

塩野七生にハズレなし。1100年続いたコンスタンチノーブルの陥落の様子が手に取るようにわかる。巻末の森本哲郎の評も良い。

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2013/03/03

2013年2月読了。トルコ側、ビザンチン側、他様々な視点から描かれていて、立体的に物語が進められている。資料に図が紹介してありイメージもしやすかった。ただ、私にはカタカナ名は覚えにくく、間隔を空けて読むと誰が何人かわからなくなる。。

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2013/06/08

二度目。イスタンブールには2度行きましたが、最高のガイドブックかもしれん。 世界で最も魅力的な街の一つ、でした。 ローマ帝国の終焉。イスラムの世界。日本とも意外な処で繋がり。

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2013/02/08

ずいぶん前に読んだものを再読。トルコ軍と東ローマ帝国の戦いが目前で行われているごとくの描写はすばらしい。文句なしに面白い。城壁の図面などの詳細な資料は、筆者の情熱があってこそのものだろう。 ただ、登場人物が軍船の大きさを「トン数」と表現していたのはどうかと思う。当時「トン」って...

ずいぶん前に読んだものを再読。トルコ軍と東ローマ帝国の戦いが目前で行われているごとくの描写はすばらしい。文句なしに面白い。城壁の図面などの詳細な資料は、筆者の情熱があってこそのものだろう。 ただ、登場人物が軍船の大きさを「トン数」と表現していたのはどうかと思う。当時「トン」って単位はなかったし、普通に「排水量」とすべきだったのでは、と野暮な突っ込みを入れてみたりして。

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2012/12/08

(1993.08.13読了)(1991.04.26購入) (「BOOK」データベースより) 東ローマ帝国の首都として一千年余も栄えたコンスタンティノープル。独自の文化を誇ったこの都も、しかし次第に衰え、15世紀後半には、オスマン・トルコ皇帝マホメッド二世の攻撃の前に、ついにその最...

(1993.08.13読了)(1991.04.26購入) (「BOOK」データベースより) 東ローマ帝国の首都として一千年余も栄えたコンスタンティノープル。独自の文化を誇ったこの都も、しかし次第に衰え、15世紀後半には、オスマン・トルコ皇帝マホメッド二世の攻撃の前に、ついにその最期を迎えようとしていた―。地中海に君臨した首都をめぐる、キリスト教世界とイスラム世界との激しい覇権闘争を、豊富な資料を駆使して描く、甘美でスリリングな歴史絵巻。 ☆塩野七生さんの本(既読) 「ルネサンスの女たち」塩野七生著、中公文庫、1973.11.10 「愛の年代記」塩野七生著、新潮社、1975.03.30 「イタリアだより」塩野七生著、文芸春秋、1975.06.20 「神の代理人」塩野七生著、中公文庫、1975.11.10 「サロメの乳母の話」塩野七生著、中公文庫、1986.01.10 「海の都の物語(上)」塩野七生著、中公文庫、1989.08.10 「海の都の物語(下)」塩野七生著、中公文庫、1989.08.10 「男の肖像」塩野七生著、文春文庫、1992.06.10

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2012/09/19

ビザンツ帝国の終焉。久し振りに読んだ塩野作品ですが、期待通りの読み応えでした。 商人や医師、皇帝の側近や従者といった様々な階層の視点で語られる攻防や当時の情勢に引き込まれます。

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2012/09/04

古代ローマ時代から千年続いたビザンチン帝国の首都、コンスタンチノープルが、どういうふうに終わったか。終わらせたトルコのサルタンがその後どうオスマントルコ帝国をつくっていくか。それにベネチアやジェノバの海洋国家がどう関わったか。セルビアなどの周辺国は。いろんな立場の視点から想像が膨...

古代ローマ時代から千年続いたビザンチン帝国の首都、コンスタンチノープルが、どういうふうに終わったか。終わらせたトルコのサルタンがその後どうオスマントルコ帝国をつくっていくか。それにベネチアやジェノバの海洋国家がどう関わったか。セルビアなどの周辺国は。いろんな立場の視点から想像が膨らむ。 今は新興国トルコの一千万人都市。歴史を紐解くと、東西、宗教、言語、民族、複雑な権謀術数が折り重なってできたのだなと思う。 そういう目でトルコやギリシャを見ると面白いかも

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