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真実の瞬間 の商品レビュー

3.9

79件のお客様レビュー

  1. 5つ

    21

  2. 4つ

    27

  3. 3つ

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  4. 2つ

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2012/03/31

スカンジナビア航空の再建に関する元社長の話。要はトップダウンでは物事が上手く進まないので、現場に近い人間に任せよという内容。確かに、最も現場から遠い人間が権限をもっており、そうした人間が現場の情報を無視しても、上手くいくはずはない。ただ、古典としてはイマイチかな。

Posted byブクログ

2012/03/29

顧客に最高のサービスを提供するのに必要なこと。 ビジョンが明確であること 顧客ターゲットを選定し、その顧客にとってのサービスを定義。 最高のサービスを提供する。 ビジョンの浸透 小冊子、評価手法、報奨(時計とパーティ) トップ像 分かりやすい言葉で語る(シンボリックな言葉選び)、...

顧客に最高のサービスを提供するのに必要なこと。 ビジョンが明確であること 顧客ターゲットを選定し、その顧客にとってのサービスを定義。 最高のサービスを提供する。 ビジョンの浸透 小冊子、評価手法、報奨(時計とパーティ) トップ像 分かりやすい言葉で語る(シンボリックな言葉選び)、社員に手本を見せる(実践する) 大事なのは、トップ自身が本気で取り組むこと?

Posted byブクログ

2012/03/10

赤字のスカンジナビア航空をV字回復させたヤン・カールソンによる有名な作品。社員がお客様と触れる時間こそが、会社にとって最も重要な「真実の瞬間」であり、最優先されるべきもので、その時間の質を高めるためには、現場の社員に権限委譲しなければならない。 これは誰でも考えられることではある...

赤字のスカンジナビア航空をV字回復させたヤン・カールソンによる有名な作品。社員がお客様と触れる時間こそが、会社にとって最も重要な「真実の瞬間」であり、最優先されるべきもので、その時間の質を高めるためには、現場の社員に権限委譲しなければならない。 これは誰でも考えられることではあるのだけど、実際には極めて難しい。多くの会社はピラミッド組織になっており、本社やマネージャー層など、現場から離れた部署が権限をもち、高い給料をもらっている。この構造や社員の意識を変えるのは並大抵のことではない。実際にSASでも導入時には中間管理職を中心にかなりの抵抗があったり、お客様満足度より、新型飛行機などの導入を優先する業界特有の技術偏重があったようで、本書ではそのあたりのエピソードも生々しく紹介されている。 カールソン氏は、権限委譲についてどこまで本気でできるかがポイントという。氏のリーダーシップの賜物なのだろう。本書で紹介されるエピソードで印象的なのが、社員全員が格納庫に集まって、新戦略の発表会をやるシーン。ここで社員たちは感極まって涙を流す者もいたそうで。熱いリーダーと、自分の裁量と責任で現場を動かすことを求められるモチベーションの高い社員たち。このような環境を維持することは極めて難しいことだと思うが、それだけに、一度くらいはこんな職場で働いてみたいものだ。

Posted byブクログ

2012/02/14

超有名、ビジネス書では古典レベルの名著。 スカンジナビア航空をはじめ、いくつもの企業を再生してきた社長の仕事論。 マネジメントがベースだけど、目線の先にあるのは「お客様」。 おらが自慢の部分はもちろんあるけど、それを引いても「サービスとは」の基本をとてもしっかり語っている...

超有名、ビジネス書では古典レベルの名著。 スカンジナビア航空をはじめ、いくつもの企業を再生してきた社長の仕事論。 マネジメントがベースだけど、目線の先にあるのは「お客様」。 おらが自慢の部分はもちろんあるけど、それを引いても「サービスとは」の基本をとてもしっかり語っている。 今日一日の自分を振り返っても、 市場分析することが仕事? スピリチュアル産業の将来性を考えることが仕事? バナーのコピーを考えるのが仕事? プロモーション計画を作るのが仕事? 予算を達成するのが仕事? そうじゃなくて、最終到達点は Consumerの満足でしょう? ということを気づかせてくれる。 確かに日々数字に追われ毎日結果と理由を求められるけど、 予算や計画を達成する、日々の業務をこなすのは目的ではなく、 目的を達成するための手段でしかないって思った。 ひとつひとつの「現場」のエピソードがすごくいい。 特に難しいことは言ってないし、成功するためのルールを提示しているわけではない。 だけど理論武装したり、ファクトや数字でかざったビジネス書よりよっぽど心に響く。 涙もろい私はなんどもぐっときてしまった。 とっても仕事に対して肯定的に、前向きになれる本です。 おすすめ!

Posted byブクログ

2012/01/28

真実の瞬間 最前線の従業員の15秒間の接客態度が、企業の成功を左右する。 その15秒を『真実の瞬間』という。 最新の飛行機を購入してそれを運営すれば顧客が集まってくると思っている製品主体の会社から、トータルな満足度を追求する顧客本位の企業に転身させようと、就任したヤン・カー...

真実の瞬間 最前線の従業員の15秒間の接客態度が、企業の成功を左右する。 その15秒を『真実の瞬間』という。 最新の飛行機を購入してそれを運営すれば顧客が集まってくると思っている製品主体の会社から、トータルな満足度を追求する顧客本位の企業に転身させようと、就任したヤン・カールセンの奮闘記が描かれています。 よく航空会社の宣伝で「ボーイング・新機種XXX導入!」みたいなトーンで誇らしげに語られたりすると、それってなんか自分に関係あるんだっけと、前から不思議に思っていました。読み進むと、やはり関係者の自己満足だったようですね・・航空機マニアでも無ければ、響かないコピーなことは明らかですからね。 そういった製品本位の会社から、顧客本位のサービスへ転化させるのは並大抵な努力では叶わないです。過去にもポラロイド社がデジタル化に乗り遅れたり、タイプライターで有名だったオリベッティが、ワープロなどのコンピュータ化に乗り遅れたりと、ちょっと原点に帰って、なんのための会社か考えるゆとりがあれば、事態はもっと変わっていたのにと思える例はいくつもあります。顧客が製品を望んでいるのではなく、それから得れる体験を望んでいるのは明らかです。 そんな製品主体の会社に就任したヤン・カールセンは、徹底して現場に考えることを強制し、権限を現場に委譲することで、顧客主体の会社に変身を成功させました。前読した星野リゾートの経営手法に本書が生かされているな~と改めて気付かされます。 もうひとつ興味深いのは、成功したストーリだけでなく、この社長さんが犯した間違いを、包み隠さず公表してくれるのも勉強になります。 (本書・2章より引用) 私がやっていたのは、明らかにはじめてスポットライトを浴びた人間の多くが経験することだった。全社員が、私はだれよりもすぐれた経営能力をもっていると期待している。だから、すべての意思決定を行わなければならない。私は勝手にそう思い込んでいた。 やはり、経営者の視点で描かれているので、財務諸表を読むような若干勉強チックな所はありますが、さあーっと読ませる勢いはあります。マネージャーさんは経営者の視点で、サービス業に興味のある方は現場の視点で読める、一粒で2度おいしいビジネス書でした。 周りにこんなひといません? その場の空気を和やかにするとか、そういった能力を持った方っていますよね。私の周りでもそんな癒し系がたくさんいます。でも一番スゴイと思えるのは、和ませたり柔らかくするだけでなく、「流れを整えられる」人です。そういう方に共通した能力は可能性を否定せず、オープンな質問をするのが非常に上手な方です。現場に考えさせる方法を自然と実践しているようです。こんな人がいる会社の会議は非常に生産性が高いんです。でも、このご時世の実力主義の人事評価だと、こういう方って、どう評価されるんだろうと思うと、ちょっと心配です・・

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2011/12/29

社員が顧客への奉仕に専念するために、 社長は、社員への奉仕者であれ。 という逆ピラミッド構造の発想は新鮮で、 非常に説得力のあるものだった。

Posted byブクログ

2011/12/25

ピラミッド構造を解体した組織(現場の担当者が、権限と責任を所持)を経営陣がどうマネジメントしていくか、をわかりやすく伝えている。

Posted byブクログ

2011/12/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1980年にスカンジナビア航空(SAS社)の社長に就任したヤン・カールソンによる、 企業建て直しの実話。顧客に対する平均接客時間は15秒しかないと喝破し、 その15秒で最良のCSを提供しつつ、それをいかに収益極大化に繋げるか。 消費者向けサービスを提供会社に対して、考えさせられる論点・エピソード多数。 ①対象顧客を明確にし、その顧客に対するCS最大化に向けた戦略を策定 当時、オイルショック等の影響で景気が停滞する中、航空市場の成長は足踏み。 ヤン・カールソンが社長に就任したスカンジナビア航空は、当時2期連続で大赤字を出し、 取締役会からは「市場がゼロ成長でも収益を拡大できる体質への改善」が求められた。 カールソンの掲げた目標は「頻繁に旅行するビジネスマンにとって、 世界最高の航空会社」となることで、その追求により、 SAS社を高収益率の会社に生まれ変わらせることを企図。 実現に向けた掲げた戦略は、大きくは「定時運行」「直行便」「多頻度」の3点。 つまり、いつ出張があるか分からないビジネスマンに対し、 最短ルートで、確実に目的地へ辿り着くためのサービス提供を目指した。 当時の航空業界は「定時運行率は最良の会社でも7~8割」、 「ハブ&スポーク方式による運営効率化」が一般的であったため、 この戦略は忙しいビジネスマンに高く評価される。 また、この戦略はビジネスマンにとってメリットがあるだけでなく、 正規運賃での利用者が増えることで、余った座席を格安で販売することが可能となり、 結果、コア顧客とは位置づけていない旅行客の取込にも成功。 ②戦略を実行するのに必要な組織・体制を整備 ①については、市場調査を基に極めてトップダウンで決定。 しかし、市場と接するのは現場であることから、現場がその独創性を発揮できるよう、 経営戦略に基づく大幅な権限委譲を実施。 (もちろん、戦略に基づく責任は経営陣に帰すことを明確にし、 現場が萎縮しないように充分にコントロール) そして、中間管理職に対しては現場の取り組みに対する資源(ヒト・モノ・カネ)の サポート、及びその取り組みが個別最適に陥らないように管理するミッションを与える。 また、機能別に分かれていた組織を路線・フライト単位(顧客単位)に編成しなおし KPIも戦略に合わせた内容へと見直しを図った。 (定時運効率、荷物の配送期日遵守率、フライト単位での採算管理など) ③全社での戦略共有 この戦略転換は、会社の重心を顧客に近い現場に移すことであるから、 従来の上意下達のコミュニケーション(命令)は不適。 そこで、「果敢に挑戦しよう」という小冊子を配布。 内容はシンプルさを追求し、マンガのような絵も添えて、 「命令」するのではなく、「会社のビジョン」を伝え、 そのビジョン達成に向けて現場の創意工夫を引き出すことを目指す。 この際に注意したことは、「顧客志向(受け手の立場に立つ)」であり、 この小冊子を受け取った人間に会社の方向性が伝わるかどうか。 (きちんと現場レベルの言葉にまでブレイクダウンできているか) この試みのおかげで、会社に「共通言語」が生まれ、 全社レベルでの方向性の統一、意思決定のスピードUPに成功。

Posted byブクログ

2011/11/15

Y井さんお勧め図書。 顧客満足のバイブルと呼ばれた本です。今から21年前に書かれた本ですが、中身は未だに色褪せていません。私が元気を失いそうになった時に読み返して元気を出している本でもあります。 お読みになっていない方は是非一読をお勧めします。 単なる顧客満足の視点ではなく、顧...

Y井さんお勧め図書。 顧客満足のバイブルと呼ばれた本です。今から21年前に書かれた本ですが、中身は未だに色褪せていません。私が元気を失いそうになった時に読み返して元気を出している本でもあります。 お読みになっていない方は是非一読をお勧めします。 単なる顧客満足の視点ではなく、顧客満足を得るためのリーダーシップについても書かれており中間管理職は現場のサポートに回り、顧客との接点でもある現場に極力権限委譲する事が重要となっていたかと思いました。

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2013/12/29

航空会社(スカンジナビア航空)で1986年1000万人の顧客がそれぞれほぼ5人の従業員に接した。一回の応接時間は平均15秒。つまり年5000万回あるその15秒の瞬間が顧客の会社へのイメージを決める。それを著者は「真実の瞬間」と呼び、それを好転させる事を主眼とした。着目点でなるほど...

航空会社(スカンジナビア航空)で1986年1000万人の顧客がそれぞれほぼ5人の従業員に接した。一回の応接時間は平均15秒。つまり年5000万回あるその15秒の瞬間が顧客の会社へのイメージを決める。それを著者は「真実の瞬間」と呼び、それを好転させる事を主眼とした。着目点でなるほどと思ったのは以下。 ・「子供クラブなどのサービスは別に悪いものではないよ。だが肝心なのは、私たちが、自社の商品は成人を対象とするバケーション向けのパッケージツアーだと決めている事だ。ヤン、いいかい、損失を招くような仕事に手を出さないでいることが、事業を成功させる上で最も努力を要するという事を覚えておきたまえ。特定の客層を選んで誘致する方針を決めた以上、私は子供同伴家族が何百組目の前を素通りしても気にしないんだ。」スカンジナビア航空は毎月何十という事業提案を受ける。かなり有望なものが多い。しかし、ビジネス旅行者に最高のサービスを提供するという経営目標に適う提案は、ほんの一握りに過ぎない。その他の物は、せっかく苦労して目標達成のために結集したエネルギーを分散しなければ実施できない。 ・接客業務では無いが、顧客サービスに影響を与える業務に従事する従業員には正しい業績評価が殊に必要。チケット販売係りは客から自分の仕事に対する反応を受けるが、荷物を扱う作業員などはそのような有利なFBを得る事ができない。 ・私たちはサービス業につきものの最も基本的な誤りを犯していた。顧客にある事を約束しておきながら、それとは違う事を考えていたのだ。つまり、迅速正確な貨物配送を保証しておきながら、書類上の荷物量と実際量が一致しているかどうかばかりを気にし、配送日は無視していた。荷物が予定より4日おくれて到着しても書類には遅延と記録されていなかった。 ・従業員に権限を与え、独創的な顧客対応をさせるのに適応が一番遅いのはアメリカ支社だった。雇用の保証は従業員の独創性を損なうように言う向きもあるが、私は逆だと思う。

Posted byブクログ