女には向かない職業 の商品レビュー
若き女探偵コーデリア…
若き女探偵コーデリアを主人公にしたミステリーです。どこか孤独で上品な雰囲気の主人公が事件を追い、巻き込まれ、ドキドキハラハラの展開になります。片想い的な恋も少し書かれていてせつなさもあります。シリーズはこのあとの「皮膚の下の頭蓋骨」で止まってしまっているのがとても残念です。
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可憐でひたむきな22…
可憐でひたむきな22歳の女探偵コーデリア。最後にちょっとほろりとさえられてしまいました。題名のつけ方も納得です。
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P.D.ジェイムズ『女には向かない職業』読了。中盤まではキャリアの浅い女性探偵が亡き共同経営者の教えに従い健気に1人で事件の謎を追うというオーソドックスな成長譚なのかと思っていたら、終盤以降事件の真相が明らかになってからの展開で本作の味わいが劇的に変わる。作品全体に散りばめられた...
P.D.ジェイムズ『女には向かない職業』読了。中盤まではキャリアの浅い女性探偵が亡き共同経営者の教えに従い健気に1人で事件の謎を追うというオーソドックスな成長譚なのかと思っていたら、終盤以降事件の真相が明らかになってからの展開で本作の味わいが劇的に変わる。作品全体に散りばめられた喪失や欠落、そして陰鬱な雰囲気はこの展開にしてこの人生の苦味を結実させるためにあったのかと思わずにはいられない。 早川80周年フェアで選ばれるのも納得の一冊。翻訳の古さが気にならないと言ったら嘘になるけれど、それを差し引いても余りある充実した読後感であった。
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古典ミステリーを読むシリーズ。女探偵コーデリア・グレイが主人公。最後にグレイのピュアさ故に不合理な行動をしてしまうのが、彼女の魅力になってるのかなとは思いました。謎がどうというより、グレイの心の動きを楽しんで読みました。
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この世には人を愛せないかもしくはものすごく薄くでしか愛せない人間がいるのだということが、メッセージとしてすごく心に残った。エヴリンの父親やカレンダー卿のような人物。 そしてコーデリアの父親も子どもを愛せなかったと仄めかしている。 その上で 208ページ 「でもだからってその父親の罪ではありません。人間は誰かを好きになりたいからと言って好きになれるものではありませんもの。」 それはコーデリアが自分を納得させてきた言葉なのだろう。 自分に言い聞かせるように、放ったように思える。 この本の中でコーデリアの両親の記述は少ない。 けれど彼女が乗り越えてきたのだなとわかる。 そこに励まされる。
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読み終わってから「自殺ということでとりあえず決着のついてる事件を、なんで〈真犯人〉はわざわざ探偵を雇ってもう1回ほじくり返そうと思ったんだ?」というのがわからなくなって、種明かしの下りを読み直したりした(探偵の「じつはあなたはそれを知りたさに私をやとったのでしょう? どうしてもそれを知らずにはいられなかったのでしょう?」というセリフを見落としていた)。どうも小説の読み方が下手くそで困る。 それにしても、この種明かしの部分のあとにまだ50ページ以上残っているので、まだなんかあるんかと不思議だったのだけど、本当の山場まで読んで「そう来たか!」という感じ。たしかにこれがないと主人公をわざわざ未経験の若い女性にした意味がないしそもそもこの題名である必要もないもんなあ。まったく巧いもんだと思いました。 あと、筋立てや舞台ににとくに派手な仕掛けがあるわけでもないのにごく自然に上流っぽいディナーや舟遊びの場面が出てくるのは、イギリスという国の歴史と文化の賜物という感じ。
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ハヤカワの『海外ミステリ・ハンドブック』より。お初の作者です。 探偵事務所の共同経営者・バーニイが突然自殺したことにより、探偵業を引き継ぐことになった若きコーデリアの物語。普段なら、「可憐な女探偵のひたむきな活躍」にはあまり惹かれないのですが、表紙のイラストがすてきで手に取りまし...
ハヤカワの『海外ミステリ・ハンドブック』より。お初の作者です。 探偵事務所の共同経営者・バーニイが突然自殺したことにより、探偵業を引き継ぐことになった若きコーデリアの物語。普段なら、「可憐な女探偵のひたむきな活躍」にはあまり惹かれないのですが、表紙のイラストがすてきで手に取りました。 ひとりで取り組む初めての事件として、”息子の死の真相を知りたい”という著名な科学者からの依頼を受けたコーデリア。 なにより印象的だったのは、初仕事とは思えないコーデリアの実際的な様子、その冷静さでした。 探偵としての作法はバーニイから教わったものの、ほぼ味方のいない中で調査を進める彼女。かなり危険な目にも遭うのですが、パニックに陥ることなく、また困難な状況で諦めようとした自分すら客観視して自らを鼓舞する姿には感心しました。 また、普段読むような”名探偵もの”は実績も名声もある百戦錬磨の探偵たちがよく出てきますが、今作はコーデリアが直面する謎や戸惑いがストレートに書かれているのも新鮮でした。名探偵はなかなか考えていることを教えてくれませんからねぇ……。 ところどころ、バーニイを飛び越して「かつての上司である警部」とやらが出てきて???だったのですが、あとから納得。作者のP.D.ジェイムズが作り上げたもう一人の名探偵、アダムス・ダルグリッシュのことなんだそうな。つまりこちらはスピンオフだったのですね〜。 後半のあの場面は、ダルグリッシュシリーズを追っている方ならさぞテンションが上がったのではないでしょうか? 冷静で行動力のあるコーデリアのおかげでストーリー自体はなんなく追えたものの、解説にもありましたが、おそらく作者の特徴でもある描写の細かさにはちょっと苦戦……(^^; 「彼or彼女」が誰を指しているのかわからなくなったり、一文の長さに主語と述語が迷子になったり。というか、感想を書いていて思いましたがなぜ事件を依頼したのでしょうか……? コーデリアのその後も気になりますが、本編ともいえるダルグリッシュシリーズも読んでみたくなりました。
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コーデリア・グレイが探偵事務所を引き継ぎ、一つの事件を通して探偵として成長する私立女探偵ものであった。 執拗とも言えるような風景や情景の描写により、くっきりと事件が目の前に現れた感じがして、怖くなった。
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某名探偵漫画の主要キャラクターの由来と知り、ミーハー心で読み始めました。 キャラクター造形にコーデリアの容貌、性格もかなり参考にされていると感じます。 古典イギリスミステリーが好きなので、訳も特段古く感じず、時代背景含めてとても楽しめました。 一度も生きて登場しない仕事上のパートナーから受け継いだもの(物質的•精神的に)が最後まで物語の基軸となっており、この事件を通じてコーデリアがひとつのステップを登ることができたと感じました。読み終えて、主人公の精神面での回復•成長を見守ったような感慨があります。 続編も読んでみます。
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私立探偵事務所の共同経営者が自殺してしまい(この自殺は事件性はないもの)、22歳の女主人公コーデリアが1人で初めての依頼を受ける話。 イギリスを舞台とする話の、食事や服飾の描写を読むのが楽しかった。(個人の感想です) 事件の解決自体は、急にコーデリアがデキる奴になった感がありまし...
私立探偵事務所の共同経営者が自殺してしまい(この自殺は事件性はないもの)、22歳の女主人公コーデリアが1人で初めての依頼を受ける話。 イギリスを舞台とする話の、食事や服飾の描写を読むのが楽しかった。(個人の感想です) 事件の解決自体は、急にコーデリアがデキる奴になった感がありましたが、初仕事にしては上出来なんでしょうね。あとがきにコーデリア再登場のゴシックミステリが紹介されていたから、そこで彼女の成長を確認したいです。
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