スモール イズ ビューティフル の商品レビュー
未来を考える上で、とても参考になった。 印象に残る言葉がこの本にはたくさん詰まっている。 ・「大量生産ではなく、大衆による生産」→「中間技術」 ・現代技術は人が頭と手を使って創造的に楽しんでする仕事を奪い、 代わりにみんながいやがるコマ切れの仕事をつくった。 ・未来は現在の一部...
未来を考える上で、とても参考になった。 印象に残る言葉がこの本にはたくさん詰まっている。 ・「大量生産ではなく、大衆による生産」→「中間技術」 ・現代技術は人が頭と手を使って創造的に楽しんでする仕事を奪い、 代わりにみんながいやがるコマ切れの仕事をつくった。 ・未来は現在の一部分である。 ・計画≠予想 ・未来は予想できないにしても探求はできる。
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チェルノブイリや福島の原発よりもだいぶ前から原子力の問題を唱えていたとはすごい。彼は当時は異端だったそうだ。 一番重要なのは教育で、人文科学。
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E.F.シューマッハー「スモール・イズ・ビューティフル~人間中心の経済学」を読む。 この翻訳本は1986年に発行されたものの、原書は1973年の刊行。当時は相当な異端書として排斥されたらしいが、現代にとってはまさに啓発書というべきではなかろうか。40年前に書かれたとは思えない...
E.F.シューマッハー「スモール・イズ・ビューティフル~人間中心の経済学」を読む。 この翻訳本は1986年に発行されたものの、原書は1973年の刊行。当時は相当な異端書として排斥されたらしいが、現代にとってはまさに啓発書というべきではなかろうか。40年前に書かれたとは思えないほどに新鮮だ。 現代の物質至上主義、経済至上主義がもたらした弊害はもはや云うまでもない。自然を破壊・汚染し、人間の尊厳・自由を抑圧し、企業組織や都市社会においても集中と肥大化を生み、かえって空洞化や人間疎外を進行させているのは衆知の事実だろう。しかし、そういう衆知の事実であるにも拘わらず、今なお、経済至上主義、しかもそれは数字による経済と云うべきものだが、がまかり通るのはいったい何故なのか。経済成長率が常にニュース種になり、GDPに一喜一憂し、政府の施策は常に経済が念頭におかれる。原発問題はまさにしかり。経済の維持・成長のためと云えば、その言葉はあたかも黄門様の印籠の如き感がある。極端に云えば、そこには人間を見つめる視点が欠けているとも云えよう。 世界第二のGDP大国にのし上がった中国。しかしこの中国のどこに豊かな国の姿を見ることができるだろうか。経済成長は富裕者にさらに富を与えて極端な格差社会を作り上げ、農村から大都市への激しい人口流入をもたらしてほとんど農村というものを壊滅させている。眼を転じればかっての日本がそうだったわけで、東京都市圏への人口集中と地方の過疎化は日本に大きな歪を発生させたことは云うまでもない。 自分とて、かっては経済こそが国を豊かにすると信じてきた人間の一人ではあったが、今、こうして社会の一員として日本を見るとき、いったいこの国はどこへ行くのだろうかと思う。教育の衰退と地に落ちた道徳観念、年間3万人を超える自殺者や異常犯罪の頻発する行き場のない人間社会、不夜城のような大都会の一方で眼にあまるほどの農作放棄地・・・・などなど、何一つとして政治が注力されてきた気配はない。 経済至上主義のもと、その数字を追えば追うほどに加速度的に害毒は拡大すると云えるのだろう。そもそも国が永遠に繁栄することなどありえないのだ。「かっての贅沢品を今では誰もが持つ」状況となり、国民一人ひとりが一定レベルに達した今こそ、「価値観を改め、政治の目標を切りかえる」ことが求められているのではなかろうか。
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大学の先生にオススメされた一冊。 先週、京都・大阪・神戸へと青春18きっぷを使って 一人旅に出たが、その移動中に読んだ。 著者は経済学者であるが、 本の中身は経済の話にとどまらない。 また、現代経済学を批判的にとらえており、 たとえば経済学はすべての財を同じ取り扱...
大学の先生にオススメされた一冊。 先週、京都・大阪・神戸へと青春18きっぷを使って 一人旅に出たが、その移動中に読んだ。 著者は経済学者であるが、 本の中身は経済の話にとどまらない。 また、現代経済学を批判的にとらえており、 たとえば経済学はすべての財を同じ取り扱い方をする、 つまり自然から得ている資源もそうでないものも同じ扱いをすることへの批判、などを 私も日々感じているもやもやを うまく文章で表現してくれたりもしている。 だいぶ古いの本であるが、 彼の先見性には恐れ入る。 原子力について「政府も国民も原子力の『採算性』にしか目を向けていない」 としているが、全く持ってその通り。 何回も繰り返し読んでいきたい本だと思う。
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目次 訳者まえがき 第一部 現代世界 第一章 生産の問題 第二章 平和と永続性 第三章 経済学の役割 第四章 仏教経済学 第五章 規模の問題 第二部 資源 第一章 教育ー最大の資源 第二章 正しい土地利用 第三章 工業資源 第四章 原子力ー救いか呪いか 第五章 人間の...
目次 訳者まえがき 第一部 現代世界 第一章 生産の問題 第二章 平和と永続性 第三章 経済学の役割 第四章 仏教経済学 第五章 規模の問題 第二部 資源 第一章 教育ー最大の資源 第二章 正しい土地利用 第三章 工業資源 第四章 原子力ー救いか呪いか 第五章 人間の顔を持った技術 第三部 第三世界 第一章 開発 第二章 中間技術の開発を必要とする社会・経済問題 第三章 200万の農村 第四章 インド失業問題 第四部 組織と所有権 第一章 未来予言の機械? 第二章 大規模組織の理論 第三章 社会主義 第四章 所有権 第五章 新しい所有の形態 結び シューマッハーの人と思想
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
私がちゃんと今現在の社会の仕組みと出版当時の社会の仕組みを理解していればもっと面白かったんだろうな〜、、、と思いながら読んでいたら、最後にちゃんとぴったりな文章が引用されていました。 「知恵がとくに重要だというのは、善を実行するには現実をよく知ることが先決だという意味である。ものごとをよく知り、それがどういう状態にあるかを心得ている人だけが、善をなしうる。知恵がとくに重要だということは、いわゆる『よい意図』とか『善意』では不十分だということである、、、」 貨幣経済がなくならない(その可能性がないことになっている)理由が理解できる日が来そうにない私には遠い道のりみたい。
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2011年28冊目。 タイトルに反して、インパクトは非常にビッグ。 資源問題・原子力・教育・途上国開発・巨大企業・・・ 30年近く前に書かれたものとは思えないくらい現代になぞらえて読める内容がずらり、そしてドキリ。 物事の背後にある目的や哲学を非常に大事にしている。 現代人必...
2011年28冊目。 タイトルに反して、インパクトは非常にビッグ。 資源問題・原子力・教育・途上国開発・巨大企業・・・ 30年近く前に書かれたものとは思えないくらい現代になぞらえて読める内容がずらり、そしてドキリ。 物事の背後にある目的や哲学を非常に大事にしている。 現代人必読の書。
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人間が必要以上に大きくし、手に負えなくなっているようにさえ感じられる経済・石油・原子力発電……。 50年も前に書かれたものとは思えない、鋭い指摘。 小さいものの中に、必要な真実がある。 いまの社会の被災~電力不足~原発の問題を踏まえ、あらためて原点に立ち返って考えてゆきたい視点で...
人間が必要以上に大きくし、手に負えなくなっているようにさえ感じられる経済・石油・原子力発電……。 50年も前に書かれたものとは思えない、鋭い指摘。 小さいものの中に、必要な真実がある。 いまの社会の被災~電力不足~原発の問題を踏まえ、あらためて原点に立ち返って考えてゆきたい視点です。
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著者シューマッハ、ドイツ生まれイギリスに帰化。本書は1973年出版。 思想の根底に宗教・哲学をおく経済理論家、実践家。 エネルギーと経済の問題に関わり続ける一方、有機農業、神秘主義にも関わる。ビルマ経済顧問として仏教にも触れる。 三十年以上も前の著作だが、現代に当てはまり、示唆に...
著者シューマッハ、ドイツ生まれイギリスに帰化。本書は1973年出版。 思想の根底に宗教・哲学をおく経済理論家、実践家。 エネルギーと経済の問題に関わり続ける一方、有機農業、神秘主義にも関わる。ビルマ経済顧問として仏教にも触れる。 三十年以上も前の著作だが、現代に当てはまり、示唆に富む。 キーワード:意識改革・教育・土地の保全利用・大量生産ではなく大衆による生産体制-中間技術など。 ●富を求める生活態度は自己抑制の原理を欠いているので、有限な環境とはうまく折り合えない。 ●経済の観点からすると英知の中心概念は永続性。精神や道徳上の真理の問題が出てくる。 ●新たな技術革新の要点:安くて誰でも手に入れられる。小さな規模で応用できる。人間の想像力を発揮させる。 ●様々な行為の善悪規準「経済的か不経済か」。そこには人間が自然界に依存している事実の無視がある。 ●現代経済学と仏教経済学で、前提となっている価値の違い。 現代経済学:適正規模の生産努力で消費を極大化。 仏教経済学:適正規模の消費で人間としての満足を極大化。 人間としての満足とは「仕事を通じた人間性の純化。人格の向上」など。 ●自然界には均衡、調節、浄化の力が働く。技術はみずから制御する原理を認めない。 ●どんな制度も機構も学説も必ず形而上学的な土台(人生の意味と目的についての考え方)の上に立っている。
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1973年に書かれた本だが、内容は古さを感じず素晴らしい。著者の洞察力にはただ驚かされるばかり。 とても読み応えのある本で、久しぶりに、時間をかけてじっくりと本を読んだ。一文一文の内容を噛み締めながらようやく読み終わった。 社会のあるべき姿、人間が持つべき思想など、すごいこと...
1973年に書かれた本だが、内容は古さを感じず素晴らしい。著者の洞察力にはただ驚かされるばかり。 とても読み応えのある本で、久しぶりに、時間をかけてじっくりと本を読んだ。一文一文の内容を噛み締めながらようやく読み終わった。 社会のあるべき姿、人間が持つべき思想など、すごいことが多く書かれている。これからも何度か読み返すことになるだろう。
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