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女の一生(二部) の商品レビュー

4.4

51件のお客様レビュー

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1部と2部のどちらを…

1部と2部のどちらを先に読んでもいいと思うが、こちらは第二次世界大戦のころの話になる。キリスト教と恋愛というものがテーマになっている。

文庫OFF

2026/04/07

一部のキクの従姉妹、ミツの孫にあたるサチ子のお話。サチ子の幼なじみの修平との話と長崎の教会にいたあとポーランドに戻ったコルベ神父の話とが並行して描かれています。 五百ページを超える長編に様々な登場人物の関わりが細やかに描かれていて、非常に読みやすい文章ではあるものの、苦しくて途...

一部のキクの従姉妹、ミツの孫にあたるサチ子のお話。サチ子の幼なじみの修平との話と長崎の教会にいたあとポーランドに戻ったコルベ神父の話とが並行して描かれています。 五百ページを超える長編に様々な登場人物の関わりが細やかに描かれていて、非常に読みやすい文章ではあるものの、苦しくて途中から涙が止まらなくて休み休み読み終えました。 ひとたび戦争が始まると殺すことを命じられる苦しさ。 見下ろす港がキラキラとして綺麗で、美しい教会、坂道、緑多い山々。 あんな悲惨なことがこの美しい長崎で暮らした普通の人たちに起こったということがあまりにも苦しく切ないです。

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2026/02/18

名作です。第一部も感動しましたが、これもまた素晴らしかった。大学共通テストで遠藤周作の作品が出題された。若い人たちがそれをきっかけにこの本も読んでくれたらいいなと切に願う。

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2026/01/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

キリスト教信仰と、被曝地となった長崎、そしてアウシュビッツ。 第二次世界大戦の被害がとりわけ大きかったこの二つの土地が描かれている。 けれどこの作品は、戦争そのものを描いた小説ではなく、 タイトルの通り「女の一生」―― サチ子という一人の女性の生き様を描いた物語だったのだと、読み終えて強く感じた。 修平にとってキリスト教は、ただでさえ制約の多い戦時中において、さらに重たい枷となっていた。 教会でも「いたずら」をしてしまうような悪ガキだった修平にとってもやっぱりキリスト教の教えは心の指針だったのに、戦争によってそれが壊されていく... その中で抱え続けた葛藤は計り知れず、同時に彼のまっすぐな心の持ち方があまりにも綺麗で、だからこそ苦しかった。 修平の最後の手紙には涙が止まらなかった。 「辛い世代」――本当にそれに尽きる。 どれほど多くの将来を夢見た若者たちが戦争によって命を奪われたのだろう。 戦争は絶対にダメ、なんて軽く言える言葉ではないけれど、それでもやっぱり絶対にダメなんだと思った。 素直になれない性格の修平が、戦争が進むにつれて立場上ますます本心を表せなくなっていく中で、 詩を通してだけはサチ子にまっすぐな気持ちを伝えられていたことが胸に残る。 詩を通じて心を通わせる二人のあまりにも純粋な愛に心を打たれた。 二人の記憶はすべて、サチ子の心の中のチョコレート箱に、永遠に大切にしまわれているのだろうな。

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2026/01/28

キリスト教、戦争、虐殺、男女の恋愛という重奏のベクトルを通じて宗教観や人間観を表現した作品。作中に幾度となく登場する『人、その友のために死す。これより大いなる愛はなし』を多層的に描写して、愛の深みや広さを表現したかったのかなと思った。 サチ子と修平の心の動きもリアルで、苦しさと切...

キリスト教、戦争、虐殺、男女の恋愛という重奏のベクトルを通じて宗教観や人間観を表現した作品。作中に幾度となく登場する『人、その友のために死す。これより大いなる愛はなし』を多層的に描写して、愛の深みや広さを表現したかったのかなと思った。 サチ子と修平の心の動きもリアルで、苦しさと切なさと愛おしさを一緒に感じながら読み進めた。特に、2人が詩でつながる様子に、人を本当に愛することの意味を感じた。鎮魂歌の章はこの作品の核心。「そして、それから」との対比が重い。 長崎必ず行こう。

Posted byブクログ

2025/07/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

本編の主人公・サチ子は第一部の主人公キクの遠い親戚(祖母のいとこがキク)。 舞台は第二次世界大戦ごろの長崎。やはり切支丹が題材。 正直作者が取り込みたいエッセンスを全部一つの小説に入れ込むタイプの小説は好きではない。今回で言うと原爆、学徒出陣、特攻、アウシュビッツという要素がそれに当たり、山崎豊子の二つの祖国を読んだときにも同じような感想を持ったことがある。 一方で作者は人間の弱さ、強さ、汚さ、美しさ等あらゆる側面を捉えているため、惹き込まれる。 色々詰め込み過ぎかなと思う一方、色んな人が色んな立場で現実に向き合ったんだなと思わせる1冊でした。

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2025/06/18

この人の小説を初めて読んだ。568ページに及ぶ、第二次大戦の頃の長崎を中心に展開する物語。リアルな描写と登場人物たちの強い想いや激しい葛藤が伝わってきて、夢中になって読んだ。 自身もキリスト教信者だった作者の戦中の想いも色濃く投影されているようだ。戦時下で押しつぶされる個人の幸...

この人の小説を初めて読んだ。568ページに及ぶ、第二次大戦の頃の長崎を中心に展開する物語。リアルな描写と登場人物たちの強い想いや激しい葛藤が伝わってきて、夢中になって読んだ。 自身もキリスト教信者だった作者の戦中の想いも色濃く投影されているようだ。戦時下で押しつぶされる個人の幸福や信仰心。アウシュビッツでの描写は、この世のありったけの地獄が描かれる。そしてその地獄の中でわずかに芽生える信仰心と人の良心と激しい葛藤。極限状態での人間の姿が刺さってくる。同時に、同調圧力を振りかざしてくる人間の姿もあり、それはコロナ禍で露わになった現代にも繋がるものを感じさせる。 戦争で引き裂かれる純愛。昨今でも扱われるテーマではあるが、まだ「戦後」が今より身近だった時代の作品で非常に重みと深みがあった。「二部」とあるように、本作で度々登場する主人公の祖母の従姉妹が主人公の一部も読んでみたい。

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2025/03/17

奥川サチ子と幸田修平が育っていく過程を追いながら、戦時中の庶民の生活を丹念に記述することで、当時の空気をまざまざと感じさせる作品だ.アウシュビッツのエピソードも交えて、人間の残酷さを表現するとともに、神の存在を思索する人間の葛藤も示している.キリスト教の教えと戦争行為の矛盾に悩む...

奥川サチ子と幸田修平が育っていく過程を追いながら、戦時中の庶民の生活を丹念に記述することで、当時の空気をまざまざと感じさせる作品だ.アウシュビッツのエピソードも交えて、人間の残酷さを表現するとともに、神の存在を思索する人間の葛藤も示している.キリスト教の教えと戦争行為の矛盾に悩む修平.その中で特攻隊に志願して戦死する彼の思いをサチ子が遠くから紡いでいく過程が何とも言えないむなしさを覚えた.

Posted byブクログ

2024/06/03

一部の続編。 どんどん文章が素敵になる作家さん。 一部もよかったけど、私は二部の方が好き。 アウシュビッツについて、知っているつもりになっていたが、想像を絶することがあったことを知ることができた。 もう二度とこんなことがあってはならない。

Posted byブクログ

2023/07/20

信仰、愛・・・形はないけれども人間にとって大切なもの。忙しい毎日を過ごしていると忘れてしまいそうな時に手に取って読むようにしています。出不精の自分がどういう訳か単身ポーランドのビルケナウ強制収容所に赴くことになってしまったくらい世界で1番好きな作品。

Posted byブクログ