細川ガラシャ夫人(下巻) の商品レビュー
戦乱の世の中で、進行…
戦乱の世の中で、進行貞操に徹した細川ガラシャの生涯。
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印象に残っているのは、いよいよ最期のとき。 侍女や自分の子供との別れを惜しみつつ、 キリスト教信者であるため自害ができないので、 家臣から命をうばわれる際、何を思ったのか自分の髪をまとめてから首を差出した… これには家臣もとまどいつつ「切腹ではないので」というような!?ツッコミをいれると、ガラシャ曰く「間違いましたか」と言って微笑したあと、胸元を開いたところを槍でひと突きされ命を絶たれた。 この緊迫した場面でのユーモアというか天然ぶりというか… 死ぬのは嫌だろうし切ないだろうし、なのにボケて微笑までするなんて… これだけで、ガラシャの人柄や潔さや負けず嫌いな感じとか、いろんなことを想像させられた。 もしもガラシャが男性だったら、おそらく良き武将になって、光秀と3日だけではない天下をおさめていたかも。 こんな場面を書き上げる三浦さん…さすがです。
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上下巻ともに学びの多い本でした。 明智光秀、ガラシャ夫人の気品はさることながら、やっぱり人間の価値は、見目形や社会的地位などで測れるものでないと思いました。そんなものはすぐに崩れ去るつまらないものと思えました。 (ちょうど住まいを探しているタイミングでしたが、この本に影響されて...
上下巻ともに学びの多い本でした。 明智光秀、ガラシャ夫人の気品はさることながら、やっぱり人間の価値は、見目形や社会的地位などで測れるものでないと思いました。そんなものはすぐに崩れ去るつまらないものと思えました。 (ちょうど住まいを探しているタイミングでしたが、この本に影響されて、あばら家でも良いのだ、とさえ思ったりしました笑) 人間、優しさと謙遜なんですね。そのとおりだと思いました。今のわたしに全く欠けているものでした(笑) (ガラシャ夫人は見目形も美しいのに、)そこにたのまない生き方が、かっこよかったです。辞世の句も潔く、女性らしい品格がありながら、精神的にはある意味、男性よりも男らしくて、あの時代では本当に稀有な精神の持主だったと思いました。なかなかこの境地には辿り着けないと思いますが、やっぱり信仰の力なんですかね‥? ストーリーとしては、上巻で、戦国時代の面白さ(仁義?)に一気に惹き込まれました。 明智光秀のセリフに、感動の連続でした。 「戦は人を殺せば勝ちというものではない」って、戦国時代に出る言葉ですかね、いいセリフが多すぎました。 下巻は、玉子を通して、キリストの精神が沁みました。 特に、「苦難を喜び 感謝します という 祈り」は目から鱗でした。 これまでは、自分が望むものを祈るばかりでしたが、 自分の思う通りにしたい、という考え自体がおこがましいのかな、と思いました。 自分は強欲で不満ばかり言って、なんとわがままな人間かと、よく分かりました。 困難に直面したときは嘆き悲しむよりも、デウス様のプレゼントと思っておけば良いのですかね。(ひどく浅い解釈で(笑))メンタル的には救われそうです(笑) たくさんあって書ききれませんが、【解説】に書かれていること(人間らしさの保ち方)も含めて、今後の生活に生きる本でした。 下巻の私の中の主人公は初之助です。 初之助のまっすぐで、欲のない忠義の心に何度も心を打たれました。
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初めて歴史小説を読んだ。 歴史に詳しくない私でも、すらすら読める内容だった。 ガラシャの生き様、 忠興の『武将』たしての生き方、 もう、言葉にならない感動だった。 最後の最後に初之助の骨が出てきたこと、 胸にくるものがあった。 信仰とは、人を救うんだなと思った。 考えさせられる作品だった。
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感動した。 戦国時代、戦いに明け暮れる男同様、女も大変な時代であったと思うが、細川ガラシャほど、波瀾万丈、そして気高く生きた女性は他にいただろうか?父、明智光秀の謀反による実家の消滅後、生きていくことの方が辛かっただろうと思う。あとがきにあったように、ガラシャの死を持って、徳川...
感動した。 戦国時代、戦いに明け暮れる男同様、女も大変な時代であったと思うが、細川ガラシャほど、波瀾万丈、そして気高く生きた女性は他にいただろうか?父、明智光秀の謀反による実家の消滅後、生きていくことの方が辛かっただろうと思う。あとがきにあったように、ガラシャの死を持って、徳川方が結束を強め関ヶ原の戦いの勝利をもたらせたという点で、ガラシャは、歴史を変えた人物の一人と言えるであろう。 三浦綾子さんの文章は、池波正太郎氏の文章のように、人間の生き様をわかりやすく丁寧に描いており、気持ちよく読める。 個人主義が強い現代において、若い人達にぜひ読んで欲しい一冊である。
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この本の存在は知っていたけど、もっと早く読めば良かったと後悔するほどおもしろかった。 明智光秀の大ファンにもなった。 戦国時代の女性には人権がないから読んでて辛かったけど、玉子の強い志しは尊敬しかない。 多くの女性に読んでほしい。明智光秀、細川忠興、織田信長、どの人物像が自分に当...
この本の存在は知っていたけど、もっと早く読めば良かったと後悔するほどおもしろかった。 明智光秀の大ファンにもなった。 戦国時代の女性には人権がないから読んでて辛かったけど、玉子の強い志しは尊敬しかない。 多くの女性に読んでほしい。明智光秀、細川忠興、織田信長、どの人物像が自分に当てはまるのか?多くの男性にも読んでほしい。結局皆んなに読んでほしい笑 ⭐︎ちりぬべき時知りてこそ世の中の花も花なれ人も人なれ
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★★★★★ フルプライス出せる! 細川ガラシャの伝記という以上に、人生の道標ともなる作品だった。 味土野での孤独、そして夫と再会してからも味わう寂寥感に、玉子は既存の価値観を疑うようになる。 幸せを他人に求めていたら、その人が自分の意にそぐわぬ言動をした際に自分を保てなくなる...
★★★★★ フルプライス出せる! 細川ガラシャの伝記という以上に、人生の道標ともなる作品だった。 味土野での孤独、そして夫と再会してからも味わう寂寥感に、玉子は既存の価値観を疑うようになる。 幸せを他人に求めていたら、その人が自分の意にそぐわぬ言動をした際に自分を保てなくなる。だから自分の中にその基準を求めなければならないというのは、現代でも全く変わらないところだと思った。ガラシャはそれを信仰に求めたが、別に信仰でなくてもいい。ただ危機に陥った時にどう行動すればいいのか、その判断の基準を一つ持っておけば良いだけなのだという教えを感じた。 一つ筋の通った人は強い。秀吉に襲われそうになった際の咄嗟の判断は痛快だった。またガラシャの最期は、あの悲しくも華々しい有終は信仰いや彼女の人生全てをかけなければなし得なかったものだろう。
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304ページ以降の玉子の凛とした佇まいと最期には、思わず私も電車で鳥肌が立ち、ひとりマフラーに顔を埋めながら涙しておりました。 一方でキリスト教や、神を信じることって、こうゆうことなの?と言葉にできない矛盾を感じて、この本を勧めてくれたクリスチャンの友人に聞いてみたら、やはりその時代によって信仰の在り方は様々なのではないかと…玉子の生きた時代はデウス様に頼ることしかできなかったのではないかと…… その為この細川ガラシャ夫人という本を読んで終わりではなく、いろんな角度から宗教や信仰の在り方を見ていきたいと思ったし、信長はなぜあんなにも暴君なのかということも気になる…どういった生い立ちがあって信長が完成したのだろうか… 兎にも角にも時代に揉まれ生きづらさを感じている玉子は自分と重なる部分があった気もするし、最期まで芯の強さは変わらなかった彼女を私は見習って、頑張って生きていこうと思います(笑)
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ガラシャのキリスト教への傾倒がひたむき過ぎて、その描写が下巻の半分以上を占めてるんじゃないかってぐらい諄かったのでちょっとげんなりしてしまった。物語は急変直下で信長から秀吉、そして天下分け目の合戦へとガラシャが混沌の時代に翻弄され、女身としての口惜しさは上巻からずっと口にしており...
ガラシャのキリスト教への傾倒がひたむき過ぎて、その描写が下巻の半分以上を占めてるんじゃないかってぐらい諄かったのでちょっとげんなりしてしまった。物語は急変直下で信長から秀吉、そして天下分け目の合戦へとガラシャが混沌の時代に翻弄され、女身としての口惜しさは上巻からずっと口にしており、しかし洗礼を受け、”御神のおぼしめすままに”を受け入れたあとの清々しさ。これがガラシャの真骨頂、時代を作った女傑の一人と謳われることになる。戦国時代、男は戦に出兵して死に、女は嫁いで死ぬ。哀れな時代であったからこそ、その悲しみや恋しさを詠まれ数多くの歌が生まれたんだろうなと思う。下巻は多くの歌が綴られており、今まであまり興味がなかったが感慨深く何度も読み直してしまった。 ラスト、思わず落涙してしまった。史実であったかどうかはさておき、笛がことりと焼け跡にたたずんでいる風景を想像した。
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本巻では、本能寺の変直前から細川ガラシャが没する関ケ原の戦い直前までを描く。 細川ガラシャという人物はキリスト教の教えに従い天寿を全うした印象が強いが、キリスト教の洗礼を受けたのは死の約10年前と割と短め。それでも洗礼を受ける前からキリスト教思想の影響を受けていたことが伺える...
本巻では、本能寺の変直前から細川ガラシャが没する関ケ原の戦い直前までを描く。 細川ガラシャという人物はキリスト教の教えに従い天寿を全うした印象が強いが、キリスト教の洗礼を受けたのは死の約10年前と割と短め。それでも洗礼を受ける前からキリスト教思想の影響を受けていたことが伺える。 周りの人への慈愛と信仰に則った凛とした姿勢に思わず感嘆してしまう。
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