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細川ガラシャ夫人(下巻) の商品レビュー

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57件のお客様レビュー

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戦乱の世の中で、進行…

戦乱の世の中で、進行貞操に徹した細川ガラシャの生涯。

文庫OFF

2024/09/15

 感動した。 戦国時代、戦いに明け暮れる男同様、女も大変な時代であったと思うが、細川ガラシャほど、波瀾万丈、そして気高く生きた女性は他にいただろうか?父、明智光秀の謀反による実家の消滅後、生きていくことの方が辛かっただろうと思う。あとがきにあったように、ガラシャの死を持って、徳川...

 感動した。 戦国時代、戦いに明け暮れる男同様、女も大変な時代であったと思うが、細川ガラシャほど、波瀾万丈、そして気高く生きた女性は他にいただろうか?父、明智光秀の謀反による実家の消滅後、生きていくことの方が辛かっただろうと思う。あとがきにあったように、ガラシャの死を持って、徳川方が結束を強め関ヶ原の戦いの勝利をもたらせたという点で、ガラシャは、歴史を変えた人物の一人と言えるであろう。  三浦綾子さんの文章は、池波正太郎氏の文章のように、人間の生き様をわかりやすく丁寧に描いており、気持ちよく読める。  個人主義が強い現代において、若い人達にぜひ読んで欲しい一冊である。

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2024/08/12

この本の存在は知っていたけど、もっと早く読めば良かったと後悔するほどおもしろかった。 明智光秀の大ファンにもなった。 戦国時代の女性には人権がないから読んでて辛かったけど、玉子の強い志しは尊敬しかない。 多くの女性に読んでほしい。明智光秀、細川忠興、織田信長、どの人物像が自分に当...

この本の存在は知っていたけど、もっと早く読めば良かったと後悔するほどおもしろかった。 明智光秀の大ファンにもなった。 戦国時代の女性には人権がないから読んでて辛かったけど、玉子の強い志しは尊敬しかない。 多くの女性に読んでほしい。明智光秀、細川忠興、織田信長、どの人物像が自分に当てはまるのか?多くの男性にも読んでほしい。結局皆んなに読んでほしい笑 ⭐︎ちりぬべき時知りてこそ世の中の花も花なれ人も人なれ

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2024/06/05

★★★★★ フルプライス出せる! 細川ガラシャの伝記という以上に、人生の道標ともなる作品だった。 味土野での孤独、そして夫と再会してからも味わう寂寥感に、玉子は既存の価値観を疑うようになる。 幸せを他人に求めていたら、その人が自分の意にそぐわぬ言動をした際に自分を保てなくなる...

★★★★★ フルプライス出せる! 細川ガラシャの伝記という以上に、人生の道標ともなる作品だった。 味土野での孤独、そして夫と再会してからも味わう寂寥感に、玉子は既存の価値観を疑うようになる。 幸せを他人に求めていたら、その人が自分の意にそぐわぬ言動をした際に自分を保てなくなる。だから自分の中にその基準を求めなければならないというのは、現代でも全く変わらないところだと思った。ガラシャはそれを信仰に求めたが、別に信仰でなくてもいい。ただ危機に陥った時にどう行動すればいいのか、その判断の基準を一つ持っておけば良いだけなのだという教えを感じた。 一つ筋の通った人は強い。秀吉に襲われそうになった際の咄嗟の判断は痛快だった。またガラシャの最期は、あの悲しくも華々しい有終は信仰いや彼女の人生全てをかけなければなし得なかったものだろう。

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2024/01/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

304ページ以降の玉子の凛とした佇まいと最期には、思わず私も電車で鳥肌が立ち、ひとりマフラーに顔を埋めながら涙しておりました。 一方でキリスト教や、神を信じることって、こうゆうことなの?と言葉にできない矛盾を感じて、この本を勧めてくれたクリスチャンの友人に聞いてみたら、やはりその時代によって信仰の在り方は様々なのではないかと…玉子の生きた時代はデウス様に頼ることしかできなかったのではないかと…… その為この細川ガラシャ夫人という本を読んで終わりではなく、いろんな角度から宗教や信仰の在り方を見ていきたいと思ったし、信長はなぜあんなにも暴君なのかということも気になる…どういった生い立ちがあって信長が完成したのだろうか… 兎にも角にも時代に揉まれ生きづらさを感じている玉子は自分と重なる部分があった気もするし、最期まで芯の強さは変わらなかった彼女を私は見習って、頑張って生きていこうと思います(笑)

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2023/12/24

ガラシャのキリスト教への傾倒がひたむき過ぎて、その描写が下巻の半分以上を占めてるんじゃないかってぐらい諄かったのでちょっとげんなりしてしまった。物語は急変直下で信長から秀吉、そして天下分け目の合戦へとガラシャが混沌の時代に翻弄され、女身としての口惜しさは上巻からずっと口にしており...

ガラシャのキリスト教への傾倒がひたむき過ぎて、その描写が下巻の半分以上を占めてるんじゃないかってぐらい諄かったのでちょっとげんなりしてしまった。物語は急変直下で信長から秀吉、そして天下分け目の合戦へとガラシャが混沌の時代に翻弄され、女身としての口惜しさは上巻からずっと口にしており、しかし洗礼を受け、”御神のおぼしめすままに”を受け入れたあとの清々しさ。これがガラシャの真骨頂、時代を作った女傑の一人と謳われることになる。戦国時代、男は戦に出兵して死に、女は嫁いで死ぬ。哀れな時代であったからこそ、その悲しみや恋しさを詠まれ数多くの歌が生まれたんだろうなと思う。下巻は多くの歌が綴られており、今まであまり興味がなかったが感慨深く何度も読み直してしまった。 ラスト、思わず落涙してしまった。史実であったかどうかはさておき、笛がことりと焼け跡にたたずんでいる風景を想像した。

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2023/05/06

 本巻では、本能寺の変直前から細川ガラシャが没する関ケ原の戦い直前までを描く。  細川ガラシャという人物はキリスト教の教えに従い天寿を全うした印象が強いが、キリスト教の洗礼を受けたのは死の約10年前と割と短め。それでも洗礼を受ける前からキリスト教思想の影響を受けていたことが伺える...

 本巻では、本能寺の変直前から細川ガラシャが没する関ケ原の戦い直前までを描く。  細川ガラシャという人物はキリスト教の教えに従い天寿を全うした印象が強いが、キリスト教の洗礼を受けたのは死の約10年前と割と短め。それでも洗礼を受ける前からキリスト教思想の影響を受けていたことが伺える。  周りの人への慈愛と信仰に則った凛とした姿勢に思わず感嘆してしまう。

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2023/02/21

下巻始まってすぐに本能寺の変があってからはやはり玉が話の中心。 この時代に父があんなことしといてよく生き残れたなぁと。幽閉生活は過酷であり、寂しかっただろうなと思いました。 最期のシーンにはちょっとウルッと来ちゃいました。 それにしても旦那である忠興!なんつー身勝手野郎だ(笑)玉...

下巻始まってすぐに本能寺の変があってからはやはり玉が話の中心。 この時代に父があんなことしといてよく生き残れたなぁと。幽閉生活は過酷であり、寂しかっただろうなと思いました。 最期のシーンにはちょっとウルッと来ちゃいました。 それにしても旦那である忠興!なんつー身勝手野郎だ(笑)玉を愛していたとは思う、長生きしてもずっと独身だったなんて…。

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2022/12/19

女性が自分の意思を持って生きることが難しい時代に、芯を持ち生きるガラシャ夫人の強さに惹かれた。 三浦綾子さんの作品では、キリスト教について触れられることがよくある印象。今回もキリスト教がかなり物語の鍵となっていた。 宗教について色々と問題がある昨今。宗教とは何かと考える機会が...

女性が自分の意思を持って生きることが難しい時代に、芯を持ち生きるガラシャ夫人の強さに惹かれた。 三浦綾子さんの作品では、キリスト教について触れられることがよくある印象。今回もキリスト教がかなり物語の鍵となっていた。 宗教について色々と問題がある昨今。宗教とは何かと考える機会が多い中、この本に出会えてよかった。 私自身には信仰がないため、信仰する人の気持ちが分からない。しかし宗教の在り方が、この本を読んで少し分かった気がする。

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2022/12/09

キリスト教が一体どんな宗教なのかを知りたくて読み始めた作品でもあるが、ますますわからなくなってしまった。天主の教えを守るために周りの人間を不幸にしてもよいのだろうか?? 答えを見出せなかったところに最後の最後に答えを見出せた気がする。自分は今のところは武士道の方が胸を打つし、腑に...

キリスト教が一体どんな宗教なのかを知りたくて読み始めた作品でもあるが、ますますわからなくなってしまった。天主の教えを守るために周りの人間を不幸にしてもよいのだろうか?? 答えを見出せなかったところに最後の最後に答えを見出せた気がする。自分は今のところは武士道の方が胸を打つし、腑に落ちるのだと言う事を。 それでもまたキリスト教とは何か、腑に落ちる作品を探そうと思う。遠藤周作とか。

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