- 書籍
- 書籍
巣鴨のお寿司屋で、帰れと言われたことがある
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
オンラインストア上の価格と店頭価格は異なります
お電話やお問い合わせフォームでの在庫確認、お客様宅への発送やお取り置き・お取り寄せは行っておりません
巣鴨のお寿司屋で、帰れと言われたことがある
¥1,760
在庫あり
商品レビュー
3.7
7件のお客様レビュー
滅多に話題にならない地味な地元の街が出てくるのを知って購入。どんな街にでも色々な人のささやかな思い出が堆積している、という当たり前でいて気づくきっかけも滅多にないことがすっと腹落ちしてくる本。 若い頃のエピソードが結構ぶっ飛んでいて笑ったり呆れたりもしたけど、そんな若さからくる世...
滅多に話題にならない地味な地元の街が出てくるのを知って購入。どんな街にでも色々な人のささやかな思い出が堆積している、という当たり前でいて気づくきっかけも滅多にないことがすっと腹落ちしてくる本。 若い頃のエピソードが結構ぶっ飛んでいて笑ったり呆れたりもしたけど、そんな若さからくる世間知らず故の無防備さは確かに過去の自分も持っていて、少し切なくなった。
Posted by
エッセイスト、はじめて知った。1979年東京の方なので、内容に馴染みはないけど、面白く読みました。 それぞれのタイトルが長くて面白かった。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
巣鴨のお寿司屋で、帰れと言われたことがある 著者:古賀及子 発行:2025年4月15日 幻冬舎 初出:「小岩、知らない街が、どんどん私の街になる」(SUMOタウン2024/4/18「小岩のイトーヨーカドーで教わった、自分が大人になったこと」改題) 他は、書き下ろし。 新聞かなにかでこの本を知り、タイトルに惹かれて読んだ。このように言う寿司屋を批判的にとらえ、ぐっと我慢してたまったマグマを何らかの形で爆発させるような内容なのか、それとも逆にそれに学んだ話なのか。そんなように予想したのだが、読み終えてみればそのどちらでもなかった。帰れと言われたのも、注文をしないで話ばかりしているなら帰れと言われ、素直にその通りに店を出た。そこに怒りだとか反省だとか、書かれていない。ただ、何年もたってからそこへ行ってみた、というだけの話だった。 このエッセイ全体が、そんな構成で綴られている話の集合体だった。若い頃に暮らした、体験した、という思い出や昔話ばかりが書かれていて、そこに子供をつれて久し振りに訪ねてみた、というパターンでしめくくる。そこに再会もないし、邂逅なんかもない。著者は小説家ではなくエッセイストらしいが、エッセイというのは、あるキーワードなどからイマジネーションを膨らませて、違う話に持っていくようなものが多い気がする。でも、この本にはまったくそれがない。単純な思い出話ばかり。エッセイとしては不思議といえば不思議かもしれない。かといって、面白くない、まるで退屈、というわけでもなく、なんとなく読めはするけど、迫力も感動もない、という感じ。 あとは、なぜだか読みづらい。文章は下手ではないし、むしろうまい方かもしれないが、読みづらい。文体が確立していないからだろう。流れがない。 最も印象に残ったのが、こんな話だった。 中堅クラスのホテルのレストランでアルバイトをしていた時のこと。朝、昼、夜とバイキングをしているそのレストラン、ある日、昼バイキングのシフトに入って働いていると、お客さんにエプロンのすそを引っぱられ、こそっと「あそこに座っている人、パンをかばんに入れているよ」と言われた。そのように教えられることはたまにある。 アルバイトから従業員でも一番えらい黒服さんに直に言うと面倒がられるため、まずは水色ベストを着た社員に伝える。情報は、遠慮がちに黒服さんに伝わる。すると黒服さんがゆっくりした動きで疑いのある人の周囲を少し歩く。そして、目を見て笑って会釈するという。すると、だいたいはおさまるのだとのこと。ことを荒立てずに問題を解決する、ということだそうである。
Posted by