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エイレングラフ弁護士の事件簿 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2024/09/04 |
JAN | 9784167922788 |
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エイレングラフ弁護士の事件簿
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エイレングラフ弁護士の事件簿
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商品レビュー
3.7
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どんな事件も無実にしちゃう弁護士、まさに犯罪のブラックジャック! #エイレングラフ弁護士の事件簿 ■きっと読みたくなるレビュー 弱い者のために正義感たっぷりの弁護士のお話… では、ありません。 むしろ、どう見てもやってるだろという事件を、様々な手段で無実にしちゃうという… そ...
どんな事件も無実にしちゃう弁護士、まさに犯罪のブラックジャック! #エイレングラフ弁護士の事件簿 ■きっと読みたくなるレビュー 弱い者のために正義感たっぷりの弁護士のお話… では、ありません。 むしろ、どう見てもやってるだろという事件を、様々な手段で無実にしちゃうという… その手段は法廷での卓越なる弁護ではなく、裁判にすらならなくなるとい荒業なんです。しかもその報酬は失敗したら一切お金をとらず、成功した場合は莫大な金額というもの。 なんかブラックジャックみたいなトンデモ設定なんですが、これが読んでると面白いんです。 まずこの怪しい弁護士、エイレングラフのキャラ設定がクールなんですよ。ビシっとスーツを決めたベジタリアンで、いつも詩集を読んでいる。重要な仕事の時はお気に入りのネクタイを締めて挑む。報酬は成功した場合のみ受け取り、どんなことがあっても成功に導くという… まるでやり手のビジネスマンみたい。 「実は本当にやってるんです…」 「そうですか、無実ですから安心してください」 「彼に会ったことはあるんですか?」 「ありませんが無実です。なぜなら私の依頼人だからです」 はぁ?! 怖いわ! この発想が怖い! しかも本当に無実になってしまう(というかしてしまう)ところが恐ろしい。 全部で12編もあるんですが、依頼人や事件関係者が様々で興味深いんですよ。解決へのアプローチも色々あって、たしかにどんな場合でも無実にしてしまうという。よくもまあこんなにも皮肉めいたストーリーやプロットを考えたよ。 しかも本作はエイレングラフ弁護士と依頼人の会話のみで進行していくんです。会話だけっていうところがニクイんすよね、背後でどんなことが行われたかっていう描写はほとんどありません。どんなことをやって無実に導いたかは会話から想像するしかないんですが、このゾワゾワ感がたまんないすよ。 なお長期にわたって書かれたおまとめ短編集とのことで、ストーリーが進むにつれて徐々にエイレングラフの人間性に厚みが出てくる。「エイレングラフの肯定」「エイレングラフの決着」などでは、若干の優しさがしみ出していてエモさもあり完成度が高いですね。 一気に読まなくてもいいので、時間があるときに少しずつ読むのもおすすめです。おもしろかった~ ■ぜっさん推しポイント 依頼人にとっては終身刑をも背負った死活問題にも関わらず、エイレングラフのカラリとした発言が面白過ぎんのよ。自信たっぷりなんだけど、何故か憎めないですよね。 また成功後に依頼人が報酬金額をゴネるんですが、それを華麗にいなすやりとりもニヤニヤしちゃう。気品あふれるブラックユーモアたっぷりでした。
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70年代に6本、80年代に2本、90年代に1本…といった具合に、シリーズものの合間にさながら「岸辺露伴は動かない」のようにして書かれた短編集。 ところがこの主人公の弁護士は荒木作品のような正しい心は持ち合わせていない。まるで藤子不二雄Aのマンガのように邪悪な心を持った悪徳弁護士...
70年代に6本、80年代に2本、90年代に1本…といった具合に、シリーズものの合間にさながら「岸辺露伴は動かない」のようにして書かれた短編集。 ところがこの主人公の弁護士は荒木作品のような正しい心は持ち合わせていない。まるで藤子不二雄Aのマンガのように邪悪な心を持った悪徳弁護士なのである。 ほぼ会話だけで成立させている、切れ味鋭い短編。 長編を読む合間に、チェイサーのようにフト手にとって読んでみてもいいかもしれません。
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泥棒シリーズを昔読んでいたことがある。スピード感が現在には合わないが、限られた登場人物と動きの少ない展開は、定型化しやすく、読みやすい。ただ弁護士である必然性が後半には感じられなくなった。とはいえ、復刊されると死ぬまでもう一度読みたくなるのはなんでだろう。
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