商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2024/08/28 |
JAN | 9784101321653 |
- 書籍
- 文庫
探花
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探花
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商品レビュー
3.9
21件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
隠蔽捜査シリーズも短編集あわでて11作目です クオリティーがまったく落ちないです 神奈川県警2作目で、米軍を絡めてきて、今後も活躍の予感がある登場人物が出てきています 原理原則で動くのは大事ですと、毎度気づかされます
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『隠蔽捜査』シリーズ長編第9作。前作ですっかり神奈川県警に馴染んだ竜崎だが、また厄介そうな事案である。というより、厄介そうな現場だろうか。殺人事件の発生現場は、横須賀署管内にして、米軍基地の目の前だった。 目撃証言によると、現場から逃走したのは白人男性だという。つまり、容疑者が米軍関係者である可能性があるのだが、捜査陣の前に日米地位協定が立ちはだかる。竜崎に丸投げしてしまう佐藤本部長。竜崎は協力要請のため米軍基地に出向く。 現実に日米合同捜査など実現はしないだろうし、政府からの横槍も入るだろう。まあとにかく、米軍側からリチャード・キジマ特別捜査官を受け入れた。おそらく政府にも忖度しないであろう竜崎であるから、あまり突っ込まずに読み進める。 ちょうど同時期に、竜崎の同期キャリアの八島が、福岡県警から神奈川県警に警務部長として赴任してきた。竜崎は、横須賀署の捜査本部に刑事部長自ら詰めつつ、部下には黒い噂が付き纏う八島の調査を命じる。本件に関りがあるようだが…。 恒例の竜崎家の問題もあり、毎度毎度の複雑そうな構図なのだが、竜崎が原理原則を貫けば、なぜか解決に向かうという、これまた恒例の展開。とはいえ、事件の構図自体は、明らかになってみればやや拍子抜けであった。 事件の解決に当たり、県警本部で八島と対峙する竜崎。この曲者からどうやって証言を引き出すのかと思いきや、直球勝負かよっ! この後、別の人物にも直球勝負する龍崎だが、キャリアらしく清濁併せ吞む面も見せるのは、ちょっと驚いた。 自ら捜査本部に詰める刑事部長も珍しい(普通いない)が、現場の捜査員に素直に謝る刑事部長も珍しい。佐藤本部長は、八島警務部長共々、自身の在任中には便利に使いそうだ。今回もめでたしめでたし。いつも通り楽しく読み終えたのだが。 日米合同捜査という設定が、あまり活きていないのが正直なところ。リチャード・キジマは、竜崎という人物に興味を持ったようであるが。竜崎の息子のエピソードも、必要不可欠ではなかったような。偉大なるマンネリの悩みと言える。
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お洒落なタイトル。 『探花』の本当の意味は、中盤で伊丹から知らされます。 そこには相手を蹴落としてなんぼのダークな感じも…。 今作の始まり、妻の冴子さんが珍しくお願いをします。 「現場に行くことがあったら紫の薔薇の写真を撮ってきて。 バラを見るにはいい季節よ」 今回関わるのは...
お洒落なタイトル。 『探花』の本当の意味は、中盤で伊丹から知らされます。 そこには相手を蹴落としてなんぼのダークな感じも…。 今作の始まり、妻の冴子さんが珍しくお願いをします。 「現場に行くことがあったら紫の薔薇の写真を撮ってきて。 バラを見るにはいい季節よ」 今回関わるのは、米海軍。 これはやっかい。 地位協定絡み? さらに、警視庁、福岡県警、千葉県警との調整も必要に。 どうする?竜崎さん、と思いながらドキドキ。 今野氏、さすがに米海軍との全面衝突は回避でしたね。 そこに踏み込んで小説を書くって、リスキーですものね。 竜崎や伊丹と同期の八島というキャリアが新登場。 これがなかなか曲者でした。 「なあ、八島をとっちめようぜ」 伊丹のストレート発言。 素直で、むしろ好感度アップ。 伊丹って憎めない。 竜崎の当たり前が、周りには珍しく映る。 そして、竜崎は次々と人の心をつかんでいく。 そこが竜崎シリーズの爽快感の元! ところで、冴子さんご所望の紫の薔薇。 『ガラスの仮面』とも呼ばれるのだとか。 今野氏の仕掛け、粋ですね。
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