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ソコレの最終便
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ソコレの最終便

野上大樹(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 ホーム社/集英社
発売年月日 2024/06/26
JAN 9784834253849

ソコレの最終便

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商品レビュー

4

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2024/10/18
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※このレビューにはネタバレを含みます

 終戦間際の満州を舞台にした冒険小説。  戦時下の惨状を描きながらも、爽やかな読後感は、凄惨極まりない戦場で失われがちな、人間本来の優しさや、正しくあろうとする足掻きを、愚直なまでに貫き通す主人公たちの姿がもたらしたものに他ならない。  昭和20年8月9日。陸軍大尉朝倉九十九率いる一〇一走行列車隊に、日本軍の秘密兵器列車砲を回収、本土決戦に備え大連港から積み出せとの特命が下る。  大連からの輸送船の出港のタイムリミットと、日ソ中立条約を反故にし北から迫るソ連軍。分かりやすいくらい分かりやすい、舞台設定。  その中で、隊員たちの他、道中に加わる避難民らとの反発や理解、協同による作戦遂行のエピソードに、それぞれの登場人物の性格、背負って立つ背景、生い立ちが織りなされれば、ただただ満鉄の軌道のごとくの物語の展開に身をゆだねていればOKという、大衆エンタメ小説。  どうやって登場人物を考案し、どうプロットを組み立てたかが目に見えるような展開だった(笑)  登場人物も分かりやすく、ヒロインは17歳の勝気な看護婦雲井ほのか。任務と人命を天秤にかける朝倉とことごとく対立するのは既定路線。  満鉄の老整備士の知恵と技術で危機を脱し、配下の隊員たちの活躍を、場面場面で追っていく。  砲隊長の金子が内地に残してきた妻子のことを語れば、あぁ、これはもう死亡フラグだな、というのも分かりやすいくらい分かりやすい。  佐賀県出身の著者。  大連を引き上げた避難民を乗せた船が目的地の神戸ではなく長崎佐世保に寄港するのは、故郷の近く、長崎の惨状を描くためであろう。  朝倉の出身地も長崎市内とした。殿を務めるため大連港に居残った朝倉に代わり実家を訪ねる雲井と迎える姉との対面は、涙なくして読めない場面だった。

Posted by ブクログ

2024/09/09

装甲列車が存在していたこと自体を知らなかった。さらに終戦間際にソ連と戦いながら大連を目指す。死闘だ。 そこに女性看護師がとても良い存在感を出している。 8月にこそ読むべき本であった。

Posted by ブクログ

2024/08/28

戦争の無情を語るありがちなストーリーだが、ソコレという装甲列車の大連までの軌跡は読み応えがある。戦争物語はおもしろいと同時にどうにもおもしろいと思う気持ちが気持ちよくない。

Posted by ブクログ

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