商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 小峰書店 |
発売年月日 | 2024/06/25 |
JAN | 9784338287289 |
- 書籍
- 児童書
わたしは食べるのが下手
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わたしは食べるのが下手
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商品レビュー
4.3
5件のお客様レビュー
☆3.8くらい もう少し大きくなったら子に読んでほしい 今はつっかえたままでもいい 生きるのが上手な人なんていない
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食べることは、生きること。 葵は給食も母の食事も食べ切れない。咲子は食べたい衝動でたくさん食べては吐いてしまう。給食を教室で食べられなくなった2人は、栄養教諭の橘川先生に言われて、給食改革に乗り出すが——。 食べることが大好きな自分だけど、食べることは難しいと思う。自炊するようになって気付けば栄養は偏り、身体が重いのは野菜が足りてないからかなとか思い出す。完璧な食生活をキープするのは難しすぎる。給食は、メニューとして食べれないものはなかったけど、時間内に食べ切れなくて苦手だった。 葵の喉にずっと詰まっていたものは、咲子が吐き出したかったものは、ないがしろにしていた自分。食べるもので自分ができているのならば、食べるものを自分で作るのは、自分を作ること。橘川先生が示した給食改革は、食べるものを自分で考えて、変えること。それはすなわち自分の生き方を考え、変えることも続けることも含めて選ぶこと。 短い給食時間や完食指導のこと、ハラールのことや、給食で栄養を満たす家庭のことも触れられていた。小学校では当然のように存在するのに、給食の問題は、あまりに乱暴に扱われてきたのではないか。確かに残さず食べることは大切で、食品ロスは大きな問題だけど、決められた時間で決められたメニューの決められた量を皆が残さずに食べるのは、不可能なことだと考え直す時期だろう。給食にできることはもっとある。ほんの少しだとしても彼女たちの給食改革が示したような、よい方向に向かっていってほしい。 正しく食べれている人はほんのわずか。それぞれに適したスタイルがあることを、それぞれが理解して、大事にできたらと思う。食べることも、生きることも。
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本のタイトルに惹かれて手に取った。 最近「食べること」について考えることが多かったのも理由に挙げられる。 食は直接身体を形作るもので、命を動かすものだと改めて突きつけられる物語だった。身体は食べたもので出来ているし、生命を維持できるのはその身体あってのもの。それは真実で、当たり前なことだけど残酷に映る瞬間もある。生命に激しく触れるとき、食というものが途端に大きな意味を持つと実感した物語だった。逆に、そうでないとき意味を疎かにしてしまうものだということにも気がついた。 会食恐怖症の人、過食嘔吐の人、宗教上食べ物を選ぶ人、様々な「食べたくない」があり、それぞれに理解しようと努めなければ必ず傷つけてしまうような苦痛や葛藤がある。それは病気を持つ人、持たない人に隔たりなく関係があることで、それを忘れたくないと強く思う。 「『正しく食べる』のは大人でも難しい」というキャラクターの発言に、そう言われてみればそうか、と食べるのが下手な自分がそのときすっと納得していた。
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