商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2024/06/20 |
JAN | 9784065360125 |
- 書籍
- 新書
AIは短歌をどう詠むか
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AIは短歌をどう詠むか
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商品レビュー
4.4
6件のお客様レビュー
読書会をきっかけに、以前から気になっていた本書を図書館で借りた。移動中に読了。 タイトルに私が抱いた印象は「AIは短歌をよめるのか?!」という驚きと疑問。人の心が宿る短歌を、心を持たないAIがよめるのだろうか。 結論は、「現時点ではAIによる学習と人間の工夫により、短歌らしい...
読書会をきっかけに、以前から気になっていた本書を図書館で借りた。移動中に読了。 タイトルに私が抱いた印象は「AIは短歌をよめるのか?!」という驚きと疑問。人の心が宿る短歌を、心を持たないAIがよめるのだろうか。 結論は、「現時点ではAIによる学習と人間の工夫により、短歌らしい言語配列が可能となる」ということ。 AIに短歌を詠ませるために、膨大な既存のデータを覚えさせる。言わば、詠むために読む作業が必要なのだ。言い換えれば、AIが出力する短歌は、人間が過去に生み出した膨大な創作物の集積から生み出されたものであるといえる。 ひとにあって、AIにないもの。それは、短歌を詠む動機である。また、言語データとしてデータベース化できない個人の体験を含んだ短歌の創造も、ひとにしかできない。 逆に、AIにしかできないこと。それは短時間に数百の短歌を書くこと。 ひとはあたたかいとよく言われる。 「AIはあたたかい」この言葉の響きはどうだろうか。人は冷たくなることがあるが、AIにはそのようなことがない。そう思うとAIは確かに温かい。 AIと人のよむ短歌の違いから、人が短歌をよむ意義を再認識できる。 湯川秀樹さんは著作の中で『人間は具象以前の世界を内蔵している。そしてそこから何か具象化されたものを取り出そうとする。科学も芸術もそういう努力のあらわれである』と述べていることを思い出した。 AIとの付き合い方を考えるヒントになった。
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AIで短歌が創れるか? ここで紹介されるAIは上の句の入力を受けて、下の句を出力するというもので、お題に対して一句詠むというものではない。どちらかと言うと、次のフレーズを選択・抽出するものだ。それも予めセットされるある一定の言語モデルに準拠してだ。 なぜ、無限の言語モデルではない...
AIで短歌が創れるか? ここで紹介されるAIは上の句の入力を受けて、下の句を出力するというもので、お題に対して一句詠むというものではない。どちらかと言うと、次のフレーズを選択・抽出するものだ。それも予めセットされるある一定の言語モデルに準拠してだ。 なぜ、無限の言語モデルではないのだろう。そのあたりは今後さらに発展するのでしょうね。 現段階では、歌人の凄さが際立つね。AIが出力した句でも、歌人(本書では俵万智さん)が、単語1つ入れ替えるだけで見事な句になったりする。そっか、AIはまだ推敲はできないんだね。
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調整する前の短歌AIは説明的であり当然そうなるであろうことを出力し、それは面白くない。短歌の味わいが、ずらし、飛躍、ワンダーにあることをあらためて気付きました。短歌AI初夏の光とともにやってくる「午後の地下鉄ふくらんでゆく」→山手線がふくらんでゆくに添削。初夏の光、地上を走る山手...
調整する前の短歌AIは説明的であり当然そうなるであろうことを出力し、それは面白くない。短歌の味わいが、ずらし、飛躍、ワンダーにあることをあらためて気付きました。短歌AI初夏の光とともにやってくる「午後の地下鉄ふくらんでゆく」→山手線がふくらんでゆくに添削。初夏の光、地上を走る山手線、目には鮮やかですが、外は夏の陽、地下鉄ホームのもわっとした空気ごと入線してくる車両のことかと思うと短歌AIにもシンパシーを感じますがこれが説明的になる要素かもしれません。
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