商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 角川春樹事務所 |
発売年月日 | 2024/05/02 |
JAN | 9784758414647 |
- 書籍
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春のとなり
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春のとなり
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商品レビュー
4
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殺されたが自害したとされた宗十郎の敵をとるために江戸へ出た父と妻。貧乏な薬屋を営みながら事件の裏の陰謀を探る。 いや〜素晴らしく面白かった。様々な病気と対処法、義理と人情。メインの謎以外のサブの謎解きも巧い。江戸時代を舞台にする小説のニュースタンダードだ!
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現代物を幾冊か読むと時代物に触れたくなる。初読みだった『貸本屋おせん』が好印象だった高瀬乃一さん、障子貼りをしている嫋やかな女性を描いてある表紙画がちょっと引っかかるのだが、まあいいやと読み始める。恥ずかしいことに本作を読んで高瀬さんが女性作家さんだったと知るぐらいだから、どうし...
現代物を幾冊か読むと時代物に触れたくなる。初読みだった『貸本屋おせん』が好印象だった高瀬乃一さん、障子貼りをしている嫋やかな女性を描いてある表紙画がちょっと引っかかるのだが、まあいいやと読み始める。恥ずかしいことに本作を読んで高瀬さんが女性作家さんだったと知るぐらいだから、どうしようもない( ´ω` ):。 主人公の奈緒は義父の文二郎と信州から江戸に移り住んでいる。医者である文二郎の腕を生かしひっそりと薬屋を営み、目が不自由な文次郎を奈緒も手伝っている。貧しく医者代の払えない病人やけが人が次々と駆け込み、皆から慕われている。 1話(雪割草)の終盤、芸子の捨て丸が”惚れ薬”を作ってほしいと店を訪れた。相手は有名な本草学者・平賀源内だという。大物登場に色めき立つ。源内が自身のことを「自分は器用すぎるのが欠点だ。何か凄いことを見つけ出すのは不器用な人だ」と断言するシーンがある。なるほど奇才とはそういうものかと、不覚にも同意してしまいそうな自分に失笑した。 源内は生涯、結婚はせず歌舞伎役者など美形の青年を愛したと伝えられていて、歌舞伎の女形・二代目瀬川菊之丞との仲が有名だったそう。また、その文才を発揮して男色について解説した『江戸男色細見菊の園』『男色評判記男色品定』といった作品も書いているのを、後から知ってなるほどと納得。 文次郎と奈緒は義理の関係だから、早くからわけありの推察はでき、サスペンス要素が重なる。 鍵となるのは薩摩藩が課せられた宝暦治水事業。普請にかかる膨大な経費と人手は外様である薩摩藩に命じられていた。何とも40万両というから莫大な金額を負担させられていた(現在では12億円から16億円)。徳川幕府のしたたかさを見せつけられた思いだ。源内先生も関わって来る芒硝発見と重なり真相が明かされる。芒硝は水酸化ナトリウムで、漢方薬に使われ金にも勝る希少な鉱物だった。 いつも時代小説で取り上げられる史実に興味をそそられる。学校に提出する感想文だったら本題から外れていると怒られるかもしれない。
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無念の夫の死を晴らすため奔走する菜緒と義父。二人の関係性もほのぼのと書かれていました。 途中から菜緒の心の変化にハラハラ??でしたが 何とか春が来そうな気配となり良かったです。
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