商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 白揚社 |
| 発売年月日 | 2024/05/02 |
| JAN | 9784826902588 |
- 書籍
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忘却の効用
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忘却の効用
¥3,080
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商品レビュー
3.7
8件のお客様レビュー
今日、Amazonで注文していた『忘却の効用』が届いた。 僕は日頃から、人の顔や名前をすぐに忘れてしまったり、尺八の演奏でも譜面を何度も見直してしまったりする。そんな自分にとって、記憶力が良くなれば便利だとずっと思っていた。 しかし、先日本屋でこの本を立ち読みしたとき、序文に書...
今日、Amazonで注文していた『忘却の効用』が届いた。 僕は日頃から、人の顔や名前をすぐに忘れてしまったり、尺八の演奏でも譜面を何度も見直してしまったりする。そんな自分にとって、記憶力が良くなれば便利だとずっと思っていた。 しかし、先日本屋でこの本を立ち読みしたとき、序文に書かれていたある一節が心に残った。 それは「忘れることができるからこそ、私たちは創造的になれる。忘れることができるからこそ、心の平静を保てる」というものだった。この逆説的な考えに強く惹かれ、すぐに注文することにした。 本の中で紹介されているボルヘスの短編小説に「フネス」という人物が登場する。 彼は頭を打ったことがきっかけで、何一つ忘れることができなくなってしまった。最初は誰もがその記憶力をうらやましく思うだろう。しかし物語が進むにつれ、それが彼にとって大きな苦痛であることが分かってくる。 たとえばワインを飲むとき、普通なら香りや味を楽しむが、フネスの場合は産地、歴史、ブドウ一粒ごとのエピソードまですべてが一度に頭に浮かんでしまう。膨大な情報の洪水に飲み込まれ、彼は目の前の瞬間を味わうことができないのだ。 このエピソードを通して、僕は「忘れることの価値」というものを実感しはじめている。まだ前書きを読んだ段階だが、忘却は単なる欠点ではなく、むしろ人間が心穏やかに、そして創造的に生きるための重要な機能なのかもしれない。
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ゆる言語学ラジオで知った本。2章まで読んだ。 私たちは普段、忘れることを悪いことだと思いがちだけど、この本は忘却がいかに大切かを教えてくれる。もしすべての記憶が鮮明に残っていたら、物事を一般化して理解することができず、複雑な世界をシンプルに整理することも難しくなるらしい…。あと、...
ゆる言語学ラジオで知った本。2章まで読んだ。 私たちは普段、忘れることを悪いことだと思いがちだけど、この本は忘却がいかに大切かを教えてくれる。もしすべての記憶が鮮明に残っていたら、物事を一般化して理解することができず、複雑な世界をシンプルに整理することも難しくなるらしい…。あと、辛い思い出も忘れられなくなるのも辛そう。 忘れることで、私たちは新しい経験を柔軟に受け入れ、世界をより広い視野で見ることができるのかもしれない。 忘却は単なる欠落ではなく、むしろ心の整理整頓に欠かせない機能だと感じた。
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