商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 晶文社 |
| 発売年月日 | 2024/03/27 |
| JAN | 9784794974143 |
- 書籍
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利他・ケア・傷の倫理学
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利他・ケア・傷の倫理学
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商品レビュー
4.3
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利他的行動。 他者の傷に導かれて僕たちはケアを為す。そしてそのケアの中で、思いがけず自分が変わってしまう。利他が起こり、自己変容に至る。ここに於いて僕らは自由になり、生きている心地を得る。 恋愛然り、子育て然り。叱るのはケアの対概念。叱るのはそうしてもらわないと私が困るからだと素...
利他的行動。 他者の傷に導かれて僕たちはケアを為す。そしてそのケアの中で、思いがけず自分が変わってしまう。利他が起こり、自己変容に至る。ここに於いて僕らは自由になり、生きている心地を得る。 恋愛然り、子育て然り。叱るのはケアの対概念。叱るのはそうしてもらわないと私が困るからだと素直に伝えよう。 所々の引用も私にとってはセレンディピティに満ちていた。苦しい時は新しい言語ゲームが始まることを待って、祈ろう。苦しむ人には今までやったことないspeilでも飛び込んで二人相撲を始めよう。
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『世界は贈与でできている』の近内さんの二作目。前作も気になりつつ未読なんですが、「利他」「ケア」「傷」と関心のど真ん中にいるキーワードがこれだけ並ぶとどうしても気になってしまって先にこちらを。 利他とは、自分の大切にしているものよりも、他者の大切にしているものの方を優先すること...
『世界は贈与でできている』の近内さんの二作目。前作も気になりつつ未読なんですが、「利他」「ケア」「傷」と関心のど真ん中にいるキーワードがこれだけ並ぶとどうしても気になってしまって先にこちらを。 利他とは、自分の大切にしているものよりも、他者の大切にしているものの方を優先すること。 傷とは、大切にしているものを大切にされなかったときに起こる心の動きおよびその記憶。そして大切にしているものを大切にできなかったときに起こる心の動きおよびその記憶。 ケアとは、他者の大切にしているものを共に大切にする営為全体のこと。 3つのキーワードを他者との関係において定義しながら、そのの考察をウィトゲンシュタインの言語ゲームを軸に進めていくという構成。 言語ゲームは続けることそのものに意味があり、他者との関係を断つというのはその他者との言語ゲームから降りてしまうということ。 ウィトゲンシュタインはこれまであまり触れてこなかったので、利他・ケア・傷についてこれまで考えてきたことと重なりつつも異なる角度から考えられたのは良かった。
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会社員という言語ゲームをやめる決断をした私にとって、とても響く内容だった。 売り上げを上げるため、時間の使い方や、自分が納得できない方法を強要、コントロールされるようにな心底疲れ果ててしまった。 「したくないからしない」が倫理というのも目から鱗だった。 終章の「祈り」はただただ...
会社員という言語ゲームをやめる決断をした私にとって、とても響く内容だった。 売り上げを上げるため、時間の使い方や、自分が納得できない方法を強要、コントロールされるようにな心底疲れ果ててしまった。 「したくないからしない」が倫理というのも目から鱗だった。 終章の「祈り」はただただ感動。希望を感じた。 生産性、有用性に回収されない劇、そんな劇で、踊るために私は生きるんだ。
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