利他・ケア・傷の倫理学 の商品レビュー
利他的行動。 他者の傷に導かれて僕たちはケアを為す。そしてそのケアの中で、思いがけず自分が変わってしまう。利他が起こり、自己変容に至る。ここに於いて僕らは自由になり、生きている心地を得る。 恋愛然り、子育て然り。叱るのはケアの対概念。叱るのはそうしてもらわないと私が困るからだと素...
利他的行動。 他者の傷に導かれて僕たちはケアを為す。そしてそのケアの中で、思いがけず自分が変わってしまう。利他が起こり、自己変容に至る。ここに於いて僕らは自由になり、生きている心地を得る。 恋愛然り、子育て然り。叱るのはケアの対概念。叱るのはそうしてもらわないと私が困るからだと素直に伝えよう。 所々の引用も私にとってはセレンディピティに満ちていた。苦しい時は新しい言語ゲームが始まることを待って、祈ろう。苦しむ人には今までやったことないspeilでも飛び込んで二人相撲を始めよう。
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『世界は贈与でできている』の近内さんの二作目。前作も気になりつつ未読なんですが、「利他」「ケア」「傷」と関心のど真ん中にいるキーワードがこれだけ並ぶとどうしても気になってしまって先にこちらを。 利他とは、自分の大切にしているものよりも、他者の大切にしているものの方を優先すること...
『世界は贈与でできている』の近内さんの二作目。前作も気になりつつ未読なんですが、「利他」「ケア」「傷」と関心のど真ん中にいるキーワードがこれだけ並ぶとどうしても気になってしまって先にこちらを。 利他とは、自分の大切にしているものよりも、他者の大切にしているものの方を優先すること。 傷とは、大切にしているものを大切にされなかったときに起こる心の動きおよびその記憶。そして大切にしているものを大切にできなかったときに起こる心の動きおよびその記憶。 ケアとは、他者の大切にしているものを共に大切にする営為全体のこと。 3つのキーワードを他者との関係において定義しながら、そのの考察をウィトゲンシュタインの言語ゲームを軸に進めていくという構成。 言語ゲームは続けることそのものに意味があり、他者との関係を断つというのはその他者との言語ゲームから降りてしまうということ。 ウィトゲンシュタインはこれまであまり触れてこなかったので、利他・ケア・傷についてこれまで考えてきたことと重なりつつも異なる角度から考えられたのは良かった。
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会社員という言語ゲームをやめる決断をした私にとって、とても響く内容だった。 売り上げを上げるため、時間の使い方や、自分が納得できない方法を強要、コントロールされるようにな心底疲れ果ててしまった。 「したくないからしない」が倫理というのも目から鱗だった。 終章の「祈り」はただただ...
会社員という言語ゲームをやめる決断をした私にとって、とても響く内容だった。 売り上げを上げるため、時間の使い方や、自分が納得できない方法を強要、コントロールされるようにな心底疲れ果ててしまった。 「したくないからしない」が倫理というのも目から鱗だった。 終章の「祈り」はただただ感動。希望を感じた。 生産性、有用性に回収されない劇、そんな劇で、踊るために私は生きるんだ。
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※このレビューにはネタバレを含みます
利他とは、自分の大切にしているものよりも、その他者の大切にしているものの方を優先すること。 傷とは、大切にしているものを大切にされなかった時に起こる心の動きおよびその記憶。そして大切にしているものを大切にできなかった時に起こる心の動きおよびその記憶。 ケアとは、その他者の大切にしているものを共に大切にする営為全体のことである。 ホモサピエンスとしての性質。バンプの歌詞。ガイモンの宝箱を横取りするルフィ。沈黙のロドリゴの嘘。本当の利他とはなにか。あらゆる方面から考え、論理が展開される。 相手のことを考えているようで自分のことしか考えていない。自分を捨てて相手のことだけを考える。利他が利他として成立するとはどういうことなのか。 自分はちょうど脱毛症になり、数日間悩み、泣いたあと開き直って、坊主にしたということがあった。その過程がまさに、だったことになるというものだった。後に載せる辰平のケア。まさに自分のそれだと思った。そして、頭を丸める決意のきっかけは妻の言葉。 「辛いって言えて偉いぞ」 嫌われる勇気でも述べられていたが、自分と他人の課題を分けるということ。その中で他者に、社会に貢献する意識を持つこと。 この本と自分の人生のエピソードが絡まり合って、利他を超えて生きるということについて考えることができて、もやが少し晴れた感覚。 人のために生きるのではなく、自分のためな部分もあっていいけど、周りにどう思われるかはあまり意味がなくて、自分なりに自分らしく自分ができることをやろうと思えた。 利他は愚行でなければならない。 誰に向けられた利他なのか? 未来の自分、未来を生きている辰平自身です。振り返らず、掟通りに山を降り、おりんに最後の別れをしなかったことになるであろう未来の自分の傷をケアしたと言えないでしょうか。 ある言語ゲームの中にいる、現在の自分よりも、傷を負うことになる未来の自分という他者のために、規則を破るという愚行を為す。 セルフケアとは、未来の自分という他者を救うことである。
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忘己利他・・初期研修の頃から何度も聞いた言葉。今でも、これは利他なのか独りよがりの押し付けなのか、悩みながら実践をしている。 内容はなかなか何度か繰り返さないと理解しきれなさそうだ。併せて、贈与の本も読み直してみよう。 近い世代の著者だけあって、例えが身近で(ONEPIECE や...
忘己利他・・初期研修の頃から何度も聞いた言葉。今でも、これは利他なのか独りよがりの押し付けなのか、悩みながら実践をしている。 内容はなかなか何度か繰り返さないと理解しきれなさそうだ。併せて、贈与の本も読み直してみよう。 近い世代の著者だけあって、例えが身近で(ONEPIECE や 松任谷由実など)親しみやすい。
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目からウロコな考え方がてんこ盛り。脳が活性化されて行くのが分かった。曖昧に使っていた信頼という言葉や、ケア・利他の本質。腑に落ちるところもあれば、自分の読解不足で理解しきれているか自信の無い部分もあるので、何度も読み直し、体に染み込ませたい本
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自由は利他から生まれるのでしょうか。 本書は、利他の意味や概念を何度も見直します。 その作業こそが、人と生きる事なのかなと思いました。いずれにせよ、何度も読み返す本になりそうです。
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わたしが哲学対話の後に書いた感想がここに集まっていたように感じた それほど、似た思考がたくさんだった ここにあったのか〜 先生がわたしにしてくれるものはとてもケアだったと気づいたし、わたしもケアをしていたな かつてのわたしのうつ病は、うつ病であったがゆえに、ここにくること...
わたしが哲学対話の後に書いた感想がここに集まっていたように感じた それほど、似た思考がたくさんだった ここにあったのか〜 先生がわたしにしてくれるものはとてもケアだったと気づいたし、わたしもケアをしていたな かつてのわたしのうつ病は、うつ病であったがゆえに、ここにくることができた うつ病によって、わたしは今ここに至り、あなたに会えたのだから 今読めてよかった! わたしはとても変わっているよん
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他者から一般的に良いと言われる行いをされたときに、自分はそれをどのよに偽善と心からの善意に振り分けているのか気になっていた。 断片的に見れば同じような状況でも、その文脈を俯瞰してみれば、それに対応するケアの方法は千差万別だ。 それを、大雑把に切り出して、マニュアル通りの対応を...
他者から一般的に良いと言われる行いをされたときに、自分はそれをどのよに偽善と心からの善意に振り分けているのか気になっていた。 断片的に見れば同じような状況でも、その文脈を俯瞰してみれば、それに対応するケアの方法は千差万別だ。 それを、大雑把に切り出して、マニュアル通りの対応をされることに自分はうんざりしていたのだと思う。 この本ではマニュアル化できるくらい、確立された善悪の基準を道徳と呼び 困っている他者に対応して私個人が導き出した善き行いを倫理と定義している。 ケアとは困っている他者が先にあり、それに引っ張られて起こす行為、という構図で発生する。 決して他者にいいことをしたい自分が先にあるわけではない。 ケアをするためには相手を知ることが第一で、そこで他者が大切にしているものがわかれば、自分もそれを同じように大切にする。 ケアは社会通念上の妥当性から逸脱する愚行にもなりうるからこそ、教科書通りの対応では不十分だし、うさんくさくなる。
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哲学よりの本で少し読みにくいと感じる所がありました。 特に後半に進むにつれて理解が難しいという印象を持ちました。 ケアとは何か、利他とはから自己変容まで。傷は共鳴すること。 自分が大事にしているものが大事にされなかった時に傷つくし、未来の自分を傷つけないための行動はセルフケア。...
哲学よりの本で少し読みにくいと感じる所がありました。 特に後半に進むにつれて理解が難しいという印象を持ちました。 ケアとは何か、利他とはから自己変容まで。傷は共鳴すること。 自分が大事にしているものが大事にされなかった時に傷つくし、未来の自分を傷つけないための行動はセルフケア。 他者の存在、ケアは自分からではなく相手が起点となって起こるもの。 他の本とも共通する考え方にもふれられて、ケアはについて理解が深まりました。
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