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アンブレイカブル 角川文庫
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アンブレイカブル 角川文庫

柳広司(著者)

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アンブレイカブル 角川文庫

858

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 KADOKAWA
発売年月日 2024/01/23
JAN 9784041134757

アンブレイカブル

¥858

商品レビュー

3.5

10件のお客様レビュー

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2024/09/23
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※このレビューにはネタバレを含みます

内務省の役人クロサキでつながる連作短編集。 戦時の日本中が狂っていた時代、まっとうな人間が死へと向かう。狂気を進めていた本人でありながら、なぜこうなってしまったのかと三木清を前に思うクロサキ。(「赤と黒」より) こんな時代に逆戻りはなんとしてもごめんだが、今の世の中をみていると不安になる。 不気味なクロサキと対比するかのように、生き生きと描かれる小林多喜二の「雲雀」など、作者の物語運びは巧みで思わず読み進めてしまうが、2作目3作目となるにつれて、話も重く辛かった。

Posted by ブクログ

2024/06/22

良くも悪くもこの作者らしい作品だ。 時代や取り上げた題材はお得意のカテゴリーだと思う。 「ジョーカー・ゲーム」のシリーズより内容的に半歩踏み込んでいる感じはした。 なかなか期待値までの評価ではないが、つい読んでしまう作家だ。

Posted by ブクログ

2024/06/09

柳広司は、岩波書店の「機関誌」である『岩波』のレギュラーとしてエッセイを寄せている。それらのエッセイで激越な表現で示される彼のスタンスや内容には全く共感できないのだが、彼の小説は、敬意を払って読んでいる。ヒューマニズムと社会の束縛の桎梏に苦しむ心理を描くのがとても印象的。また、と...

柳広司は、岩波書店の「機関誌」である『岩波』のレギュラーとしてエッセイを寄せている。それらのエッセイで激越な表現で示される彼のスタンスや内容には全く共感できないのだが、彼の小説は、敬意を払って読んでいる。ヒューマニズムと社会の束縛の桎梏に苦しむ心理を描くのがとても印象的。また、とてもクリアで平明な文体でありながら、登場人物の思考や感情がビビッドに立ち上がってくる。感銘を受ける現代日本の作家の一人だ。 本作では、小林多喜二や三木清が、語り手の視野の中に登場する。 現代の学校教育で、昭和前期の現代史をきちんと教わることは、ほぼ無い。よって、平均的な日本人は、自覚的に学ぼうとしない限り、治安維持法や憲兵の意味、そしてその時代がどのようなものだったか知る機会はほとんどない。ひょっとしたら、今の国会議員クラスでも、良く知りはしない輩が多いのではないか、と僕は疑っている。 コクミンの多くが、以下のように考えるようになる時代が、すぐそこまできているのではないだろうか。つまり、「思想の強制あるいは少なくともガイドラインの提示のようなものが望ましい」と願うようになる時代が。「理想の追求」と「相互監視と迫害の惨事」は紙一重だ。過去に学び、プラトンやカント流の理想主義が暴走するとき、強烈な副作用が発生することについても、多くの人が理解できるようにならなければならないだろう。

Posted by ブクログ

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