アンブレイカブル の商品レビュー
お役人さんの失敗から成功まで 短編のためサラッと読みやすい 柳先生はやっぱり短編が楽しいかも 饗宴も良かったけどこのくらいのボリュームの方が読後感が良い感がする!
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大日本帝国が、言論統制をしてまで拡大したかった領土と権力。共産主義者を蔑視しアカ狩りを断行する。一話目は小林多喜二と蟹工船。内務省のクロサキが全編を通じて登場するが、第一話では蟹工船に乗り組んだ漁師にまんまと裏をかかれてしまう。第二話は憲兵大尉とクロサキ。本来憲兵は軍の警察として...
大日本帝国が、言論統制をしてまで拡大したかった領土と権力。共産主義者を蔑視しアカ狩りを断行する。一話目は小林多喜二と蟹工船。内務省のクロサキが全編を通じて登場するが、第一話では蟹工船に乗り組んだ漁師にまんまと裏をかかれてしまう。第二話は憲兵大尉とクロサキ。本来憲兵は軍の警察として軍人を正しい方向に導く役目を負っていたのか! しかし、東条英機首相が陸軍、内務両大臣を兼ねるようになり憲兵隊は「堕落」する。小林多喜二や、最終話に登場する三木清は、良くも悪くも一途な国民性の犠牲者だった。
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小林多喜二、鶴彬、横浜事件、三木清など歴史の勉強では一行登場するかしないかの人達。でも、実際に生きていた人達の生きた証が、特高警察幹部の視点から語られるのが面白い。もうこんな時代には戻りたくないけど、そこに向かって時代が巡り始めているようにも感じてしまい少し怖くなった。『ジョーカ...
小林多喜二、鶴彬、横浜事件、三木清など歴史の勉強では一行登場するかしないかの人達。でも、実際に生きていた人達の生きた証が、特高警察幹部の視点から語られるのが面白い。もうこんな時代には戻りたくないけど、そこに向かって時代が巡り始めているようにも感じてしまい少し怖くなった。『ジョーカーゲーム』シリーズも読み直そうかな。
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柳作品3作目で、ジョーカーゲームが面白かったので期待していたけど、ちょっと飽きてきた感で最後まで読めなかった。スパイもので、短編集みたいな感じ。 売る
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
内務省の役人クロサキでつながる連作短編集。 戦時の日本中が狂っていた時代、まっとうな人間が死へと向かう。狂気を進めていた本人でありながら、なぜこうなってしまったのかと三木清を前に思うクロサキ。(「赤と黒」より) こんな時代に逆戻りはなんとしてもごめんだが、今の世の中をみていると不安になる。 不気味なクロサキと対比するかのように、生き生きと描かれる小林多喜二の「雲雀」など、作者の物語運びは巧みで思わず読み進めてしまうが、2作目3作目となるにつれて、話も重く辛かった。
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良くも悪くもこの作者らしい作品だ。 時代や取り上げた題材はお得意のカテゴリーだと思う。 「ジョーカー・ゲーム」のシリーズより内容的に半歩踏み込んでいる感じはした。 なかなか期待値までの評価ではないが、つい読んでしまう作家だ。
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柳広司は、岩波書店の「機関誌」である『岩波』のレギュラーとしてエッセイを寄せている。それらのエッセイで激越な表現で示される彼のスタンスや内容には全く共感できないのだが、彼の小説は、敬意を払って読んでいる。ヒューマニズムと社会の束縛の桎梏に苦しむ心理を描くのがとても印象的。また、と...
柳広司は、岩波書店の「機関誌」である『岩波』のレギュラーとしてエッセイを寄せている。それらのエッセイで激越な表現で示される彼のスタンスや内容には全く共感できないのだが、彼の小説は、敬意を払って読んでいる。ヒューマニズムと社会の束縛の桎梏に苦しむ心理を描くのがとても印象的。また、とてもクリアで平明な文体でありながら、登場人物の思考や感情がビビッドに立ち上がってくる。感銘を受ける現代日本の作家の一人だ。 本作では、小林多喜二や三木清が、語り手の視野の中に登場する。 現代の学校教育で、昭和前期の現代史をきちんと教わることは、ほぼ無い。よって、平均的な日本人は、自覚的に学ぼうとしない限り、治安維持法や憲兵の意味、そしてその時代がどのようなものだったか知る機会はほとんどない。ひょっとしたら、今の国会議員クラスでも、良く知りはしない輩が多いのではないか、と僕は疑っている。 コクミンの多くが、以下のように考えるようになる時代が、すぐそこまできているのではないだろうか。つまり、「思想の強制あるいは少なくともガイドラインの提示のようなものが望ましい」と願うようになる時代が。「理想の追求」と「相互監視と迫害の惨事」は紙一重だ。過去に学び、プラトンやカント流の理想主義が暴走するとき、強烈な副作用が発生することについても、多くの人が理解できるようにならなければならないだろう。
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購入済み 2024.07.29.読了 ジョーカーゲームの大ファン。 楽しみにしていた文庫化。 短編連作。ただし、すべての章に関わりがあるのは内務省警保局のクロサキという存在のみ。それぞれ別の話、短編集と考えて良い。 信念を貫くそれぞれの主人公に迫る特高警察の影。 暗い恐怖。そんな...
購入済み 2024.07.29.読了 ジョーカーゲームの大ファン。 楽しみにしていた文庫化。 短編連作。ただし、すべての章に関わりがあるのは内務省警保局のクロサキという存在のみ。それぞれ別の話、短編集と考えて良い。 信念を貫くそれぞれの主人公に迫る特高警察の影。 暗い恐怖。そんなに大昔の話ではない。ほんの80年前の日本で本当にあった話。
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ジョーカー・ゲーム作者のもう一つのスパイ小説、 と言われているけどスパイ要素は少ない。 戦時中の共産主義者(アカ)を巡る短編集。 1番印象的だったのは「蟹工船」の小林多喜二が スパイの対象として登場する「雲雀」。 蟹工船に乗る人々の地獄の日々をインタビュー形式で。 罠にかけるよう...
ジョーカー・ゲーム作者のもう一つのスパイ小説、 と言われているけどスパイ要素は少ない。 戦時中の共産主義者(アカ)を巡る短編集。 1番印象的だったのは「蟹工船」の小林多喜二が スパイの対象として登場する「雲雀」。 蟹工船に乗る人々の地獄の日々をインタビュー形式で。 罠にかけるよう指示を出した相手に反対に罠をかける、 終盤の物語の逆転劇が軽快でエンタメチックで 暗い暗い時代のお話ですけど軽快に読み進められました。 この「雲雀」が最初のお話でこのタッチで進んでいくと思いきや、これ以降、特に3篇目以降は重苦しさが増して戦時中のリアルをそのまま読んでいるようでした……。 読者に訴えかけてくるような作品。
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一つ一つの話は理解できるのだが、 連作としてそれぞれの話がどのように 関連づけられているかが理解できなかった。。
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