商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 白水社 |
発売年月日 | 2023/11/26 |
JAN | 9784560090893 |
- 書籍
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大仏ホテルの幽霊
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大仏ホテルの幽霊
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商品レビュー
2.8
7件のお客様レビュー
第二部が面白くて続きが気になって、その勢いで第三部にいったら胸いっぱいの結末になって、良い意味で思っていたのと違う!という展開になりました。
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スランプに陥った作家の私は、朝鮮戦争後の仁川にあった大仏ホテルの物語を聞く。かつて若い二人の女性によって経営されていた大仏ホテルには幽霊に取り憑かれているという噂があった。そこにある時訪れた長期滞在の客は、幽霊の出る小説を書いているのだという。そしてその後、大仏ホテルでは何が起こ...
スランプに陥った作家の私は、朝鮮戦争後の仁川にあった大仏ホテルの物語を聞く。かつて若い二人の女性によって経営されていた大仏ホテルには幽霊に取り憑かれているという噂があった。そこにある時訪れた長期滞在の客は、幽霊の出る小説を書いているのだという。そしてその後、大仏ホテルでは何が起こったのか……重苦しい時代背景を描きながら、それぞれの登場人物の生きざまが力強く描かれた作品です。 ホラー的な要素はありますが、これをホラー小説といってしまうのは強すぎる表現かも。とはいえシャーリィ・ジャクスンが出てくるんだもの……それだけでもうホラーとしての要素は充分なのでは、と思ってしまいます。大仏ホテルにまつわる奇妙な雰囲気、ホテルを経営するヨンジュとヨンヒョンの微妙な関係、各所で語られる挿話、どれをとっても不穏でわくわくしてしまいました。 しかしその一方で、彼女たちの抱える悩みや苦しみに寄り添いたくなる痛々しさも印象的です。だけれど韓国の作品によくみられる「恨」の観念って、ただおどろおどろしたものではなく、むしろドロドロした部分を包み込み乗り越えていくものなのですね。読後感は清々しいものでした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
本屋で何気なく目に止まり読んでみただけだったのだが、思いのほか良かった!私的には良作。 結局誰の話が正しいのか分からないことも面白かったが、「恨(ハン)」にまつわる韓国の有名なおとぎ話や、朝鮮戦争における韓国の歴史等詳しく知らないことが多く、とても興味深かった。 一番印象的だったのは、パク・ジウンはルェ・イハンをあまりに深く愛しすぎた為に、彼が死んだ後彼なしでも生きていけるように彼など愛していなかったというニセの心を作り出していた、という真相。悲しすぎるし辛すぎるけど、最愛の人を失ったらそういう風に生きることでしか自分の心を守ることが出来ない生き方があることが衝撃的だったし、想像しただけで辛かった。 また、「試練は人を強くしてくれるという言葉を信じていない」や、「誰もが母親を愛せるわけではないし、誰もが子どもを愛せるわけでもない」など、一般的に「そう思わなければならない」と思われている道徳観をやんわり否定してくれる描写が多くある。いわゆる一般的な道徳観から少し外れた感情を持ったときに心が苦しくなることもあるけど、そう思うことは自然でそんな自分を否定しなくても良いと思わせてくれる本だった。
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